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知的生産のプロセスをまとめる

僕のnoteでは主に知的生産や問題解決など、そういった内容についてまとめて行こうかと思っている。第一回目の今回は手始めに知的生産のプロセスについて考察していこうかと思う。

知的生産とは何か?

そもそもの知的生産の定義というのは以下のようにまとめられている。

『知的生産の技術』という本の中では、以下のように定義づけされています。

p9
「知的生産というのは、頭をはたらかせて、なにかあたらしいことがら──情報──を、ひとにわかるかたちで提出することなのだ」

この定義の中には3つの要素が含まれています。それを抽出すると

頭を働かせて行う行為
あたらしいことがら(情報)をあつかう
他の人に理解できる形でアウトプットを行う

となります。これら3つが合わさって初めて「知的生産」と呼ぶことができます。
簡単なようですが、これで知的生産の定義はほぼ見えたと言ってもよいでしょう。

端的に言うと、「新しい情報を思考してアウトプットを行う行為」を知的生産としていいだろう。

現代社会に住む我々は、多かれ少なかれ情報を取得して処理する行いをしているのだが、ただ情報をながら読みしているだけでは価値を生み出すことができない。ひたすら消費者として情報を摂取するだけで満足していると、情報を道具として使うことができず、行動を目的としたまま目の前の情報に振り回されてしまう。

僕も道半ばではあるんですけども、情報の正しい使い方をこちらのnoteでまとめて行こうかと思います。これは自分用のメモでもあるのですが、こちらで書いたことが誰かの役に立つのならば、それはまた幸いです。

知的生産のプロセスとは?

知的生産は、単純化すると、情報をインプットしてから加工してアウトプットするまでの流れです。しかしながら、今までの先駆者によってそのプロセスは洗練化されており、それらの方法論を学んでおくことが有効だろう。車輪の再開発とか巨人の肩に乗るという考え方があるが、一からやり方を自分で考えるよりは、先駆者の知識を上手く利用したほうが有効である。

知的生産のプロセスは4つの流れになる。

情報収集 → 蓄積 → 思考 → 伝達

知的生産の方法はアナログを使った方法もあるけど、僕は主にデジタルのツールやWebサイトなどを使った方法を説明する。昔の研究者などは情報カードやノートなどを使った研究などをしていたけど、近年はコンピューターなどの技術の発達によって情報の使い方が大きく変わっているし、スマホなどの手軽に使えるデバイスも発達することで、デジタルのほうが使いやすい方法になっているだろう。

それでは次からそれぞれのプロセスについて説明していく。

情報収集のプロセス

これはありとあらゆるメディアを通じて情報を集める事を指す。僕は情報収集のプロセスではネット媒体での情報を好んで集めますけど、新聞や書籍などを使って集めるのが本来の方法だろう。この情報収集のやり方というのは情報社会の現代ではやりやすくなってると共に、厄介な状況にもなっている。twitterなどを使って情報収集しようとすると、厖大な情報を手に入れる事ができるけど、その正確さというのは確実ではない。不完全な情報やデマも普通に出回る環境なので、情報の重み付けやフィルタリングが重要な役割を果たすようになってきているのだ。

ネットの情報が正確なのかフェイクニュースなのかを見分けるためには基盤となる体系付けられた知識が必要になってくる。こういうのは基本の学校教育などでちゃんと教養を身に着けておくことが重要なのではないか?と僕は思うのである。こういうのは「調べる技術 書く技術 誰でも本物の教養が身につく知的アウトプットの極意」(佐藤優著)でも語られていた。

佐藤優氏はそもそもネットの情報を信用していないので、情報収集は新聞や書籍を大量に読む方法を推奨している。ネットでの情報源はNHK NEWS WEBやジャパンナレッジ以外の情報源は使わないほうが良いと言っていた。

僕的には基盤となる教養が身に付いているなら、自分にとって好ましかったり使える情報をフィルタリングして収集したら良いんじゃないか?というぐらいにゆるゆるの方針である。twitterなどでもできるだけ不要な情報はミュートなどを使って表示させなかったり、RSSリーダーでも大量の流れの中で目についたものだけ読み込む様にしていけば、必要な情報は勝手に集まってくると思うのである。

しかし、これが通用するのは個人ブログ程度の責任しか負わなくていい程度の人の話である。本を出版したりとか、何かしらの論文を書かないといけないような本格的な知的生産をする人にとっては情報の偏りは致命傷であろう。そういう人ならば、情報収集は佐藤優氏の方法を参照にしたほうが良いであろうな。

蓄積のプロセス

蓄積のプロセスについては、個人データベースをどの様に運用するのかというテクニックになってくるかと思う。僕は個人データベースについてはEvernoteを利用している。はてブをしたページについてはEvernoteに自動的にクリップされるようにシステムを組んであるのである。後、読書をしている時に気がついたことやアンダーラインを引いた部分に関してもEvernoteにクリップするようにしている。

