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白楽天詩集

ここ数年、春めいてくると漢詩を読みたくなります。多分春を謳った詩が多いのが原因ではないかと。白楽天(白居易)が好きです。白楽天(白居易)は中国の唐の時代に活躍した詩人で、日本にも平安時代に伝わり、枕草子や源氏物語にも記述があるという有名かつ、昔から大変人気のある詩人。大河ドラマ「光る君へ」でもたびたび引用されています。

うちにある白楽天詩集(訳 武部利男)は漢詩が全てひらがなの七五調に訳されていて、漢詩の知識がほぼ無い私にもとても楽しく読めます。訳のせいかもしれないけど、私の思う白楽天は、とにかく愛情に溢れた人というイメージ。憧れの詩人の里へ行って大興奮している詩は推しへのファンレターの様だし、親友に向けてもラブレターかな?と勘違いしそうな詩を書いていたり。とても可愛いので是非読んでみてほしい。(あくまで私個人の感想です)

好きな詩が沢山あるのでご紹介したいのですが、どれにするかとても迷ってこんな時間になってしまいました。卒業期ということもあり、娘が独り立ちする年に読んでから忘れられない詩があるので、最後の訳の部分だけご紹介します。

つばめのうた
〜リュウじいさんへ〜


こどもが出ていって悲しむ男(リュウじいさん)につばめの歌を作って諭す

つばめさん なげきたもうな
きみじしん ふりかえりみよ
おもいだせ きみが ひなの ひ
たかく とび ははに そむいた
あの ときの おやの おもいを
きょうこそは きみが しるのだ

年月が過ぎても人の思いとは変わらないものですね…ここまで読んで下さりありがとうございました。

漢詩集風に開かれ燕来る

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