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私たちが『Zoho One(ゾーホーワン)』を選んだ理由
こんにちは、株式会社インプルーブの大畑です。
私はもう1社、株式会社インフィニティというITインフラサポートの
会社も運営しています。
インフィニティは従業員数が20人弱になり、課題を解決するために
『Zoho One(ゾーホーワン)』を2019年に導入しました。
今回は、その『Zoho One』を導入した経緯をご紹介します。
抱えていた課題とその背景
①基幹システムのスマホ対応
②販売管理だけではない顧客管理
③見積/受注/発注/請求書のやり取り
④顧客への情報提供:機関誌の発行
⑤WEBサイトとの連動
⑥経営状況の見える化
顧客数が増えるのと同時に社員数も増え、
それまで利用していた自社開発の基幹システムや
Excel/Accessでの管理に限界を感じていました。
そこで現状課題と「何がベストなのか?」を考え始めました。
①基幹システムのスマホ対応
毎月顧客に請求が発生する「サポート費用」があります。
いわゆるサブスクリプション(繰り返し請求)ですが、
2008年の設立当時には繰り返し請求を行える販売管理が少なく、
自社開発をした基幹システムを利用していました。
自社でもシンクライアント環境を利用しているため、外出先からも
基幹システムは利用できるので、販売管理自体には不便を感じていません
でした。自社開発ですので、自由に機能が追加できます。
しかしスマホ対応となるとシステム自体を変更する必要がありました。
②販売管理だけではない顧客管理
弊社の業務で大事なことは「販売した後のサポート」です。
私たちは営業が強くなく、技術スタッフが多い会社ですので、
既存顧客へのサポート/フォローをいかに行ったかを履歴管理し、
情報共有する必要がありました。
Microsoft 365 のTeamsも利用しているため、
チャットで共有を行うようにしていましたが、
チャットは手軽な反面、検索や情報をためておくツールとしては
向いていません。
顧客を中心としたあらゆる情報の紐づけを行うことができる仕組みが
必要でした。
③見積/受注/発注/請求書のやり取り
これまでは見積/注文書はメールにPDF添付をして送り、注文書には社印を
押してメールまたはFAXで返信をお願いしていました。
もちろん新規顧客にはこのプロセスは必要ですが、既存顧客には
「いちいち印刷して印鑑を押してメール/FAXで送るのは煩わしい、
なんとかならないか」という要望がありました。
昨今、電子印を積極的に活用しハンコ文化を失くしていく時代でもあり、
電子サインと連動した見積/受注/発注管理が必要でした。
また請求書も顧客が増えるにしたがい、
月末の請求処理は増え、郵送費も段々と上がっていきます。
請求書がオンラインになれば、顧客の手元に届く時間も早くなり、
再送も不要になります。
もちろん郵送が不要になることで、利益率が上がり、
作業時間の短縮によって生産性アップができます。
見積から請求までのオンライン化が可能な仕組みが必要になります。
同様に仕入先への発注も同じフローの中でできれば、
受注から発注へのミスも少なくなります。
④顧客への情報提供:メルマガ配信
既存顧客へのサポート/フォローが重要なことは前述しました。
情報提供を行うためには、基幹システムから連絡先リストをエクスポート
し、メルマガ送信ツールにインポートし、メルマガを配信するといった手
間のかかる方法を行っていました。
また、エクスポート/インポートは情報更新のため定期的に行わなければな
りません。このように手間がかかると送信頻度が減っていきます。
顧客管理とメルマガ配信の仕組みが連動できれば、この手間がなくなり
リアルタイムの情報提供が可能になると考えていました。
⑤WEBサイトとの連動
WEBサイトの「問い合わせフォーム」から入力していただいた情報は、
当時メールで営業担当に共有されていました。
しかし課題になったのは、
・誰が担当するか
・誰が見込客管理リストに入力するか
・その後どういった対応したか
など細かい点ルールが決めきれず、お見合いが発生していました。
WEBサイトからダイレクトに見込客リストに入り、地域や業種などで
自動的に営業担当者が割り振られ、メール履歴や対応履歴が紐づけば、
そもそもお見合いも発生せず、スムーズに見込み客に対して
