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岸本ゆめの『BLUEMOON BLUES』【Daily Recommend 16】

2024.4.1 Release
YU-M Entertainment

昨日紹介したナツノコエからの流れで、ぜひ紹介しておきたい曲があって。
元つばきファクトリー・岸本ゆめののソロデビュー曲、ナツノコエが楽曲提供した“BLUEMOON BLUES”だ。


つばきファクトリー時代の“きしもん”は、メンバーの中でも高身長で誰よりもアグレッシブなダンスと、鋭くエッジの効いた歌唱が魅力的だった。
2023年11月6日に日本武道館公演で行われた卒業公演をもってつばきファクトリーを卒業し、その動向が注目されていたなか、24歳の誕生日に配信リリースとなった“BLUEMOON BLUES”。

一般的に“ブルームーン”とは、通常は月に1度だけ見られる満月を周期的にまれに2度見ることができるとき、その満月のことを指す。
そのことから文化圏によっては「見れたら幸せになれるもの」として知られ、バラの中に「幸せの瞬間」を花言葉に持つブルームーンという品種があるほか、逆に「叶わぬ恋」という意味を持つカクテルの名前にもなっている。

そこで“BLUEMOON BLUES”の歌詞に注目すると、ここで歌われているのはまさに「叶わぬ恋」であろう。
アコースティックギターのバッキングを基調としたサウンドに溶け込むような、エレキギターのモチーフとおぼろげなコーラス。
《ダメだとわかってることに/手を伸ばす/揺れるゆらり》《目が回る世界 月日が経っても/ダメだとわかってる君を求めてる》に見て取れる「叶わぬ恋」の心情が、《行くあてのない海水のような私》など比喩表現を交えて綴られる。
2番《引力のままに》の箇所のタメや、サビ前の3連符あたりはバンド的で、ナツノコエならではのアイデアだろう。

MVもこの楽曲のイメージを効果的に増幅させている。
岸本ゆめの自身がうっすらと青白く光るブルームーンのように佇み、月光が海面に乱反射するように揺れる恋心。
夜景を帯びた都会の喧騒と夜の静けさの対比が切なく、その表情が「叶わる恋」を物語っている。


この作品をもってソロデビューということで、グループ時代のイメージをアップデートし、新たに歩き出したシンガー・岸本ゆめのの今後の作品にはぜひ注目していきたい。
サウンド面で言うと、“BLUEMOON BLUES”にも垣間見えるようにロックなサウンドが似合いそうだ。


■岸本ゆめの リットリンク



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