【短歌連作】現在にまつわる数々の噂
あいまいみーまいん、ゆーゆあゆーゆあーず…… かつて駄菓子屋と川があった
弾丸も当たらないほどなめらかな鳥がふたりで懐かしむ川
「3年前の川の模様を覚えてる」きみが言うなら、まちがいないね
昔の話。川の近くを通るたび死にたくなって死にたくなくって
不自然な動きをしているらしい 川の凹凸のようになれと?
足元に(わたしの気持ちを大雨の川に喩えてみたけど)花が
鳥たちが伝えたいのはいつかその川の断面 きみといるとき
川岸に片足で立つ生活の灯がぜんぶ沈んだら戻ろうか