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猿丸先生の俳句No.8

葉牡丹や大甕あふれ傘の襞

季語:葉牡丹 《冬:植物》
大甕(おおがめ)に刺してあった傘の襞をみて葉牡丹と結びつく。なんて繊細な描写と発想の美しさ素晴らしさなのだろう。
葉牡丹のような傘の襞はおそらく1本ではない。この傘の持ち主はどんな人達だろう。そして場所はどこだろう。私はこの句だけで1つの物語が書けるほどに想像を駆り立てられる。
植物季語は季語が動いてしまいがち(勉強と経験不足がゆえです(汗))
この句の葉牡丹は絶対に動かない。
鮮やかな葉牡丹とくるくるっと巻かれた先端とは逆側の傘の襞の可憐な映像が重なる。
誰もが見ているすぐそばにあるであろう小さな美しさに気づき先生は優しく掬いあげる。どうしたらこんな俳句を詠めるようになれるのかと純水に思う。私は先生に、先生の俳句に出会いますます俳句の魅力に心奪われている。


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