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離れていても
がんになって手術するとわかったとき、何人かの友人にしか知らせなかった。
手術前に会えた友人は、元気になったときに飲んでと、わたしの好きなお酒をプレゼントしてくれた。
手術前に、神社に祈祷に行ってくれた友人もいた。退院してから、その友人から退院祝いのお花が届いた。よくがんばりましたね、というメッセージカードが添えられていた。そのお花の写真を撮って、がんで手術したことをSNSに投稿した。
それを見た別の友人は、がん封じの神社にお参りに行って御守りを送ってくれた。入浴剤とシロップを送ってくれた友人もいた。
わたしは夫の転勤で引っ越したばかりだった。彼らの気持ちが届くたびにびっくりして、泣いた。数年前に感染症が流行って、家族以外とは会わないようにしていた。両親が高齢でうつしたくないという思いもあったし、自分自身もわけのわからない病気に罹りたくなかったから。何年も会っていない友人。わたしも彼らに何かあったとき、わたしがしてもらったように、寄り添える人間でありたい。
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