大学教師と学生との会話の言語学序章
大学教師と学生の会話を言語学的に考察します。夫婦喧嘩の言語学と関連します。こちらの会話も創作です。モデルはありますが、多少(かなり?すごく)デフォルメされている場合があります。
大学教師と学生の会話(第一回目のトライ)
教師:T君、それってどういう意味?
T:え、あ、済みません。直します。
教師:いや、その、間違ってるとか、悪いと言ってるわけじゃなくて、意味が分からなくて聞いてるんだけど。
T:あ、書き直します。
教師:いや、直せというんじゃなくて、意味が分からないので、説明してほしんだけど。
T:すみません、すみません。
教師:(心のなかで:教育の仕方をまちがえた)
大学教師と学生の会話(2回目のトライ)
教師:T君、これは非難してるんじゃなくて、単にわからないので聞いてるんだけど、この「***」と言う部分はどういう意味?
T:え、あ、済みません。直します。
教師:いや、その、間違ってるとか、悪いと言ってるわけじゃなくて、意味が分からなくて聞いてるんだけど。
T:あ、書き直します。
教師:いや、直せというんじゃなくて、意味が分からないので、説明してほしいんだけど。
T:すみません、すみません。
教師:(心のなかで:教育の仕方をまちがえた)
大学教師と学生の会話(3回目のトライ)
教師:T君、これは、「***(=誰が聞いても間違っているとわかる解釈)」という意味?
T:え、あ、いや、それはちょっと、違うかと。これこれ、こういう意味です。
教師:そうか、やっぱり、君はいいところに気が付くねえ。でも、それなら、***となるけど、それでは、次の***と矛盾はしないのかねえ。」
T:あ、それは説明がたりませんでした。***がぬけてました。書き足します。
教師:いや、ありがとう。もうすこし読み込むべきだった。
T:いえ、ご指導ありがとうございました。
教師:(心のなかで:最初からちゃんと書いてくれよ。いっぺん、馬鹿にならんといかんのか、つらい。)
大学教師と学生の会話(4回目のトライ)
教師:T君、これは、「***という意味だと思うけど、それだと君があとで述べる***と矛盾するけど、こうすべきじゃないのか。」
T:え、あ、いや、すみません。
教師:はい、つぎの発表。
この人は2か月後にパワハラで訴えられて、半年後に馘首(かな)。
教師の理想
教師:T君、これはどういう意味。
T:えっと、それはこの単語の定義に関する質問ですか。この提案の前提の部分に関する質問ですか、目標にかんする質問ですか。
教師:単語の定義。A理論の**の使い方とB理論の使い方と違うし。
T:あ、それは説明がたりませんでした。A理論の修正理論による定義が注23に書いてます。
教師:あ、ありがとう。注23じゃなくて、注4として書いてないと読みにくい。
T:あ、じゃ、本文に入れて、導入に理論的背景を書き足します。
教師:あ、そうね。その方がわかりやすいね。それなら、前提と目標もはっきりするし。
実際には、理想は現実には程遠いので、私の(あんまりうまくいかなかった(が実際に行った))指導法:
(1-3)を前もって指導する。
(1)教師の質問に「すみません」と言いたくなったら「やっほー」といい、質問に答える。(「やっほー」はアメリカで教育を受けたPDの提案)
(2)教師の質問や発言のの裏を読んではいけない。文字通りに受け取ってこたえる。
(3)教師の質問に「裏」があっても無視してよい。
(4)を守る。これは大切。
(4)あとで、自分の発言に「裏」があることに気が付いて、学生がそれを無視したためムカッとしても、なにも言わず、笑って耐える。
実際には、学生が質問しやすいかどうかは教師の性格や態度による。講義30分質問1時間の授業をしても、雰囲気づくりに失敗すると、質問はでない。
こちらもどうぞ:夫婦喧嘩の言語学序章