やさしい言葉は、話さなくても聞こえる。
私は言葉を大切にしています。言葉は自分との対話に必要だし、もちろん誰かとのコミュニケーションに欠かせないものだと考えているからです。
思いを言葉にすることで、物事が明確になります。
グラスがテーブルの上にある事実は、言葉を重ねていくことで、変化していきます。
娘がお茶を飲むのに使ったコップが、テーブルの上にある。
グラスの周りには水滴が付いていて、触れるとまだ冷えている。
出かける前に一口飲んだけれど、時間がなくてそのままになったグラスは、持ち主を探して少し焦っているようだと、つい想像して可笑しくなるのだ。
やさしい言葉は、話さなくても聞こえる。
言葉の尊さを感じながら生きているのに、たまに「言葉なんていらない」と思うことがある。
そして、そういう瞬間は、たまにしか訪れない。
そして、そういう瞬間が、たまらなく愛おしい。
言葉なんていらないと思う時は、いつも言葉にならないやさしさを感じている瞬間だ。
こういう瞬間を「間」と呼ぶのかもしれない。
いや、それだけではない。確信に触れないように配慮しながらも、別の言葉となってその瞬間を知ることもある。
明確な言葉じゃない。
話さなくても聞こえるような、そんなやさしい言葉を話す人が
自分にとってとても大切な人であることを
私は知っている。
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