見出し画像

【定期】NFL は怪我人が相次ぐも、依然として有効な対策なし

NFL (National Football League) はいよいよ開幕が迫ってきた。えっ、マジ? 早いよ、もうそんなか。最近けったくそ悪いからそんな気分にならないんだよな。

開幕の前にはプレシーズン・ゲーム (preseason games) がある。プレシーズンはいちおう試合ではあるが、1 週目のロスターに残るかどうかギリギリという選手がアピールする以外に大した意味はなく、それすらも役に立っているかどうか怪しい代物である。そりゃこの時期になればだいたいコーチもハラは決まってるって。とはいえ、その一部の選手たちは張り切らざるをえない。カットされたらされたで、次のチームへのアピールになるわけだから。

デイヴィス (Daewood DAVIS; #87) もそのひとりだったかもしれない。土曜の試合、マイアミ (Miami Dolphins) にドラフト外でやってきた新人のワイドレシーバー (wide receiver) は、パスを捕ろうとしたところを完璧なタイミングで後ろからヒットされると、身動きができない体勢のままもうひとりのディフェンダーに今度は頭部を横からヒットされてピクリとも動かなくなり、試合はそこで終わった。
彼は地元の病院に搬送されたが、さいわいなことに意識もあって手足も動くという。こういうことで日常生活も送れなくなる人間がいることを思えばツイていたといっていいだろう。

先週の土曜日のゲームでもボールデン (Isaiah BOLDEN; #7) がフレンドリー・ファイアで病院送りになり、試合がそのまま終わったのも記憶に新しいところ。こういう場面を見るたびに「なにをやっているんだろうか」という想いが湧き上がるのは自然の理だ。

デイヴィスといえばパッカーズ (Green Bay Packers) のデイヴィス (Tyler DAVIS; #84) もプレシーズンでシーズン終了のケガを負っており、かつて何度も聞かされた "時間のムダ""良いことはなんにもない" という言葉の意味をあらためて感じるこのごろだ。まあ、そう言っていた本人が今年は出ているので多少の調整には役立つのかもしれないが……。

しかしいまだに NFL は有効な対策を出さないし、負傷者に補償をしようともしない。しょせん選手など見世物の使い捨ての駒にすぎないというわけである。
かつてのフットボールは防具がなく、それを着用して安全にしようという意識が浸透するまでに(文字通り)たくさんの死体が転がった。言い方を変えれば、事故死によって物事は動いてきた。するとおそらく、また何人か死ぬまでこの光景は繰り返されるのだろう。きょうのところは、この予想が外れることを祈るばかりだ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?