父とスパゲティ
前に母の事を話したので、今度は父の話をしようと思う。とても穏やかでマメな人で、私は父に怒られた記憶がほとんど無い。今でも家族の誕生日には真っ先におめでとうLINEとプレゼントを送ってくれる。母を筆頭に孫たちに至るまで、うちの家族はみんな父の事が大好きだ。
そんな父は私が4歳のときに単身イタリアへ渡った。その頃まだ日本で珍しかったイタリア料理の店を開くための約1年間の修行の旅だった。帰国後父はオーナーシェフとなり、イタリア料理の小さなお店を開いた。
イタリア行きの少し前、ちょうど母が出かけていて、父と年子の妹と3人で過ごしていた日があり、父はお昼ご飯に勉強中のスパゲティを作ってくれた。多分私と妹の人生ではじめてのスパゲティだったと思う。アサリに白ワインで風味づけしたボンゴレビアンコだった。
多分塩が足らなかったのだろう、人生初のボンゴレビアンコは全然味がしなかった。3人で微妙な顔をして、その後大笑いして醤油をかけて食べた。
その後イタリアから帰ってきた父が、ちゃんと美味しいスパゲティを食べさせてくれた時はとても感動したし、子供ながらに内心ホッとした(笑)
現在父は引退し、お店も閉じてしまったが、今でも実家へ帰ると色々なパスタを作ってくれる。というか、もう最近はありとあらゆる料理を作ってくれる。皆が集まるお正月などは、台所へ立ちっぱなしで次から次へと作るので、いろんな意味で心配になる。何故か隣で母も負けじと作るため、品数とエンゲル係数がすごい事になっている(笑)
そんな経緯があり、私は和食も好きだけどそれ以上にイタリアンが好き。双子の娘を妊娠中はつわりがひどく、トマトとモツァレラチーズの冷製スパゲティしか食べられなくて、実家にいる時は朝昼晩作ってもらっていた。今も大好きなそのスパゲティはその頃お腹にいた双子も大好きなメニューになった。
お察しの通り、私の得意料理もスパゲティ。オリーブ油、にんにく、鷹の爪、スパゲティの乾麺は常備してあるので、あとは適当に冷蔵庫にあるもので作る事ができる。お湯を沸かすところから最短で20分。ひとりの時によく作るのは、冷凍のちりめんじゃこを使ったペペロンチーノ。(冷凍庫にじゃこも常備している)その名も「じゃこロンチーノ」。買い物に行けない日でも作れるし、とても美味しい。栄養面も、じゃこを食べているとなんとなく安心感がある。(実際はわからないけど笑)ねぎの端切れでもあれば刻んで散らせば完璧。
毎日忙しい上に、湿度も気温も高くて何をするのもしんどい季節、じゃこロンチーノ、いかがですか♪
にんにくの香ばしコックコートより
(にんにくが夏の季語)
母の記事はこちら↓
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