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「わせねでや」 3月11日の夜に

昨日は2022年3月11日、東北の震災から11年。
朝ラジオをつけると、東日本大震災支援ソング「花は咲く」が流れていました。 

きっと誰しもが聞いたことがあると思います。

そして、もう一曲、「わせねでや」という曲があることを、昨日初めて知りました。

「わせねでや」というのは「忘れないでね」という意味の方言なのだそうです。

この曲は宮城県の塩釜・浦戸諸島の桂島で被災した女性が避難所で書き綴った詩を元に作られたのだそうです。

加藤登紀子さんが歌うこの曲を、わたしはたまたまラジオで聞きました。

愛する故郷の四季の姿を懐かしく思う様子がしみじみと伝わってくる歌詞でした。

わせねでや

島の風に この身を吹かれ 
歩く小道 鼻唄そえて

めぐる めぐる季節の唄は 
君が愛した 故郷の唄 

春は菜の花 おぼろ月夜 のどかなる海を
夏は はまなす咲きほこり きらめく海よ 

わせねでや 友よ 故郷 思い馳せ遠くても
島に咲かせよう 夢の花 愛を寄せ合いながら 

桜つぼみが色づく頃に 
大地が揺れて海があふれた
されど負けて 負けてなるかと 
浦に響くよ みな声あげて 

秋は萩の花咲き乱れ 思い出の海よ
秋は雪の松 波あらく なつかしき海よ

わせねでや 友よ 故郷 思い馳せ遠くても
島に咲かせよう 夢の花 愛を寄せ合いながら
(3回繰り返し) 

いつまでも いつまでも」

昨日ラジオを聴いていると、
「あの震災の日は桜が咲く少し前だった」
という方も何人かいらっしゃいました。

この曲の
「桜つぼみが色づく頃に 大地が揺れて海があふれた」
という歌詞を聞くと、まさにこれから色付こうかという桜も多くの方達と共に津波に飲み込まれていったのかと、本当にやりきれない思いです。

でも、今回東北に現地入りした方が震災の津波で家族を失った被災者の方のお話を聞いた時、その方が今のウクライナで多くの方がロシアの侵攻によって家族を亡くしている方のニュースを見てこのように話したのだそうです。 

「自分たちは津波という、人間の力ではどうにもならないもので家族を失った。
もちろん、それは本当に辛くて悲しかった。

でも、ウクライナの人たちは違う。
もし自分にできることがあったら、なんでもしてあげたい。」 

今、コロナ禍だけでなく戦争が続いている中で、自分がいつも通りの生活ができることが本当にありがたいです。

そして、全ての人が平和に、安全に、安心して健やかに過ごせることを心から祈っています。

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