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宮迫博之主演、西野亮廣脚本・演出の舞台「テイラー・バートン」に潜入!オンライン配信を楽しむための4つのポイントとは?



舞台「テイラー・バートン」の公開ゲネプロ(本番同様に行う全体稽古)が、2023年7月27日(木)東京キネマ倶楽部にて開催されました。

テイラー・バートンは、脚本・演出を西野亮廣が手がけ、宮迫博之が主演をつとめる話題作。

本公演は2日間のみ、プレイガイドで発売された劇場観覧チケットは即完売。

7月29日・30日の2日間の公演ののち、8月1日(火)よりオンライン配信がスタートしました。

舞台作品のオンライン配信となると、気になるのがそのクオリティ。

公開ゲネプロを見てわかった、オンライン配信での見どころをお届けします。

国宝ブルーダイヤモンドを巡る物語、舞台「テイラー・バートン」

舞台「テイラー・バートン」は、脚本の西野氏曰く「ジェットコースター型泥棒活劇」。

主演の宮迫博之さんに加え、TKO 木下隆行さん、俳優の戸田恵子さん、ミュージカル俳優の阿部よしつぐさん、そして西野亮廣のキャスト5名で物語を繰り広げます。

タイトルとなった「テイラー・バートン」とは、シカゴ美術館に展示されている国宝、ブルーダイヤモンドの名前。

この超貴重な宝石、テイラー・バートンが盗まれるところから、物語はスタートします。


盗まれたテイラー・バートンは東京・鶯谷にある東京キネマ倶楽部のマフィアの地下アジトに。

ここを舞台に、情報を聞きつけたFBIや泥棒たちの宝石争奪戦の物語です。



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舞台上で輝く!個性豊かなキャストたちの魅力

なんといっても主演である宮迫さんの存在は、一番の見どころといえるでしょう。

紫色のスーツを着た宮迫さんは、常にスポットライトを浴びているかのような圧倒的存在感。

ここ最近は、YouTuberという印象も強い宮迫さんですが、舞台の上でこそ本領を発揮するのがお笑い芸人「宮迫博之」。

観客の反応にあわせて畳み掛けるようにボケを重ねたり、他の出演者へのイジリも遊び心にあふれていて、会場全体を笑いの渦に巻き込みます。

発する言葉が台本にあるセリフなのかアドリブなのかが全くわからないライブ感。

とにかく目の前の観客全員を楽しませたいという熱い想いが伝わってきました。

劇中で「宮迫博之」役を生き生きと演じる様子は、いつもテレビで見ていたエンターテイナー「宮迫博之」そのものでした。

掃除屋の木下さんは、とぼけたキャラクターで物語を動かしていく役割です。

最高なのはそのとぼけた表情。

時には空気を止め、他のキャストのドタバタを引き立てる。

この人がいるから「ジェットコースター活劇」になると言っても過言ではありません。

宮迫さん、木下さん、西野とトップお笑い芸人に背中を押され、ついステージに出てしまったと言わんばかりの表情を見せるのが阿部よしつぐさん。

観客を、芝居の世界と現実との狭間で行き来させる重要な役割です。

作り込まれた作品の美しさ!こだわりが光る舞台美術

2つ目のオンライン配信での注目ポイントは、戸田恵子さんの仕草や表情。

出番は中盤以降、ステージが十分に温まったタイミングで満を持しての登場でした。

ひとたびステージに現れると、あっという間に物語のど真ん中に立ち、まるで花が咲いたようでした。

一瞬一瞬の表情や仕草は、細部に至るまで気品で満ち溢れており、さすが大女優!

しなやかで美しい演技は、ぜひアップで見たいと思わずにいられませんでした。

作り込まれた舞台美術も然り。

巧みな舞台美術によって、劇場のステージにはきな臭さ漂う「マフィアの地下アジト」が作られていました。

終演後ステージに近づいてみると、思った以上にコンパクトで驚きました。

しかし、キャストの立ち位置によってシーンの切り替わりを感じてしまうほど細部までこだわりの詰まった舞台セットも見どころのひとつです。

また、舞台「テイラー・バートン」で物語を盛り上げるために忘れてはいけないのは舞台照明です。

会場の電源では足りずに電源車を用意するほどの規格外の照明量で見ている人を惹きつけるライティングが、観客の感情をコントロールしているようにさえ感じました。

冒頭の美術館からテイラー・バートンを盗むシーンではレーザー光線の数が多すぎて物語が始まらないのではないか(盗み出せないのではないか)とキャスト間で危惧されていたそうです。

数々の軽快なやり取りは台本通り?アドリブ?

