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#17 青年海外協力隊_短期ボランティア@首都

前回に続き短期ボランティアとの活動です。
約1ヵ月滞在し、地方での普及活動の合間と帰国前の計2週間において代表チームも指導して頂きました。
ちょうど期間中の8月中旬にアフリカ初となる女性の15人制大会があったため、8月初旬は15人制、下旬は7人制の指導をしました。


15人制の練習

練習

短期隊員到着後、ほとんどすぐに15人制の大会がありました。
出発前にラグビーの基本を確認する練習であったり、ベーシックな部分に取り組みました。あまり時間もなかったため、特別なことはできませんでした。

代表選考

すこし話は戻りますが、短期ボランティアの赴任前に15人制の選考について、またまたコーチと衝突がありました。
当時の15人制代表が参加する大会の参加国は南ア、ケニア、ウガンダとマダガスカルでした。以前、すこし話しましたがマダガスカル人の体格はアフリカというよりアジアに近いです。そのためアフリカ諸国と比較したときは小さくなります。
15人制のコーチは体格で負けないためにFW、特に前列については大きく体重のある選手を選考します。反対に私と数名のコーチは7人制のFWをそのまま前列に組み込むことを提案します。というのも、15人制コーチの選ぶ大きいFWは全くフィットネスがありませんでした。そのためスクラム以外ゲームに参加する場面がほとんどありません。私たちは、私が前列出身という要素を含めて、7人制といえどスクラムをしっかり組んでるので、しっかり練習すれば15人制のスクラムにも対応できると考えてました。とはいっても実際に率いるのは私たちではないので、最終的にはフィットネスがなく大きな選手が選ばれました。

そして、この選考が大会帰国後の7人制の練習に影響を与えました。


終盤は環境にも慣れて露店で朝食にチャレンジ

7人制

短期隊員を要請した当初、15人制の大会は決まってなく、個人的にも短期隊員を要請した理由は普及活動より7人制が目的でした。約1ヵ月の滞在で代表指導2週間、普及活動2週間を考えていました。そのため、15人制の大会が決まったときに、7人制の選考に参加している選手が15人制にも参加することは否定的でした。ラグビー連盟にも意見を伝えましたが、初開催の大会なので散々な結果だと次回以降参加できなくなるということでした。さすがに反論はできないので7人制と15人制の両立を受け入れました。そして、地方での普及活動が2カ所終わり、15人制の大会も終わりましたので7人制の指導が始まりました。

練習初日

上記の理由から、短期隊員と7人制を指導するのは3日間ぐらいでした。
初日に待てど待てど選手がこない、グラウンドに来たのは1人だけ。。。反対にコーチは短期ボランティアとローカルコーチ合わせ8名ほど。

理由

簡潔に言うと、選手が来なかった理由は15人制コーチからのボイコットの指示でした。というのも、15人制国際大会から帰国後、チームミーティングがあり私が15人制コーチを激しく非難したのが原因です。ちょうど、日本遠征でお世話になった通訳の方が、マダガスカルに帰国しており、選手に会いたいというタイミングも重なりミーティングに参加したので、通訳付きの批判でした。

① 15人制コーチの指導態度
私自身、選手のみならず指導者もほぼボランティア状態で指導しているのは理解してます。一方で私自身、生活はJICAに保障されているので、比較したとき良い環境で指導できているのも理解してます。とはいえ、15人制のコーチは練習中に電話をしたりと指導者の姿とはいない状況でした。そのような姿勢で指導していて、「マダガスカルは体も小さいし、貧困国だからしょうがない。」と敗因にするのはおかしいのではないかと伝えました。

② 選手への安全
国際大会は3試合ありました。最終戦の時には15人制コーチも大きいだけ前列の選手では勝てないことを理解したのか、7人制では前列、15人制では3列をしている選手を最終戦では前列で起用してました。その選手たちは7人制でスクラムを組んでいるものの、15人制ではスクラム練習すらしていませんでした。そして帰国時は、重症でないものの首を固定しているという感じでした。ということで、指導者として安全に対する意識を伝えました。怪我してからは遅いし、特にスクラムだと半身不随のリスクもあるということを伝えました。

③ 痛烈な一言
今思い返すと選手の前でコーチを批判という行動を取り、リスペクトにかけた行動で申し訳なかったとは思います。わかりやすく言えば選手の前での公開処刑でした。一方で必要なことだったかとも思ったり。そして、最後に「今の指導者の態度では勝てないのは明白。改める気がなく、海外行きたいとか代表のコーチしたいだけならチームから去ったほうが良い。それが将来的にマダガスカルのチームのためになる」と言ってしましました。

その場に周りのマダガスカル人コーチたちの反応は、一緒に指導しているコーチたちは肯定的な感じ。一緒に指導していない他のカテゴリーのコーチからは「彼は今までマダガスカルの女子ラグビーに貢献してきた。過去を知らない人が言うな」と言われました。そして、カウンターパートナーと呼ばれる同僚は完全に板挟みに合った管理職のような感じでした。ちなみに首を固定していた当該選手からは「私とコーチには信頼関係があったから、起用方法には問題ない」との反論的な意見もあったり。

上記の流れから、15人制のコーチが選手にボイコットを指示したようです。
ちなみにグランドにきた唯一の選手は用事でミーティングを途中で抜けたからのようです。

話が戻って当日

朝からの練習でしたが、前述の通りグランドに来たのは事情を知らない一人の選手だけ。一緒に指導しているコーチ達も戸惑ってました。選手に電話を掛けるが、全員繋がらず。一人では練習にならないので、同僚の判断で中止。同僚もまさかボイコット指示があるとは思ってなかったようです。そして短期隊員に申し訳なく思ったのか、スタジアム横のショッピングモールに移動。そして飲もうと提案されビールサーバーみないなのを注文。さすがに私含め朝10時からのビールはキツイものがありましたが、厚意をむげにはできず…という感じでみんな頑張りました。
ちなみに翌日からは選手は普通に参加という、何がしたいのかよくわからない状況でした。

最後に

7人制の練習日数自体は少なかったですが、やはり言葉が通じる短期隊員がいるということでより良い練習ができました。地方で普及活動したり、首都では予想外のことがあったりと良くも悪くもかけがいのない経験になりました。

最後の挨拶



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