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遅れてきた第5の男⁉︎「ひまそらあかね」のこれまでと出馬の経緯とは

ユーキです!
しばらく体調不良でnoteサボってました😅

さて、東京都知事選挙が開始してから早1週間が経過。
有力候補たる小池・蓮舫・石丸・田母神候補をはじめ、実に50人を超える候補がひしめき合う大混戦。

そんな中、選挙開始当日に急遽参戦してきて、ネット界を騒然とさせた候補、「ひまそらあかね」。

彼についてはXやYoutubeでこそ話題にあがるものの、これまでニュースでは然程取り上げられる存在ではありませんでした。

彼の深い所の話はすでにいくらでもnoteに上がっているため、ここではひまそらあかねとは何者なのか、そして筆者から見た彼はどのような人物を記したいと思います。

尚、本記事においては彼の紹介に止め、選挙における是非や彼に関する訴訟の是非は扱いません。
あくまでどういう人物なのかを時系列に沿って記していきます。

ひまそらあかねは何者なのか

さて、ひまそらあかね氏が紹介される時、大体作家、Youtuber、ゲームクリエイターなどと紹介される事が多いですが、それは彼の一側面でしかありません。

彼自身noteをやっていますので、彼に興味のある方は詳しくはそちらをご参照下さい。

まずは時系列順に、彼が何者で、どうして都知事選に立候補するに至ったのかを追っていきます。


・ひまそらあかね概略

ひまそらあかねと検索するとよく出てくる画像。

引用・X「なる@nalltama」

左の女の子のキャラが出てきますが、これがひまそらあかね氏のアバター、正式名称「暇空茜」です。
右の子は彼の相棒「なる君」で、彼らは主に2人組でYoutube活動をしています。

彼、と先ほどから申し上げている通り、ひまそらあかね氏は男性です。
41才独身男性。

顔写真こそ世に出ていませんが特に身分を隠しておらず、検索すれば彼の本名、前歴なども分かりますし、彼自身が自伝「ネトゲ戦記」で自身の経験談を綴っています。


・ゲームクリエイターから「6億円の男」へ

ネットの世界で有名になる以前、ひまそらあかね氏はゲームクリエイターを生業としており、『神獄のヴァルハラゲート』などのゲーム開発に携わっていました。

最終的に勤めていた会社の取締役にまでなりますが、後に会社との摩擦が起き訴訟沙汰に発展します。

最高裁に上告するほど裁判はもつれ込んだものの、3億の和解金を蹴り最終的には裁判に勝利、6億円を手にします。

この6億円を手にした、というのが彼の後々の活動に注力することが出来たバックボーンとしてつながっていきます。


・暇空茜誕生前夜

筆者が彼を認識したのは2020年頃。

この頃の彼はX(当時Twitter)とnoteを中心に活動を行なっていました。
今の彼のXアカウントは当時のものではありませんのでポストは残っていませんが、noteでは漫画の考察などをしていたのを覚えています。

当時のTwitterはツイッターフェミニスト、所謂ツイフェミと呼ばれる人達が大きく活動をしていました。
Twitter内でのフェミニズムの啓蒙の他、「宇崎ちゃんは遊びたい!」という漫画の献血コラボキャンペーンや、「ラブライブ!」というアニメとJAのコラボレーションなどで、ポスターなどに使われている女性キャラクターが性的に見えるとの問題提起を行なっていました。

これに反発していたのが所謂オタク層で、彼らの愛するコンテンツの正当性を唱えアンチツイフェミとして激突、Twitter上で日夜争う状態となりました。
当時よりも下火になった今もなお、その対立は根深く続いています。

そんな中、当時「暇な空白」というアカウントネームだったひまそらあかね氏もまた、漫画やアニメを愛する者として、ネット上の戦いに身を投じる事となります。

ただアンチツイフェミにもあまり迎合はせず、そちら側とも摩擦を起こす事もしばしばありました。

彼の特色は「認知プロファイリング」という独特の推理法。
詳しくは氏のnoteをご参照下さい。

彼がYoutubeで名乗る「認知プロファイリング探偵」という肩書き、また彼のアバターの探偵コスチュームは、この認知プロファイリングを使い探偵のように調査する様を表すことが元となっています。

彼はその技能を元に敵対するアカウントを調査、時にはアカウントを鍵付きにさせたり削除まで追い込むなど、過激なまでに戦い続けました。

このころの大手ツイフェミアカウントとの争いの辺りで、認知プロファイリングの結果報告や漫画の考察などを行うYoutubeチャンネル「暇な空白チャンネル」を開設。
台本をひまそらあかね氏が、動画制作を当時から認知プロファイリング対決などで親交のあった「なる」氏が担当し、運営していくことになります。

