小さな傷

最初は小さな傷だった
次々と増えていく傷は
重なり合い、次第に大きな穴になった

ずっと気付かない振りをしていた
見ない振りをしていた
聞かない振りをしていた
心の声に。
本当の気持ちに。


我慢は当たり前だった。
笑顔が必要だった。
いつも丸く収まることしか考えない

突然
堰を切ったように涙が流れた

そうか。
私、ずっと泣きたかったんだ。
心の声を無視していたんだ。
心の声に耳を傾けられるのは自分しかいない
泣くことも必要だったんだ

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