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夢を持つということ:実写版ONE PIECE|#短歌

話題になっていたので、ついにNetflixで配信されている実写版ONE PIECEを見た。
ONE PIECE | Netflix ( ネ ッ ト フ リ ッ ク ス ) 公 式サ イ ト

X上で原作ファンからのポジティブなレビューも見ることが多くて、気になってしまった。
今まで加入を検討するだけだったNetflixに入った。

そして、現在公開されているエピソードを全部視聴した結果、「原作とアニメ版ワンピースを最初から完走しようとするオタク」が爆誕してしまったのである。

原作は元々読んでいたものの、実写を見ながら冒頭の細部をほとんど覚えていないこと気がついたからだ。
ちなみに、社会人である私が平日の仕事後に確保できる時間でアニメ版ワンピースを見た場合、完走まで半年以上かかることがわかった。
さすが長く続くシリーズ……


原作と実写版ONE PIECEの違い

原作のONE PIECEは、海賊王を目指す少年・ルフィが冒険をする物語である。
物語の中心はあくまでルフィだ。

実写版では、海賊になるために海へ旅に出たルフィが、ひょんなことから助けることになったコビーもまた、話の中心になっている。

冒頭から最終話まで、海軍と海賊、二軸で物語が進むのである。

また、実写にするにあたってほかにも再構築されている部分がある。
でも、原作と異なる部分があっても、個人的には「原作を蔑ろにされている」という気分にはならなかった。

制作総指揮のONE PIECE愛

X上で、実写版ONE PIECEに関するある記事が回ってきた。

この記事には、実写版ONE PIECEの制作裏話が11個載っている。
その中の一つとして彼がどれだけONE PIECE好きか、を取り上げていた。

制作総指揮であるマット・オーウェンズ氏は、もともと漫画を全巻持っていて、作品の大ファン。作品に携わる前から数周読んでおり、2ヶ月洗濯しなくても困らないくらいのONE PIECE関連の服を持っているらしい。

また、ハロウィンの時期には毎年スリラーバーク編を見ることにしているのだとか。
ONE PIECEとの出会いや、作品が彼の人生に与えた影響についても語られていた。

記事には、ONE PIECE実写化に当たって、いかに原作の世界観や設定を尊重しながらリアリティラインを設定したかについても書かれている。

話が再構成されていてもあまり不自然さを感じないのは、原作の尾田先生が携わっているからというのはもちろん、製作陣の原作に対する真摯な姿勢と作品へのパッションがあったからなのだろうと想像できる。

並々ならぬ愛と熱意が注がれた作品の、シーズン2が楽しみで仕方ない。

⭐︎ここから先はストーリーのネタバレも含まれているので、まだ未視聴の方は注意してほしい。

コビーとルフィ

話をストーリーの内容に戻す。
実写版ONE PIECEは海軍に入ったコビーと、海賊であるルフィの双方の視点からストーリーが展開していく。

コビーは元々、女海賊アルビダの船で雑用係をさせられていた青年だ。

原作では小柄でちょっと弱気な男の子として登場するし、冒頭はややギャグ要員っぽいシーンもあったので、ドラマで初めて容姿を見た時には驚いた。

こんな美青年が街を歩いていたら、噂になってしまうのでは?という考えが過ったくらい麗しいと思ってしまった……という私の個人的な感想は、一旦置いておく。

コビーは、アルビダの船から逃げることもできず、船上で生活をしている間、海賊船から逃げ出す未来があるなんて考えもしなかった。
コビーと行動を共にする中で、ルフィは彼に「もし今、なんでもできるとしたら何したい?」と尋ねる。
コビーは、躊躇いながらも、そこで初めて自分の夢を口にした。

ルフィは、人の夢を馬鹿にしない。
本人すら打ち明けるのを躊躇うような、とてつもなく大きな夢でも、ゴールに向かってまだ一歩も踏み出していないような夢でも、決して馬鹿にしない。

本人が壮大な夢を持っているから、というのもあるのだろうけれど、コビーが打ち明けた夢に対するルフィのふるまいがあんまりにもやさしくて、ちょっと泣きたくなった。

こんなふうに夢を肯定してくれる船長だから、クルーが付いて行きたくなってしまうんだ、と納得してしまう。
自分が抱く夢を自分より信じてくれる友人がそばにいてくれたら、それほど心強いことはないだろうと思う。

短歌

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