見出し画像

英語第九の話

東工大の卒業要件の1つとして、必修英語科目を全て得単するというものがあります。東工大の必修英語科目には、英語第一~英語第八と本noteで扱う英語第九があります。英語第一~第八は、1年生から2年生までの必修授業です。

本noteに記載されている英語第九の情報は21B学生向けのものです。22B以降の学生では条件などが異なる場合もありますので、ご注意ください。英語第九に関する詳しい得単条件は、リベラルアーツ研究教育院 英語教室からのオリエンテーションにて説明されます。(例年B3の4月)

英語第九について

英語第九は必修英語科目ですが、授業を受ける科目ではなく、3年生になってから受けた外部試験で一定のスコアを取ること合否が決まります。

具体的には次のいずれかの外部試験で基準点以上の点数を取る必要があります。

  • TOEFL ITP 500点

  • TOEIC Listening and Reading 公開テスト 600点

  • TOEFL iBT 60点

この中で一番楽に安く受験できるものは、3年生の4月に大学で無料で受験できるTOEFL ITPです。1年生の6月末にも同じ模試が受験できます(こちらは基本的には得単につながりません。腕試しとして受験できるものです。)。
注意点として、TOEFL ITPは東工大の院試では使えません。そのため、院試・就活などで使いたい場合はTOEIC Listening and Readingを勧めます。

筆者はTOEFL ITPとTOEIC L&Rを受験しました。2回チャンスがあった方が良いという理由と、TOEICで良い点数を取れれば院試に使おうという理由です。TOEICは有名だと思うので、ここではTOEFL ITPの概要に触れます。このテストは全てマークシートで、リスニングとリーディングのみです。全140問、試験時間は約2時間で、310から677点の点数がつきます。また、iBTと違い、紙にマークする形式です。

  • Listening Comprehension(リスニング)

  • Structure and Written Expression(文法)

  • Reading Comprehension(長文読解)

また、英語第九には救済策(?)として、以下の点数を取った場合は授業を受けることで得単できます。ただ、対面授業を受ける必要があるので、できれば回避したいところです。この授業は、3年生後期から受講できます。

  • TOEFL ITP 470点

  • TOEIC Listening and Reading 公開テスト 500点

  • TOEFL iBT 50点

また、英語第九は合否科目のため、GPAには含まれませんが、GPTには含まれます。そのため、GPTで研究室が決まる場合は、早い時期に合格した方がほんの少しだけ有利になります。

TOEFL ITPの対策でやったこと

ここではいくつか問題集を挙げますが、それらを宣伝する意図はありません。得単を目指すだけなら何でもいいと思います。

2年生2月

とりあえず、家にあった単語帳を引っ張り出して勉強を始めました。2年間英語の授業は受けてきましたが、プレゼンや教科書ワークばかりだったこともあって、まず語彙力がなかったです。とりあえず単語帳を毎日勉強するようにしました。

2年生3月

2月はあまり本腰を入れて勉強ができなかったので、そろそろ対策を始めようと思い、TOEIC® TEST 特急シリーズの文法対策、リスニング対策を購入しました。また、TOEIC L&R テスト 究極のゼミ Part 7を購入し、長文を読む習慣をつけました。
2年間授業でしか英語に触れていなかったため、どの能力も一から鍛え直しです。
ただ、2時間通しで英語に触れるのが苦痛で、模試を解いていなかったので、時間管理や本番の感覚で勉強をしていませんでした。自分の今の出来がわからなかったです。

3年生4月

授業が始まると、なかなか英語に時間を避けませんでした。講義の休み時間や行き帰りの電車内で単語帳や文法を勉強しました。TOEIC対策で有名な特急シリーズだとサイズ的にも持ち運びしやすいので、特急シリーズの文法ドリルを使っていました。
休日はTOEFLとTOEICの公式問題集をひたすら解きました。一度通しで解くと、2時間続けて英語漬けになることに脳が慣れ、2回目以降はスコアが良くなりました。前々からもっと模試で練習しておけばよかったと思いました。

本番

TOEFL ITPは2023年4月22日(土)に行われました。大学での団体受験のため、普段使っている講義室で行われました。TOEICは2023年4月23日(日)に行われました。こちらは公開試験のため、都内の大学まで行って受験しました。解答用紙と合わせて置いてあったチラシを見たら、TOEICは土曜日の回もできるみたいですね。常設化されると機会が増えていいな。
(参考:【初の土曜日実施】 TOEIC Listening & Reading公開テスト 2023年6月10日(土)の試験日を追加|プレスリリース一覧|IIBCについて|IIBC (iibc-global.org) )

試験結果と感想

TOEICは試験後から16日後の火曜日に結果が分かりました。
TOEICの結果はL380、R375で合計755点でした。
600点以上なので英語第九は合格、TOEICなので院試もこれで提出できます。

TOEICは755と勉強が報われました!

TOEFLは5月下旬の結果発表と連絡があったのですが、5月12日に結果発表が行われました。こちらは530点を取ることができました!1年生6月に受けた時は490点でしたが、文法中心に全体として伸びたのが良かったです。
TOEICの場合は、外国語セクションへスコアを報告する必要があるのですが、TOEFL ITPで基準点を突破した場合はスコアの報告は不必要で自動的に得単できます。手続き不要になったのは嬉しいです。

ここからは少し振り返りを書いていきます。

約2か月勉強したのですが、最初はグダグダ勉強をしていました。Partごとの勉強は進めていましたが、本番を想定した勉強ではなかったです。実力が一気に上がったり、モチベーションが上がったりしたのは、公式問題集を解いてからでした。早い段階で公式問題集を一度解いておけばよかったと思っています。

難易度としては、若干TOEFLの方が難しかった印象です。リスニングはTOEICのPart3、4のような問題ですが、選択肢の文章が長いことと1パッセージで4問解く問題があった点が難しかったです。文法では間違いの指摘をする問題があり、単なる穴埋め問題よりも難しかったです。リーディングは論説文で少し専門的な用語も出てくる点で難しかったです。結果にもそれが出てきたと思います。

TOEICは午後だったからか学生の受験者が多かったです。会場も大学だったので、講義室で期末試験を受けているような感覚でした。リスニングもリーディングもTOEFLよりは簡単でしたが、リスニングは難しい回でした。2日連続ですが、英語勉強をまとめて行えたので、まとめて受験して良かったと思っています。

東工大の院試では、多くの系で約2年以内の外部試験のスコアが必要になります。
(参考:募集要項 | 大学院課程入学案内 | 大学院で学びたい方 | 東京工業大学 (titech.ac.jp) )
英語第九の得単だけだったら、TOEFL ITPを頑張ればよいのですが、東工大の院試には英語外部試験の結果が必要な系もあります。そのため、TOEICを受験して英語第九と院試の両方に使う人もいます。

ところで…
21Bはコロナ対策(?)として、B1でのTOEFLの結果を英語第九に用いることが可能でした。あの時、 500点取れてれば楽だったのに…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?