テイラー・バートンは、キャストたちの軽快な会話によって繰り広げられる会話劇です。

百戦錬磨の芸人3人と、実力派俳優2人が口にするセリフは、骨格としてのセリフはあるもののその場に応じて数々のアドリブが入っています。

アドリブによって上演時間がかなり延びているようなのですが、それを感じさせない「ジェットコースター型」と称するにふさわしい怒涛の展開と、見るひとを惹きこむセリフの掛け合いは、一瞬たりとも目が離せませんでした。

3つ目のポイントは、随所に織り交ぜられた小ネタやブラックユーモア!会場は何度も笑いの渦にまきこまれました。

何度も見たくなるようなネタの数々を、大きな声で笑いながら見られるのはオンライン配信の魅力でしょう。

そんな芸人3人のサービス精神にも期待が高まるところですが、なくてはならないのが戸田恵子さん、阿部よしつぐさんの安定感。

芸人3人が繰り広げる活劇に、安心感を与えていたように感じました。

「ランナーズ・ハイ」ならぬ「アクターズ・ハイ」さえ感じさせてくれるキャストの面々は、ゲネプロ後のオンライン公演でも同様、もしくはそれ以上のエネルギッシュで痛快なパフォーマンスを見せてくれるに違いありません。

西野亮廣による、驚きと笑いに満ちた脚本

全編アドリブにあふれたセリフや仕草に笑い、魅了されながらも、気になるのは物語の展開です。

テイラー・バートンの根底にある「脚本のおもしろさ」を、4つ目のポイントとして挙げておきます。

誰が味方で誰が敵か、何が本当で何が嘘か、そして、最後にテイラー・バートンを手にするのは誰か……?

巧みに張り巡らされた伏線に興奮し、一度きりではないどんでん返しにやられ、最後はキャストの面々の心からの拍手を送りたい気持ちになるはずです。

西野亮廣氏の思惑通りの感情が駆け巡る時間でした。

オンライン配信では、特典映像として宮迫博之・木下隆行・西野亮廣の3人のぶっちゃけトークも楽しめます。

オンライン配信の枠を超えた撮影・映像編集もお見逃しなく!

舞台「テイラー・バートン」のオンライン配信は、その撮影のためだけに劇場を借り、客席より前にカメラ12台を用意し、撮影が行われました。

舞台のオンライン配信といえば舞台を定点カメラで遠くからおさめたようなものも多く、「なんとなくストーリーはわかった」「細かいことはわからなかったけど、壮大だということは理解できた」といった具合の後味で、ヨシとされるものも多いようです。

もちろんそれでも遠方で観劇したくてできなかった人には嬉しいものですし、観劇した人も余韻に浸るには充分だったりもするでしょう。

しかし、テイラー・バートンは、一線を画しています。

まず、決して広いわけではない東京キネマ倶楽部のステージに12台のカメラを構えるとなると『全体像がなんとなくわかる』といった類のものにはならないことがわかります。

では、カメラが12台入ることでどうなるか?

テイラー・バートンの舞台上に一度に立つキャストの数は、最大で5人。

しかし観客として客席に座っているとあちこちに散りばめられている魅せどころを完璧に追うことは極めて困難です。

それを12台のカメラで追っているのです。

今回の撮影にはもちろん脚本・演出の西野が監修し、西野が魅せたい「テイラー・バートン」が詰まった配信作品になっているはずです。

筆者としてはメインでやり取りしているシーンではない時の木下さんのチャーミングなお芝居がとても好きで、これが配信でどのように使われているかとても楽しみです。

オンライン配信チケット(3500円)の販売はすでにスタートしており、2023年9月30日 (土) まで購入が可能です。

配信期間は2023年8月1日 (火) 13時〜9月30日 (土) 23時59分の2ヶ月間を予定しています。

宮迫博之・木下隆行・西野亮廣の3名によるぶっちゃけトーク動画など、オンライン配信だけの特典映像も盛り沢山。

現時点では再演の予定はないようなので劇場での観覧は叶いませんが、オンライン配信でも見応えある仕上がりになると確信しています。

以上。オンライン配信を楽しむための4つの注目ポイントでした。

圧倒的な舞台をおさめた規格外のオンライン配信用の映像がいよいよ配信スタート。

とにもかくにもぜひ御覧ください。

オンライン配信はこちらから

京都新聞 ON BUSINESSより

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