アプローチができ、結果のフィードバックを行うことが可能になります。
⑥経営状況の見える化
私たちは売上にあまりこだわっていません。
こだわっているのは「粗利」です。
年度目標も粗利で立てているのですが、
粗利管理ができる販売管理アプリ自体が少ない。。。
サブスクリプションであるサポートの粗利も一緒に管理できなければ
いけませんし、請求が発生する前の案件管理も必要です。
どれくらいの見込みがあり、誰が担当していてそれぞれどの段階なのか。
見積書を作成する前の概算段階の商談も管理していく必要があります。
この時点では、各システムから情報を引っ張り出し、ExcelやPowerPointで
資料を作り、会議のたびに微調整をしなければいけなかったので、
かなり時間をかけていました。
解決方法の模索
課題を解決する方法に頭を悩ませていました。私たちはIT企業です。
選択肢としては下記のような方法がありました。
①全部自分達で開発する
⇒ 時間もコストもかかり、運用後の修正も大変。
②今ある仕組みを繋ぐ
⇒ 例えばAPI連携やBIツールなどを使って繋ぐ方法も考えましたが、
こちらもツールコストがかかり、一元管理ができないため、
不便さが残ります。
今ない仕組み(請求書のオンライン化など)はあらたな
サービス契約が必要です。
③全部が実現できるサービスを探す
⇒ 正直すべてを叶える仕組みは探してもありませんでした。
さて困りました。。。そこで4つ目の選択肢、
「④ある程度実現できるサービスをカスタマイズして解決する」という方法を選択することにしました。
サービスの選択
顧客管理が一番重要な目的だったので、CRMにサービスを絞りました。
A:Sugar CRMなどのオープンソース
B:Salesforce
C:kintone
D:Microsoft Dynamics 365
E:Zoho One
ある程度実現できるサービスとして試したのは上記の5種類です。
それぞれのサービス検証
A:Sugar CRMなどのオープンソース
オープンソースの大きなメリットは、無料で利用できることです。
その代わり上位機能は有償だったり、もちろんサポートもありません。
インターフェースも少しモサっとしている部分もあり、
試用をしてみましたが、候補から外しました。
派生版であるFrevo CRMやVtiger CRMも同様に候補から外しました。
B:Salesforce
もともとSFAに特化していたSales Forceですが、
現在はCRMやマーケティングオートメーションも強く、
日本でも大手/中堅企業も利用しているので安心感があります。
日本での営業やサポートも活発なのですが、何しろコストが高い。
人数分のライセンス費用+導入費用を考えると中小企業では
コスト高になるため、こちらも断念。
C:kintone
選択肢の中で一番安価なkintoneですが、試用してみたところ、
通常アプリでできることが限られている。
ある程度カスタマイズして総合的に利用できるようにしようと思うと、
こちらも外注での開発費がかかります。
お客様で導入していた企業も導入費用にトータルで数百万円掛けたという
話を聞き、こちらも断念です。
D:Microsoft Dynamics 365
インフィニティはマイクロソフトのパートナーのためDynamics 365は
特にコストをかけることなく利用が可能です。
当初、Dynamics365を試用しはじめ、社員にも利用させていました。
大きなメリットはOffice製品と同じメーカーのため相性が非常にいいこと。問題点は、リファレンスが少ない/動作が少し遅いなどです。
1年は頑張りましたが、最終的には断念をしました。
E:Zoho One
辿りついたのがZohoでした。
数年前にテストをしたことがあったのですが、その時はインターフェースがダサく、敬遠していたのですが、Dynamics 365からの入替を検討した時期に
は今風のインタフェースになっており、これならばわかりやすく
使いやすいと感じ、試用を開始しました。
Zoho One はCRMだけではなく業務に必要な機能が、
すべて利用できるライセンス形態です。
大きなメリットは、
・コストが他のと比べてちょうどいい
・CRMの機能は網羅されている
・CRM以外の販売管理、マーケティングオートメーション、
問い合わせ管理、電子署名、人事管理、シングルサインオンなど