この、情報を蓄積する個人データベースをなんのツールを使うかでも使い勝手に差があるだろう。僕はEvernoteを昔から使い続けているからこれ以外を使う気がしないけど、MicrosoftのOnenoteなどを使っている人もいるという。まぁ、僕の場合はEvernoteを使ってるからEvernoteでの考え方を述べておきますね。

Evernoteを運用するならば、タグ付けをちゃんとしておく事が使いやすいデータベースを作る方法だろう。大体、そのデータを登録する時にどの様な用途で使うのかきちんとタグ付けしておけば、後から検索する時にそのタグと合わせて検索することで詳細なデータを取得することができる。こまめにデータベースを整理する様にして、いざ使う時にしておかないと個人データベースってまともに動作しないようになりますよ。

他にもScrapboxというツールもある。これは個人用Wikiとして使えるツールだけど、「思考」と「蓄積」で使えるツールだ。これについては自分もまだ研究途中だ。とにかく言えることとしては、個人用データベースはこまめに手入れしていないと使えるようにはならない。生活の中にそのデータベースを使う習慣を取り入れていれば、自然と使えるデータベースになるであろう。

思考のプロセス

これは得られた情報を使ってどうやってアウトプットをするのか?と考える時のプロセスである。こちらのやり方は色々とあるが、僕はアウトラインエディターを使った方法を推奨する。

僕はdynalistというアウトラインエディターを使って、実際に得られた情報を整理して思考するようにしている。ちょっと前にさまざまな執筆をする人や研究をする人たちがどの様にアウトラインエディターを使っているのか座談会をしていたので、そちらのリンクを張っておこう。

どのアウトライナーを使うかは人それぞれだが、WorkFlowyも評判がいい。僕はそれほど試してないので、そちらの方も調べておこうと思う。

アウトライナーを使った思考のプロセスとしては、まず箇条書きに思いついた事を羅列していく事から始めます。このときは何も考えずに自由連想で思いついたことを全部、箇条書きしている。

そして、ある程度書き出せたなと思ったら、グループ分けの様にして、近い項目を寄せていきます。そして、ある程度まとまったらその上の段落にそれを定義する言葉でまとめておく。

あとはそれらの言葉を俯瞰したり細かく書き加えていったりしながら、実際のアウトプットに向けて情報の精度を高めていけばよろしいのである。上記の座談会の人たちはアウトライナーで実際の書籍化する文章までを編集してしまうとも書いてある。アウトライナーはさながら、思考するためのツールなのです。

伝達のプロセス

伝達のプロセスは、これまで情報を収集して整理して思考してきた内容を、実際にアウトプットすることである。このアウトプット先は現代ならばブログなりnoteなり色々とやる所があるでしょう。僕は長文を書いて思考する事に慣れている人種なので、長文テキストでアウトプットをすることを前提に考えている。

思考のプロセスがちゃんと動いているならば、アウトプットは別に苦労することが無いかと思う。しかしながら、伝わる良い文章を書きたいと思うならばこの伝達のプロセスでも一工夫が必要になってくるでしょう。

僕は長文を書き慣れているので、別にブログを書いたりするのに苦痛は感じないのですけど、普段あんまり文章を書き慣れていない人はこのプロセスでも苦労するだろう。文章をうまく書くためにはどうすれば良いのだろうか?

ちょっと前にこういう記事があった。

文章を書くためにはまず書きたいことを箇条書きにして整理をしたらいいのである。これは思考のプロセスでアウトライナーで作る事ができている。アウトライナーでアウトプットを考えて情報を整理していれば、こちらの実際にアウトプットをする段になって悩むことは少ないと思う。

後は文章自体の巧拙であるが、これは考え始めるとドツボの問題である。うまい文章を書こうと思い始めると手が止まってしまい、何も書けなくなる。文章というのは読んだ人に考えていることが伝われば良いのであって、そちらで変な色気を出すと却って考えが伝わりにくくなってしまう。

それでも文章を書けないという人は次のマシュマロちゃんのツイートを参考にすると良いだろう。

まずは思いついた事を拙くてもいいから形にすることが重要なのであり、質というのは後回しである。文章をうまく書くコツというのは、推敲を何度も時間をおいて繰り返しやることだ。一発目で納得行く文章が書ける人というのは勘違いしている人かよっぽどの天才です。

まとめ

僕が考えている知的生産という方法論はこんな感じです。僕自身、道半ばといった感じでまだまだ技術が身についていないので、ここで書かれていることは自分専用の考え方のメモでもあります。でも、僕はこの方法を叩き台とすることで、もっと知的生産の方法をブラッシュアップしていこうと考えている。

重要なのは、自分にとって使いやすい方法を見つけるためにPDCAサイクルを回して、常に改善を行い続けるということである。僕にとってはこのようなデジタルツールを使った方法が最もやりやすいと感じているけど、読んでくださってる読者の方には違ったツールや方法がやりやすいと感じるかもしれません。

もし、もっとやりやすい方法を見つけたら、またこちらのnoteで紹介していこうと思っています。

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