ひまそらあかね氏はこうして各種SNS上で活動を行っていましたが、当時はその界隈で有名な1アカウントでしかありませんでした。


・暇空茜誕生、そして若年女性支援事業への追求

そんな中、2021年に一つの炎上がTwitterで起こります。

当時、各地の温泉地をキャラクター化し振興するプロジェクト「温泉むすめ」のキャラクターに、性差別で性搾取ではないかとの批判がありました。

温泉むすめを問題と感じた方々の批判、それに対抗するアンチツイフェミ勢力との対立が再びTwitterで巻き起こります。

ひまそら氏はあまり温泉むすめの認知は当時無かったとの事ですが、文化を燃やされる事を嫌う彼はそれに問題を感じ、批判派の1人であった仁藤夢乃氏を調査し始めました。

この頃、YouTubeでゆっくりボイスを使った動画の収益停止が起こった事を受け、それまでのいらすとやのイラストとゆっくりボイスを使ったアバターを廃止。
いくつかの変遷を経て現在のイラストに落ち着き、アカウント名を暇空茜に変更します。

ひまそら氏は調査を行う中で、仁藤氏が運営する団体「一般社団法人Colabo」が委託されていた若年被害女性等支援事業に「不正受給がある」と主張。
東京都に対して情報開示請求や住民監査請求を行う事となります。

また、彼はColaboと類する団体である「若草プロジェクト」「BONDプロジェクト」「ぱっぷす」にも疑義を提唱。
この4団体をWBPCと呼称し、対立する事となります。

Colabo側も当然それを良しとせず、彼の主張していた疑義「生活保護不正受給」などについて事実無根であるとし、損害賠償と記事削除を求めて提訴。
後には刑事告訴へと踏み切る事になります。

また、ひまそら氏の主張はあちこちで批判が巻き起こり、それらの批判とネット上で真っ向から対立。
他団体やColabo弁護士、誹謗中傷があったとされる人物を提訴したり、逆に提訴されるようになります。

これをもって、ひまそら氏はこれまでのネット上での争いから、都や対立者と法廷で争うようになっていきます。

そのように批判も巻き起こす一方で彼に共感、興味を持つ政治家や知識人も現れ、ひまそら氏は単なるネットアカウントではない存在感を示していく事となりました。

また、彼の行動を信じた支持層から裁判費用のカンパ金として1億6千万が集まる、開示請求の不開示を受けた国家賠償請求訴訟に勝訴した事などから、支持層は段々と拡大しています。

※これらの多くの訴訟は未だに結果が出ていないものを含みます。
どちらが法的正当性があるかは都知事選に関わらず今後の結果次第となりますので、その点はご留意下さい。


・石丸伸二氏への疑念と東京都知事選出馬

2024年5月、東京都知事選に向けて様々な候補が出馬を噂される中、突如ひまそら氏は元安芸高田市長・石丸伸二氏への疑念を己の勘として発露、調査を開始します。

ひまそら氏が石丸氏のこれまでの市長としての実績やアニメ好きとされる氏の言動に疑念を深める中、石丸氏は都知事選に出馬を表明。
その報告のポストの直後、ひまそら氏はそれに対し投稿を行なっています。

この日を境に、ひまそら氏は石丸氏のYoutubeの再生推移や石丸氏の選挙前の活動が事前運動ではないかとの疑念を深める一方、直接の対話を求めるようになります。

石丸氏も場所さえ作られればと応じ、かねてよりYoutubeで共演のあった高橋弘樹氏の運営するチャンネル「ReHacQ」で、ひまそら氏はオンラインでありますが対談が果たされる事になります。

対談は前半はひまそら氏から過去の石丸氏の政治と金に関する発言、及びネット広告と事前運動の考えを石丸氏に問い正し石丸氏が答える形に。
その後はひまそら氏がひたすら漫画のクイズを出し、石丸氏がそれにしどろもどろするという高橋氏も戸惑うような展開が巻き起こり、そのまま終了してしまいます。

しかしひまそら氏はそれをもって、「石丸氏は漫画好きと公言しているが全く知識がない、嘘をついている」とし、石丸氏を嘘をつく信用出来ない人間であると断じ、政治家としても嘘をつくような人間は有権者を騙すと対立路線を決定付けました。
特に石丸氏がかつて成人式でのスピーチで引用していた「鬼滅の刃」について、誰もが知るキャラクターの名前すら正しく答えられないことが大きな論拠となったようです。

そして6/20、東京都知事選挙告知日当日に、今まで一言も言わなかった出馬を表明。
候補者名を「ひまそらあかね」として選挙活動へと切り出す事になります。

その理由は、主力候補たる小池・蓮舫・石丸各氏を信じることが出来ない。
しかし自分のこれまでやってきたことを顧みて、ただこの候補は良くない、とするのは無責任であり、ならば自らが立候補する事が責任の取り方である、と立候補の思いを語っています。

ひまそら氏は公約として下記を掲げました。

  • 公金チューチューをなくす

  • 東京都をデジタルで楽しませる

  • 政治献金の一切を受け取りません

公金チューチューとは彼が追求している、都の補助金や助成金を特定の団体が吸い上げているのではないか、という疑義を彼が造語で表現した言葉です。
今は公金を意図的に吸い上げているのではと疑義を表現する時には、他の政治家などもこの言葉を使う事があります。

