雨に気づくと覚醒

「さあさあ」という雨音を耳がとらえて目が覚めた。とたんに意識が自転車を室内に入れていないことを思い出し布団を跳ね飛ばす。暗闇にまだ慣れない目をこじ開けて時計を確認すると5時。天気予報では日付が変わる頃から雨が降る予報が出ていたけれど、いったいいつから降っていたんだろう。

慌てて外に出て自転車を玄関に入れる。いつもは壁に跡がつかないようにゆっくり丁寧に移動させているが、寝巻きで外にいる姿を見られたくないのでとりあえず玄関に突っ込む。

息子が幼稚園に通う時に「坂が多い街だから」と高額に震えながら買った電動機付き自転車。15年間乗り続け最後の5年は電動無し自転車として大切にしていましたが、自転車の重さに体力が勝てず出勤前から疲れ果てる日が続いたこともあり、サイクリング用の自転車を通勤用にも使うことにしたのだ。

通勤用で使うならずっと外置きでもいいかなと考えたりはするけれど、今まで大切に室内で休ませていた自転車を野晒しにするのはなんとなく嫌だと思い、洗濯物と同じように天気予報を見て出したり片付けたりを続けている。

次は自転車のメンテナンスを習得して整備できたらと思うけれど、むしろ壊してしまいそうなので私には雨から物理的に守るだけの関わりがちょうどいいと思う。

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