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データアナリスト必読書➁ 「リーンアナリティクス」

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情報びっしり!しんどいけど通読はしたい

今回紹介する本は、リーンアナリティクスです。

前回のSQLレシピに引き続き、情報量がとんでもないです。本の大きさ自体は普通ですが、比較的小さい文字でびっしりと書かれています。
オライリーサイトの目次を見ると項目の多さにびびっちゃいますね。

プロダクトのフェーズ(PMF前?グロース期?など)やビジネスモデル(ECサイト?SaaS?など)ごとに章が分かれているので、まずは自分に関係あるところを読めばいいと思います。

しかし他のビジネスモデルにおける分析や色んなプロダクトでの事例はとても勉強になるので、一回は通読しておくことをおすすめします。

本書で学ぶべき重要なこと

優れた指標とは?

優れた指標とは、「それを測定・可視化することで、成功するために望ましい行動をとれるような指標」です。
そのためにどのような指標を見るべきかについて詳しく書いてあります。
例えばWEBサイトの訪問数という指標は、100回訪問されたことが分かっても、1人が100回訪問している可能性もあるので単体ではあまり有用とは言えないですね。

良い指標とは何かについて無料で読めるものとしては、樫田さんのnoteもとても勉強になりますので是非ご一読を。

検証すべきことは何か?×見るべき指標

アナリティクスによるプロダクト改善の超つよつよ集団として有名なAirbnbを例に考えてみましょう。

恐らく現在のAirbnbは検索結果の表示の仕方などを自動化されたA/Bテストシステムで改善するサイクルが高速で回っていることでしょう。スタートアップにおけるデータ分析というとこういった話を想像しがちです。

ではAirbnbがない世界で、Airbnbのようなサービスを思いついた場合はどんな分析をすればいいのでしょうか?
時間と費用をかけてプロダクトを作りこんでからリリースしたものの全くウケなかったという事態は避けたいところです。

私は「今この時点で検証しなければならないことを、なるべく時間と費用をかけずに検証する」ことが本書の一貫したメッセージだと解釈しています。

Airbnbの場合、「そもそも人は金を払って他人の家に泊まるものなのか?」を検証する必要がありました。これを検証するためのMVP(= Minimum Viable Product : 必要最小限の製品)として、当時は決済機能も日時指定機能もなく、検索してマッチングできる機能だけ用意したそうです。

本書では、プロダクトのフェーズごとに検証すべきことは何か、それはどんな指標を見ればいいのか、具体的にどれくらいの数字だと良いと言えるのかについて、豊富な事例と共に解説されています。

ビジネスモデル×見るべき指標

本書では、ありがたいことにビジネスモデルごとにも解説してくれています。

  • ECサイト

  • SaaS

  • 無料モバイルアプリ

  • メディアサイト

  • ユーザー制作コンテンツ

  • ツーサイドマーケットプレイス

ほどんどのサービスはいずれかに当てはまるように一般化されています。例えばツーサイドマーケットプレイスというとメルカリやeBayをイメージしやすいですが、Airbnbなども当てはめて考えることができます。

ビジネスモデルごとに、顧客の行動の流れと各所で発生する指標の全体像が図で解説されていたり、具体的な改善例が解説されていたりします。

自分が関わるサービスにおいても、本書をもとに全体像を描いて指標を見落としていないか確認したいですね。

関連して、こちらの記事も勉強になるのでご一読を。

noteの躍進を支えた”定性と定量の甘い関係”より

各ビジネスモデルにおける全体像として、上記の図に似たようなものが掲載されています。

反省

本書の魅力を10分の1も伝えきれていない内容になってしまいました。完全に力量不足です。こういうのはPodCastでだらだら話す方がまだやりやすいかもしれないと感じました。


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