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「牡丹華(ぼたんはなさく)」と唐獅子牡丹

二十四節気や七十二候の言葉は
美しいものが多いので
時々調べては楽しんでいます。

4/30~5/4は七十二候で
「牡丹華(ぼたんはなさく)」
という美しい名前の時期。

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春が終わり、新緑のこの時期に咲く牡丹、
美しいですね。

ちなみに、
唐獅子と牡丹の花が一緒に描かれる
「唐獅子牡丹(からじしぼたん)」
の絵柄は絵画や屏風絵の題材にも
なっていますよね。

わたしが二月に目黒の「百段階段」を
見にいった時、エレベーターの扉にも
唐獅子牡丹の螺鈿細工が施されていました。

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牡丹は百花の王、獅子は百獣の王。

そして、唐獅子は魔除けの力をもつ聖獣とも
言われています。

また、恐れるものがないと言われる唐獅子が
唯一恐れるのが
唐獅子の体毛の中に住みつき、
唐獅子の肉まで食べてしまう
「獅子身中の虫」。

でも、この虫は牡丹の花からしたたり落ちる
夜露にあたると、
死んでしまうのです。

そのため、唐獅子は牡丹を好み、
夜になると牡丹の花の下で眠るのだそうです。

つまり、唐獅子にとって牡丹の花の下は
心休まる、安心して眠れる場所なのです。

ですから、唐獅子牡丹は
もっとも美しいものと
強いものの組み合わせであるだけでなく、
最強の守護と富貴を象徴する魔除けとして
用いられてきたのだそうです。

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「唐獅子牡丹」というくらいですから
日本古来のものではなく、
桃山時代に中国から伝来したのだとか。

江戸後期には「勇気」の象徴として
流行したそうで、
なにやらその辺りから
鉄火場の香りも漂ってくるような・・・。

牡丹といえば
「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」
という言葉が有名ですが、
牡丹の花言葉は
「富貴」「壮麗」の他に
「恥じらい」「誠実」
といったものもあるそうです。

ともあれ、美しい姿を愛でたいものですね。 

本日も最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。

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