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【忙しいが口癖のあなたへ】その「頑張り」、実は逆効果かも?行動経済学から学ぶ時間管理の落とし穴

「毎日忙しくて、時間がない!」

フリーランスや経営者の皆さんなら、
一度は感じたことがあるのではないでしょうか?

私もかつては「忙しい」が口癖でした。
常に時間に追われている感覚がありました。

新しい顧客を獲得しようと、毎日深夜まで営業メールを書き続けたり…。
複数のプロジェクトを同時進行し、睡眠時間を削ってタスクをこなしたり…。

がむしゃらに働いても、収入は思うように増えず、
心身ともに疲弊していくばかり。そんな悪循環に陥っていたのです。

そんな私を変えたのが、行動経済学という学問との出会いでした。
行動経済学は、人間の心理や行動を分析する学問です。
より良い意思決定をするためのヒントを与えてくれます。

行動経済学を学ぶ中で、私はある衝撃的な事実に気づきました。

それは、「頑張っている」と思っている行動の多くが、
実は非合理的な意思決定に基づいている
ということ。

そして、
それが時間管理の効率を著しく低下させている
ということでした。

この記事では、行動経済学の視点から、
時間管理の落とし穴を明らかにします。

忙しい毎日から脱却するための具体的な方法もご紹介します。

過去の努力の亡霊に縛られていませんか?「サンクコスト」の罠

あなたはこんな経験はありませんか?

  • 契約直後から「このクライアント、ちょっと面倒だな…」
    と感じていたのに、仕事を続けてしまった。

    「契約してしまったし、ここで降りたら違約金が発生するかも…」
    そんな風に考えてしまったことはありませんか?

  • 新しい広告手法を試してみたものの、全く効果が出なかった。
    でも、惰性で運用を続けてしまった…。

    「もう3ヶ月も運用しているし、今更やめるのはもったいない…」
    そう思ったことはありませんか?

このような状況に陥った時、
私たちの心の中で囁く「もったいない」という感情。
これは、「サンクコストの罠」 と呼ばれる心理的なバイアスが
働いているサインかもしれません。

サンクコスト:既に支払ってしまい、回収できないコストのこと

過去の時間やお金、労力は、未来の意思決定において考慮すべき要素ではありません。

しかし私たちは、過去の投資を無駄にしたくない
という心理から、サンクコストにとらわれてしまいます。
そして、非合理的な選択をしてしまうのです。

時間管理における「サンクコスト」の具体例

フリーランスや経営者の皆さんが、日常で遭遇しやすい
「サンクコストの罠」の例を、さらに具体的に見ていきましょう。

  • ダラダラと会議を続ける:
    議題から脱線し、結論の出ない議論が延々と続く…。

    「せっかくここまで時間を使ったのだから…」
    そう考えて、無駄な時間を過ごしてしまう会議は、
    まさにサンクコストの罠の典型例です。

  • 効果のないマーケティング施策を継続する:
    アクセス数は伸び悩み、問い合わせもほとんどない…。

    費用対効果が悪いと分かっていながら、「これまでかけた費用がもったいない」という気持ちが捨てきれない。
    その結果、ズルズルと広告運用を続けてしまうケースも少なくありません。

  • スキルアップのための学習を途中で諦める:
    プログラミング学習を始めたものの、難しくて挫折しそうに…。

    「もう教材費も払ったし、ここまで勉強したのに…」
    そう諦めきれずにダラダラと続けてしまい、
    結局身につかないまま時間だけが過ぎていく…。
    これも、サンクコストの罠に陥っている状態と言えるでしょう。

「きっとうまくいくはず!」希望的観測が招くエスカレーション

サンクコストの罠にとらわれると、
「きっと最後はうまくいくはずだ」という希望的観測から、
さらなる投資をしてしまうことがあります。

これが「エスカレーション」と呼ばれる現象です。

最初は小さな投資だったはずが、雪だるま式に膨れ上がり、
最終的には大きな損失を招く可能性もある、非常に危険な罠なのです。

時間管理における「エスカレーション」の恐怖

時間管理においても、このエスカレーションは、
私たちの貴重な時間を容赦なく奪っていきます。

  • 成果の出ない仕事に、時間を投入し続けてしまう:
    「あと少し頑張れば、何とかなるかもしれない…」
    そんな淡い期待から、時間と労力を注ぎ込み続けるも、状況は一向に改善しない。
    そんな経験はありませんか?

  • 既に予定が詰まっているのに、新しい依頼を引き受けてしまう:
    「断ったら、今後の仕事に影響が出るかもしれない…」
    そう不安になり、キャパオーバーなのに新しい仕事を引き受けてしまう。
    結局睡眠時間を削って対応することに…。これも、エスカレーションの典型的なパターンです。

時間管理の落とし穴から抜け出すために

では、どうすれば「サンクコストの罠」や「エスカレーション」という時間管理の落とし穴から抜け出すことができるのでしょうか?

行動経済学の知見を活かした、具体的な対策方法を5つご紹介します。

  1. サンクコストを意識して「損切り」する勇気を持つ
    過去の時間や労力は、「既に過ぎたこと」として割り切りましょう。
    未来の意思決定には影響を与えないようにすることが重要です。
    損失を最小限に抑えるためには、「損切り」の勇気を持つことが大切です。

  2. 客観的な情報収集を心がけ、多角的な視点を持つ
    自分にとって都合の良い情報だけでなく、否定的な情報にも目を向けましょう。
    信頼できる人に意見を聞くことも有効です。
    状況を冷静に分析することで、感情的な判断に流されにくくなります。

  3. 意思決定のフレームを変え、「利益」に焦点を当てる
    損失を避けることよりも、利益を得ることに目を向けてみましょう。
    ポジティブなフレームで考えることで、リスクを恐れずに、
    新しい行動を起こしやすくなります。

  4. 「本当にやるべきこと」を見極め、優先順位をつける
    目の前のタスクに追われるのではなく、「本当にやるべきこと」は何か?を常に問い続けましょう。
    優先順位が明確になれば、時間を無駄にする選択をしなくなります。

  5. 「完璧主義」を手放し、「8割の完成度」で行動する
    完璧を目指そうとするあまり、行動に移せない…
    そんな経験はありませんか?
    完璧主義は、時間管理の大敵です。
    まずは「8割の完成度」を目指し、行動することを優先しましょう。

あなたの「時間がない」を解決するために

時間とお金は有限です。
過去の投資にとらわれず、未来への投資を意識することが、時間管理の成功へとつながります。

「忙しい」を言い訳にせず、行動経済学の知見を活かしましょう。
冷静な判断を下せるようになれば、本当に大切なことに時間を使えるようになります。

そして、「忙しい」毎日から脱却し、より充実した時間を過ごせるはずです。

よくある時間管理術では、表面的なテクニックに終始してしまうことも少なくありません。しかし、本当に時間管理を改善したいのであれば、人間心理や行動のメカニズムへの理解 が不可欠です。

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