デジタルに関しては、氏のソーシャルゲームの開発・運用経験を活かし、都で使えるデジタルクーポンの開発を提唱。

また、選挙活動においては街頭演説や選挙ポスターなどでの宣伝は一切行わず、選挙のための献金も不要とし、ネットでの本人らの呼びかけと支持者の口コミでのみの選挙戦略を展開。
その後都知事になっても、政治献金の受け取りや政治資金パーティーなどは一切やらないと明言しています。

その他、彼の公約についてはnoteで発表されてますので、ご参照下さい。

かくして、かつてはネットの1アカウントだった暇な空白は、都知事選候補ひまそらあかねとなり、現在戦いを続けています。



ひまそらあかねを見てきた筆者の印象

ここからは2020年から彼を見てきた、筆者の印象を記します。


・コンテンツや文化を守りたい

彼の基本の行動原理はこれだと思っています。

彼はアニメや漫画、ゲームを心から愛し、前述の通りクリエイターとして、またかつてはネットゲームの有名プレイヤーとして名を馳せた時期もありました。

かつてツイフェミと戦いを繰り広げた時も、仁藤氏を調査する事のきっかけも、全ては彼の愛する漫画やアニメが炎上した事によりそれを守ろうとするアクションとして行なっていました。

それ以外にも所謂ジャニーズ問題や草津市長への偽証の性的被害告発にも声をあげており、アニメ・漫画・ゲームのみならず、様々な文化の否定的アクションを嫌悪します。

それは都知事選においても同様で、主力候補らはこれらの問題に一切触れない事から、自ら立候補してコンテンツや文化を守りたい、という思いが根底にあります。


・口も態度も悪いが、人情もある

筆者は決して、彼の言動も態度も全てを肯定的に捉えてはいません。

彼の言動は良くも悪くも誰に忖度することなく主張する上に口が悪く、とにかく周囲との摩擦が起こります。
相手の事を無用に煽ったりもするので、例え彼の言う事に一理があっても、結局批判もセットで起こるのが常です。

しかし口が悪いながらも支援者を気にかけるそぶりがあり、これまでも法律的にグレーなゾーン、危険と思う範囲については支援者が踏み込む事を良しとせず、自分以外は舞台に上がるなと注意喚起をしてきました。

一見唯我独尊とも見える彼が、今回の選挙においては自分1人では勝てないと頭を下げ、支援を願い出た事は、筆者にとって衝撃でした。
同様に思った支援者は多く、結果そのインパクトが彼の選挙活動の波及が起こった要因となっています。


・猜疑心の強さからくる調査力

ひまそらあかね氏はとにかく猜疑心が強く、彼自身が仲間と定義しているのは相棒のなる氏と弁護団だけ。
基本的にそれ以外の人間は信用はしていないとしています。

例え彼に肯定的な立場であっても、彼の考えとは反する人間は簡単にブロックします。
かくいう筆者も、彼とは違うスタンスを取った事により、彼を追っていたアカウントはブロックされています。

しかしその猜疑心ゆえ様々な事に疑問を持ち、社会的に一定の評価を得るまでの調査力を発揮している側面もあります。

それは彼と密接に関わる味方が少ない事や、金銭的余裕からくる隙の無さも遠因していると考えます。


・ユーモラスな一面や、クリエイターへのリスペクト

決して猜疑的で気難しい面ばかりではなく、自身にパートナーがいないこと、また料理の見た目があまりよろしくない事も、フォロワーから弄られることを自らネタにしている節があります。

また、自身が認めたクリエイターへは敬意をもって接し、オタク談義に花を咲かせたり、コンテンツの宣伝を行ったりします。

このような一般人然とした側面が、単なる偏屈な人間ではない魅力となっていると考えます。


・嘘は大嫌い

とにかくひまそらあかね氏は嘘を嫌います。
少しでも相手の言っている事が嘘と感じれば、それを痛烈に批判します。

それは自分自身の生き様としても課しており、言ったからには必ず有言実行、これは彼のテーマとなっています。

様々に問題のある人物で時に失敗や敗北もするし、批判も巻き起こすが、己の信念だけは貫き通す。
それが筆者にとって彼の最大の評価点であり、多くの人が彼を支持するポイントとなっています。



今回の記事は以上となります。

我ながら書いてみて、実に賛否両論な人物であると再評価しました。

人によっては不倶戴天の敵とも、熱烈に応援したい候補ともなりえる人物。
そんな彼だからこそ、良くも悪くも注目を集める事になったと筆者は思います。

ひまそらあかね氏は信念にのっとり、今回の選挙もある程度の位置ではなく、あくまで選挙に勝つ事を目標にかかげ、今も行動しています。

政治的なバックボーンこそ無いですが、だからこそまずは彼の人なりを知る機会となり、選挙の判断の一助となれば幸いです。

最後までお読み頂きありがとうございました🙇

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