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経験・思考の振り返り➁~最初の仕事が「数理最適化×ロジスティクス」~

前回は新卒で選んだ道とその背景を書きました。
今回は、就職して最初に取り組んだ仕事についてざっくり書いてみようと思います。

いきなり望みが叶いました

前回の記事で書いた通り、「数理最適化×ロジスティクスでインパクトのある仕事をしたいぜ」という思いで入社しました。面接でもぜひやってほしいと言っていただけていたので、数年のうちにチャンスがあるんじゃないかと期待していました。
蓋を開けてみると、数年のうちにどころか配属されて最初の仕事が数理最適化×ロジスティクスの案件でした。以下概要を書いていきます。

倉庫から小売店までの物流ネットワークを最適化せよ

勤務先は消費財メーカーでして、原材料の調達から商品がお客様の手に渡るまでがサプライチェーンの全体像となります。

工場で製造された商品は全国の倉庫へ運ばれ、そこから小売事業者の流通センターや店舗に商品を届けます。私の任務は、倉庫から流通センター/店舗までのネットワークを最適化し、輸送費を下げつつ業務効率化を図ることでした。

なぜ最適化?

関東に絞って話します。納品先はドラッグストアやスーパー、コンビニエンスストアといった小売事業者なのですが、ご存知の通り何万という店舗があります。大手の小売事業者は自社の流通センターを有していることが多いのでそこに一括で納品しますが、それでも毎日数千の納品先があります。

一方で、出荷元である倉庫は関東だけでも複数拠点あります。
基本的には各納品先に対して一番近い倉庫から出荷すればいいのですが、中間地点にあってどちらが担当すべきか自明ではない納品先も多々あります。
また、大口の納品先がたくさん有する拠点もあり、そこだけに負荷が偏るといったことも起こりえます。

そのため、「どの倉庫から、どの納品先に向けて出荷・配送するのか」という組合せによって、倉庫内での作業費と配送費を合わせた費用の総額が大きく変わります。

そこで数理最適化の出番なのです。数理最適化のことをご存知の方は、どういう問題に定式化すれば良さそうといったところまで想像できてしまっているかもしれませんね。

重要な仕事っぽいけど新卒がやるの?

上記は私が単独で行うプロジェクトでした。もちろん先輩方が相談に載ってくださいますが、定式化や実装まで基本一人でやるものになります。

このように書くと「数理最適化を使いまくってるゴリゴリの会社なの⁉」と思えてしまいますが、そういうわけではありません。数理最適化の知見をお持ちの先輩方も何人かいらっしゃいましたが、数理最適化を使っていることはほとんどなく、むしろこれからチャレンジしていきたい領域というイメージでした。

今回の案件は、「先進的っぽいことを若手にやらせてみよう」というムーブメントの一環で、運よくそのタイミングで入社したということでした。Pythonで前処理から最適化部分まで実装していたのですが、Pythonを若手が習得して社内で扱える人を増やそうという話でもありました。

まとめ

今回は、最初に取り組んだ仕事のさわりの部分だけ簡単に紹介しました。問題の複雑さについても書こうとするととんでもない量になりそうだったので、頑張って切りました。
次回からは、この案件への取り組みについて必要なインプットをどのように行ったかも交えながら書いていきたいと思います。

読んでいただきありがとうございますmm


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