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Twitterで出逢った恩人のお話

薄情者!と言われそうな気もするけれど、私には恩人らしき人があまりいない。

好きな人はたくさんいる。尊敬する人もいる。それでも、恩人と呼べるような人は……なかなか思い浮かばない。

自分の力で生きてきました、なんて傲慢なことは言わないけれど、何でもとりあえずひとりで頑張ろうとしてきたし、素直に誰かの力を借りることができない半生だった。

「どうした?暗い顔をして。よしちょっと俺に付き合えよ」

……なんて言いつつ、仕事帰りに飲みに連れて行ってくれる気のいい上司もいなかったし。いいよなあ。そういう上司。心底欲しかったなあ。

記憶の糸を頼りに、小学校時代まで遡ってみても「恩人」どころか「恩師」と思える人さえいない。運悪く、私が出会う教師はみんな、ロリ〇ンか〇ズばかりだった。


さて、前置きが長くなった。


わざわざ宣伝もしていない、この辺境の地(note)をご覧になっているような物好きありがたい読者さまの半数くらいは、私がTwitterをしていることをご存じなのではないかと思う。
あ、ご存じなくてもいいんですよ。私Twitterやってます。見てね。宣伝。

私には、Twitterの中に「友達」と呼びたい人がたくさんいる。
SNSとは無縁の知人から「イタい」と言われたり、変人扱いされたこともあるが、余計なお世話だ。

そんな中に、私の恩人がひとりいる。


Twitterは、事故の情報や日々のニュースなどを見る専が半分くらいで、毎日一生懸命発信している人は総ユーザー数の2割にも満たないのではないかと思う。

今でこそ、損得勘定など関係なく「この人と話してみたい」「ツイートを読みたい」と思える人を見つけてフォローする楽しさがわかるようになったが……

白状します。
真面目に毎日発信しようと決めていた身としては、フォロワーさんが1,000人を超えるまで、本当にしんどかった。

Twitterって、楽しい≦疲れる、になったら終わりなんだよね。
でも、自分だけ楽しめればいいやという気持ちでやっていると、フォロワーさんは伸びない。

フォロワーさんがたくさんいなくたって平気!とやせ我慢をした時期もあるけれど、残念ながらフォロワーさんの少ないアカウントは見てもらえないから、どうしてもやる気が削がれてしまう。


今でこそ反応を気にせずツイートできるようになった私だが、今日まで何度も「しんどいな……」と思いつつもTwitterをやめずに済んだのは、彼のおかげだ。

ジゴクゾウシさん。

ガイコツだけど、イキテルヨ


私がまだほんの数十人しかフォロワーさんがいなかったころに繋がってくれた彼は、すでに2,000人のフォロワーを持つ神様のような存在だった。

2,000人なんて大したことがないと言う人がいたら、私はきっと仲良くなれない。
親御さんの借金をかぶった末のホームレス体験、図書館で1,000冊近い本を読破したという彼の、稀に見る人生観+実年齢を疑いたくなるような努力のにじみ出るツイートは、読んでいて本当に励まされるものだった。

地獄の名を冠したお名前でありながら、リプライのひとつひとつに心のこもったユーモアあふれるお返事をくださる。
今Twitterの「爆伸び界隈」で流行っている型とか定型文とは無縁の、自分の内側から出てくる言葉に心底痺れた。

ジゴクゾウシさんは今、Twitterをお休みしている。


そんな彼が時々ログインして私のツイートに「いいね」をつけてくださるとき、地獄草子というおどろおどろしいアカウント名の彼の気配を感じた私は、さながら天使が舞い降りてきたかのように狂喜乱舞するのだ。


恩人という観点から、もうひとつこぼれ話を。

私は以前、有料noteを販売したことがある。
「リツイートもしくは感想を期限内に送ってほしい」という条件付きで、数日間だけ無料で公開していたものだ。

ちょっとした愚痴になるが、その時、とある自称マーケターのツイッタラーさんに無理難題を突き付けられた。

「期限とか知りませんでした。リツイートしましたので、無料でください」

1ヶ月も経ってから、そんなDM(ダイレクトメッセージ)をいただいたのだ。
「既に応募は締め切っており、配布の条件は告知にあった通りです。今現在有料で販売しているものを、無料でさしあげるわけにはいきません」と丁重にお断りしたが、その方は一歩も引かなかった。

「そんなことを言われても困ります。ちゃんとリツイートしたんですから、くれるのが筋でしょう」

うわぁ、なんやねん。クレーマーか。
ってか、ようそれで「マーケター」を名乗れたもんやな。こっちも同業のはしくれや。アンタみたいなのはターゲットちゃうねん。

と憤慨しつつも、何を言っても無駄だと諦めた私は、その方に無料で記事を差し上げることにした。
汚い言葉を使って申し訳ないが、上でのメッセージのやり取りはこんなにお上品ではなく、さながらユスリタカリのようだったので、私の精神的ダメージを考慮してどうかご勘弁ください。


このnoteには別の思い出もある。

私のnoteを無料で読む権利をお持ちでありながら「良いものには対価をお支払いするのが当然です」とおっしゃって、なんと定価で改めて購入してくださったのも、ジゴクゾウシさんなのだ。

その出来事が、私の心をどれだけ勇気づけ温めてくれたか、言葉では言い尽くせない。


この記事は、有料noteを買ってくださいという回りくどい宣伝ではない。いや、それはそれで大変嬉しいけれど、本題はそこではありません。
私のnoteを買ってくださった方には、是非こちらもご購入いただきたいと心から思う。


地獄から来たジゴクゾウシさんは、私の恩人だ。

コミュニケーションというものは、深めれば深めるほど、断ちがたい絆を作ってくれる。
たとえ、それがオンラインの、顔も知らない相手であろうとも。
次にいつツイートしてくれるかわからない彼のことを、私は待ち侘びながら、いつも近くに感じ続けている。


最後まで読んでくださってありがとうございます。これからも末永くご贔屓をたまわりたく存じます☆もしサポートをいただけたら、執筆時のコーヒー代にします♪