ほぼすべてのサービスが利用できる
・スマホアプリが充実しており、スマホでもほぼ同じことができる
逆にデメリットは、
・日本のサポートセンターが弱い
・一部日本語化されていないアプリケーションがある
などの海外仕様の部分です。
課題の解決
①基幹システムのスマホ対応
Zoho One は、ほぼすべての機能がスマホ対応をしています。
顧客管理から見積作成、問い合わせ管理まですべてを
スマホから確認できます。
弊社では全員にiPhoneを貸与しているため、外出先でも電車内でも
移動中でも、情報の確認/共有ができ、顧客訪問時もCRMから
GoogleMapが起動するため、経路情報の確認や周辺企業の検索まで
スムーズな営業活動ができるようになりました。
②販売管理だけではない顧客管理
Zoho One は顧客に対してのすべての情報を紐づけます。
販売だけではなく、連絡先/対応/予定/課題/商談など、
顧客に対する現在のアプローチ状況が一目でわかるようになりました。
メール通知機能を利用して強制的に情報共有を行うことで、
他部署に対するアプローチも関心を持たせられました。
③見積/受注/発注/請求書のやり取り
Zoho One の導入後、見積書、顧客から頂く注文書、仕入先に送る発注書
はオンラインで行うようになりました。
これまでは、メールに添付して送っていましたが、メールにリンクを
記載し顧客や取引先はリンクから書類を確認するようにしました。
月末の請求にかかる時間も半減しています。
④顧客への情報提供:メルマガ配信
現在はメルマガ配信はすべてZoho One内で完了しています。
これまで基幹システムから取り込まなければならなかった配信リストは、
Zoho CRMより同期させることで、配信時にはその時点での
最新データで行えます。
加えてZohoで配信すると、
・誰が開封したか
・誰がリンクをクリックしたか
・開封した/クリックした時間
を把握することができます。
記事への興味や配信時間の検討に役立ちます。
⑤WEBサイトとの連動
自社WEBサイトにWEBフォームを組み込むことで、
WEBサイトから問い合わせのあった見込み客を自動で、
CRMの見込客に取り込むことができます。
さらに、事前に作成しておいたフローに従って担当者を割り振りし、
担当者に架電等のタスクを設定できます。
これにより見込み客への対応漏れを予防できるようになりました。
⑥経営状況の見える化
経営者が一番便利な機能が「ダッシュボード(アナリティクス)」です。
売上/粗利などの予測部分も全社員が入力した情報をもとに常に
最新の情報が表示されます。
いわゆるBI(ビジネスインテリジェンス)をわざわざ導入しなくても
ZohoOneのみで完結できます。
定期的なミーティングはもちろん戦略会議の際も、
資料づくりにかけていた時間がなくなり、
経営的な戦略を考える時間に充てられるようになりました。
Zoho One導入のさらなる効果
コロナ禍の新しい働き方を支えたZoho One
2020年4月の緊急事態宣言時の全員テレワークへ移行がスムーズに
行えたのも、勤怠/人事/経費精算/コミュニケーション/業務が
ほぼZohoで行えたことが一番の理由です。
もしZohoを導入していなければ、それぞれのアプリケーションの契約や
設定、社員への説明など、時間もコストもかかり、準備ができた頃には
緊急事態宣言が終了していたなどの本末転倒な事態になる可能性も
ありました。
Zoho One 導入時の社員の反応
新しいモノを導入する時は、新しい事を覚えることに億劫さを
感じるものです。
覚える/慣れることに時間が余計にかかるため難色を示すのが当然です。
しかし、目的を説明し、業務改善ができることをしっかりと説明した上で
導入をはじめ、効果が出てくると、社員自らが利用方法を考え、
当初想定していなかった効果も表れ始めました。
企業として一番停滞していく原因は「現状維持」。
常に新しいことに挑戦し、工夫していくことで会社が成長する実感を、
今回Zoho Oneを導入して感じました。
以上、参考になりましたでしょうか?
多くの会社が生産性向上の方法に悩んでいると思います。
この記事が少しでも役に立てれば幸いです。
「大畑祐貴@Zohoマーケティングコンサルタント」ツイッターも是非!
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