見出し画像

「何もない」に隠れた価値

「何もない」

福井県の大野市と勝山市を旅したときに、どちらでも耳にした言葉が、
「何もない」でした。

事前に情報収集していたときに、パンフレットにも「何もない・・・」の文字が書かれてあったのには驚きました。

今回宿泊したゲストハウスは、「何もしない時間を過ごせる」ことがコンセプトで、それに惹かれて決めました。

と言うことで、地元でも「何もない」が価値なんだと思っている方もおられるのですね。

しかし、まだまだ一般的には「何もない」
これを怖れて、「何かある」状態にしようとしていませんか?

「ある」とは、目に見える物質だけ?

どちらにも共通するのが、豊富でキレイな湧き水です。

大野市は、そこのお水を無料で飲むことができます。
勝山市は、その水のせせらぎを聞きながら散策することができます。

どちらも生活用水として、今でも利用されていて、保全されています。
そして、近くにお地蔵様や神様が鎮座していて、自然の恵みをみんなで大切に守っておられるのがとても伝わってきます。

そして、昔ながらの街並みの商店街と美しい田園風景、星空があります。

目に見える、所謂物質的なものはそれ以外見当たりません。
観光地と言っても、京都のように見て回る寺院や、お店がにぎやかにひしめいているとは程遠いです。

あるのは、目に見えないゆっくりした時間の流れと、自然、それに、すごく親切だけど必要以上に踏み込まない適度な距離感の地元の方々の人との関わり方です。

お水が美味しいだけで幸せになれる

暑い夏の日中の散策に、美味しいお水が飲めると、それだけで身体の細胞が喜んでいるのがわかります。

美味しいお水でインスタントコーヒーを飲んでも美味しいです。

ゲストハウスのオーナーは、この水にほれ込んで県内から移住したそうです。この水をずっと飲んでいて細胞がすっかり入れ替わってしまったそうで、自由に思うままのスローライフとアクティビティを楽しんでいるとサイトに書いてありました。

美味しいお水を使ったお米を美味しいお水で炊くと、もう美味しいしかないわけです。

私たちの身体の70%は水ですから、水が変われば細胞が変わり、細胞が変われば、自分らしく生きることができるのもうなづけます。

創業100年超の銭湯に行きましたが、お湯がよくて洗髪しても、洗い上りがイイ感じでした。

お水が美味しいだけで、物質的な幸せというより、ホッコリした気持ち。
ただ、「ある」だけの幸せになれました。

ゲストハウスのオーナーや私のように、美味しいお水が普段「ない」状態を知っているからこそ「ある」に感謝できるので、ずっと普通にあると当たり前になってしまいがちなのは、仕方がないですよね。

DoやHaveよりBeを大切にする

昭和世代の私の頃は、良い学校に進んで良い会社に入って、素敵な結婚相手を見つけ、子供を授かり、マイホームを建て、車を買って、毎年どこかに旅行に出かける。そんな未来が理想のようにドラマや雑誌に映し出されていました。

給料は、毎年上がっていくもの。
人生とは競争だ。負け組入るな。常に上を目指していくのだ!
正直者はバカを見る。甘いことを言ってはいけない。
そんな風潮もありました。

そのレールから外れてはいけないとなると、自分自身(Be)が楽しいからやってみるではなく、自分がしていること(Do)や、自分が所有しているもの(Have)を得るために、やるべきだになってきます。

だから、他人にどう思われているのかがすごく気になります。
どうすれば、他人より優れている状態になれるかに躍起になります。
自分がどうしたいかよりも、他者から認められる人になろうとするのです。

そして、あるとき、自分を見失うのです。
何がしたいのかがわからない。
何が好きかもわからない。
もっと、何かをしなくては・・・
もっと、高みを目指さなくては・・・
もっと、効率よく・・・
あれもこれも、すべてを上手くやりこなせないと・・・

焦りや不安がどんどん大きくなってきて
ヤル気がなくなったり、疲れやすくなったり、
自分は損をさせられるのではないかと疑心暗鬼になったり、

たまに旅行に出かけても、帰ってきたら、もう次の旅行に出かけたくなる。

だって、旅行は楽しいもん!
はい、楽しいです。
しかし、行っても行っても、ちっとも心が満たされない。
心が豊かにならないのです。

自分自身(Be)を大切にしていますか?
自分自身をおなざりにしていませんか?
自分の価値をわかって自分軸で生きてますか?

自分の価値に気づいてますか?

私が訪れた場所の価値は、人それぞれ感じ方が違うでしょう。

例えば、「何もない」からこそ、どうすれば楽しいことができるだろうとアイデアを出しあうのかもしれません。

「何もない」からこそ、あるものをやるしかないになるのかもしれません。
(福井県は成績優秀で、社長も日本一多いそうです)

あるいは、「何もない」けど、マイペースで日々を暮らしていけるから幸せだと思うのかもしれません。

マイペースな人が、組織に入って昇級レースに立ち向かっていくと疲れてしまうし、嫌な人が常に登場して、ストレスまみれになっていきます。

これまでの、Do・Haveを求めて向上することを良しとしてきた生き方が、本来の自分(Be)の価値観と合致していたら、モチベーション上げてガンガンいけるはずです。

もし、そうではないから、本来の自分の幸せを見つけ出そうとするなら、そろそろ自分自身(Be)の価値観に合った生き方にそろそろシフトしていきませんか?

自分に価値がない!
なんて、思わないでくださいね。誰にでもありますから。
ちょっと、隠れてしまっているだけです。
自分で隠して、どこに隠したかを忘れてしまっているだけです。

自分の価値を見つけて、自分らしく生きて生きましょう♪



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?