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スポヲタ情報局 (Sporta News)

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2018年8月の記事一覧

「アジア最強」から世界の頂きへ バスケット女子日本代表の「ワールドカップ」

 かつてないほどの実力を備えている―。バスケットボール女子日本代表チームのことである。ここ数年、日本女子は非常に高い実力をつけ、国際大会で結果を出し続けてきた。筆者は以前の記事で「ワールドカップ」について男子日本代表の記事を書いたが、実はその「ワールドカップ」には女子の大会も存在する。男子は2019年開催なのでまだ少し先の話だが、女子は今年2018年9月22日からスペインで開催される。そこでの大いなる活躍が期待されるのが日本女子代表なのだ。 ダンクシュートや体のぶつかり合い

BIG3という新たなバスケットボールを観戦して思うこと

先週8月24日木曜日、ここニューヨーク・ブルックリンのバークレイズ・センターで、3X3の米国プロリーグ「BIG3」のチャンピオンシップ(決勝戦)が開催された。 「アレン・アイバーソンがBIG3でプレーする」という触れ込みで、このリーグのことは去年からにわかには知っていたが、実際に現場で観戦したことがなかったのでこの目で一度は観てみたいと思っていたところ、ちょうどニューヨークで決勝戦が行われるということで観戦に行ってきた。 2020年東京五輪の正式種目にも採用され、徐々に注目

若さは"武器"となり、若さは"邪魔"をする

Vol.3▶︎『ペップを愛し、ペップに愛された男——。 "WEBで"ピッチに立った「新世代サッカー指導者」たち』 *** 『新世代サッカー指導者のWEB戦略』vol.4 この連載の中で私が伝えていきたいこと(考えていきたいこと)は、以下の通りです。 これからのサッカー指導者は「WEB」をどう使えるかが重要になる。そして、そこには有効な「戦略」が存在し、またWEBとの「向き合い方」に気をつけなければならない。 今回のVol.4では、その中でも「若い指導者」がWEBを有

脱・軍隊式への提言

小学校低学年ぐらいの野球少年たちが一列に並び手足をそろえて行進。 開会式か何かの練習だろう。 日課のランニングの途中で通った公園内の市営球場の横で見た光景である。 正直、日本ではこの時期特に珍しくもないと思う。 少年野球経験者からしたら懐かしい経験に思う方もいるだろう。かくいう私も過去に野球少年だった時にやった記憶がある。 当時は何の疑問も持たずにやらされていたが、今となっては疑問しか感じない。 もはやそんな時代ではないではないか。 ましてや横で指導していたコーチらしき大

続:夏の甲子園100回大会の決勝を10倍楽しむ方法

今朝予想した甲子園準決勝の予想が思った以上に当たっていたので、決勝へ向けてその更新記事を上げたいと思います。尚、試合結果を予想するためのツールとしては、下記の通り簡単な各チームのここまでの投手の実績データを、いわゆるアメリカ等で一般的に使われている統計の数字を使用して分析したものになります。 今日の準決勝では上記の記事に記載あった通り、金足農業の吉田投手が従来通り被安打でランナーを背負いながらも、四球の少なさとここぞという場面での奪三振率の高さでピンチの目を早めに摘み失点を

夏の甲子園100回大会の準決・決勝を10倍楽しむ方法

スポーツビジネス関係ありませんが、今年の夏の甲子園がドラマの連続で面白すぎるので、少しここまでの準決に残った4チームの投手陣の実力を分析すると共に、今日の準決・明日の決勝の展望を書いてみたいと思います。 準決:第1試合 金足農 vs. 日大三 こちらのカードは何と言っても金足農業吉田投手です。横浜戦の逆転を呼び込む粘りの投球、準々決勝の近江戦の満身創痍での奪三振劇とミラクル金農旋風の立役者といって間違いありません。彼のここまでの投球をデータで分析すると、 WHIP(1イ

星稜の時が止まった瞬間

「コンッ」 済美高校の矢野君の打球がライトポールに当たった目の前の光景と音がいまだに頭から離れない。 間違いなく優勝候補の1校だった。間違いなくこの試合も優勢に進めていた。ただ、星稜は負けた。 直前まで「まだ大丈夫!」「がんばれ!」と大声で叫んでいた、星稜のアルプススタンドから、この音がした直後、数秒一切の物音が消えた。そこにいた私含めていま何が起きたのかをしばらく誰も理解できなかった。 スポーツには「流れ」が重要だとよく言われるがこの試合で改めてその重要性を実感した。

NCAAとお金(SBJ Intercollegiate Conferenceでの学び)

*本投稿記事は、過去別サイトに投稿したものをnoteに移管したものです。よって少し時系列が変になっている可能性があります事、お許しいただき度。 最近に始まった事ではないですが、ここ数年特に米国ではNCAAの"Student Athlete" (学生アスリート)にお金を払うべきか否かの議論が多くなされています。 NCAAの歴史他については、以前のブログで簡単に触れましたが、膨大のお金を稼ぐ大学チーム(例: Michigan Football, Ohio State Foot

<コロンビア大スポーツ経営学修士課での学び> デジタルメディアの現在

*本投稿記事は、過去別サイトに投稿したものをnoteに移管したものです。よって少し時系列が変になっている可能性があります事、お許しいただき度。 昨日コロンビアのスポーツ経営学修士プログラムのイベントで「デジタルメディア」を題材としたパネルディスカッションがあり、メディア界の大物が4名スピーカーとして登壇してくださいました。 コロンビアのプログラムの良さは、大学がニューヨークの中心にあると言う事もあり、各界の著名人がこういったイベントのスピーカーに良く来て下さると言う事。

<コロンビア大スポーツ経営学修士課での学び>【スポーツ裁判】 Bryan Stow vs LA Dodgers (2/2)

*本投稿記事は、過去別サイトに投稿したものをnoteに移管したものです。よって少し時系列が変になっている可能性があります事、お許しいただき度。 前回本裁判の全容を説明いたしましたが、今回はその裁判内容、並びに結果についてお話したいと思います。(第一回を見ていない人はこちらへ) 本裁判ですが、一番の焦点となったのは、Dodgers側に今回の暴行の責任があったかなかったかという点。 原告はDodgers球場における照明が不十分であること、並びにParkingのSecurity

<コロンビア大スポーツ経営学修士課での学び>【スポーツ裁判】Bryan Stow vs LA Dodgers (1/2)

*本投稿記事は、過去別サイトに投稿したものをnoteに移管したものです。よって少し時系列が変になっている可能性があります事、お許しいただき度。 皆さん、タイトルを見てピンときた方はいらっしゃいますでしょうか? もしいたら、相当なスポーツ通としか思えません。 僕はこちらの授業で出たことでタイトルの内容に触れることができました。 このBryan Stowというのは、決して野球選手ではなく、Dodgersの一ファンなのです。 さて、そんな一ファンが何故Dodgersと戦っ

<コロンビア大スポーツ経営学修士課での学び>【良い話】NFL アトランタ・ファルコンズの新スタジアム

*本投稿記事は、過去別サイトに投稿したものをnoteに移管したものです。よって少し時系列が変になっている可能性があります事、お許しいただき度。 皆さん、つい先日アメリカで新しいスタジアムがオープンしたのを知っていますか?? その名も「Mercedez-Benz Stadium」。 こちらは、2017年にアメリカのプロアメフトチームである、アトランタファルコンズの本拠地として建設され、今米国でかなり騒がれております。 何せ以下の見た目ですから、見た目からしてとても斬新で

日本人が耳にしないNCAAの”現実”

最近よく日本で、日本版NCAAを進めよう!という言葉を耳にしますが、皆さん本当にNCAAが何か理解していますか?? 日本版Wikipediaには以下の通り記載ありました。 ---引用開始 -- 協会自体は主に、大学のスポーツクラブ間の連絡調整、管理など、さまざまな運営支援などを行う。本部はインディアナ州インディアナポリスに設置されており、協会が運営する競技会の種目は、アメリカンフットボール、バスケットボール、野球、アイスホッケー、テニス、ゴルフ、陸上競技、アマチュアレスリ

<コロンビア大スポーツ経営学修士課での学び> クッキーカッター型スタジアム(2/2)

*本投稿記事は、過去別サイトに投稿したものをnoteに移管したものです。よって少し時系列が変になっている可能性があります事、お許しいただき度。 さて、前回クッキーカッタースタジアムの反映について話しましたが、ではなぜ今殆ど見られないのか? 一言でいうと、 ファンの体験がとてつもなく悪い為です。 日本でも時たま東京ドームでアメフトの試合をしますよね?その際感じませんか、あれちょっとこの角度から見ると体を少しひねらないと見づらいな。などと。 それだけでなく、例えば座席の高