見出し画像

【サービス記事】令和版 誕生日別 和のお守り文様 8月7日<唐辛子>

令和版 誕生日別 和のお守り文様 
 
令和の日本では西洋の文化が定着し、日本人特有の寛容さから異文化の祝い事なども生活の一部となり、それが当たり前のこととなっております。
それゆえに我が国特有の文化や文様が思い返されることが少なくなりました。
しかしちょっと考えてみてください。
さまざまにアレンジされながらも、その文化は脈々と受け継がれているのです。
たとえば昔からあった「瓜文様」。瓜科の植物は蔓草が繁茂する様子から繁栄の象徴とされ、手回りの道具や絵にあしらわれてきたのです。
現代では半分にカットされたスイカがデザインされた図案があるとしたら、これが昔通りの「瓜文様」ということになります。
文様にはそれぞれの意味があります。
366日のそれぞれにふさわしい文様を数秘術などから割出し、解説を加えたのが本書です。
季節にそぐって文様化された動植物、有職文様、渡来文様など、令和の時代だからこその文様も含まれております。
一年を豊かでラッキーに過ごすエッセンスとしてご活用ください。
 
暦について・・・
我が国は長い間太陰暦(旧暦)に従っていました。
太陽暦を取り入れると発表されたのは1872年明治5年11月9日。
実際に施行されたのは、旧暦明治5年12月3日を明治6年1月1日として開始されました。
太陽暦が当たり前の令和の我々には、旧暦はもはや遠い存在ですが、一月ほども違うと季節もずれてくるというもの。
行事や季節感に違和感を持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 
 旧暦の季節区分
春 1月~3月
夏 4月~6月
秋 7月~9月
冬 10月~12月
 
新暦の季節区分
春 2月~4月(5/4までが春)
夏 5月~7月(8/6までが夏)
秋 8月~10月(11/6までが秋)
冬 11月~1月(2/3までが冬)
 
本書は新暦に則り、改めて令和版の『誕生日別 和のお守り文様』として発表させていただきます。
 
青木 紫

<8月7日生まれのあなたの文様>
 唐辛子(とうがらし)
なんと、そんな意味まで・・・。

トウガラシ

唐辛子といいますと中国の雑貨屋さんでお守りとして売られている物を見かけますね。そして何より海を渡ったお隣の韓国で好んで食されている香辛料です。中国や韓国からはさまざまな植物が我が国にやってきましたので唐辛子もそのひとつかと思いきや、実はこれは日本から中国、韓国へ伝えたものなのです。
そもそも唐辛子の原産国はアメリカの熱帯地方です。
15世紀に冒険家のコロンブスがアメリカで発見し、それを持ち返ったことで、ヨーロッパでの刺激的な味付けのスパイスとして活用されました。
日本に渡ってきたのは16世紀のこと、ポルトガルによって長崎の商館に持ち込まれたのが最初といわれております。
最初にこの唐辛子を食べた時には衝撃であったことでしょう。
その舌がビリビリとする辛さに、「これは鬼も嫌がって逃げてゆく」ということで、「災難厄除」の縁起が担がれました。そして、真っ赤に染まった実は生命力そのものを表す色とされておりましたので「健康祈願」。また唐辛子が丈夫で栽培もしやすく根付いたことから「延命長寿」の縁起が加えられました。
唐辛子は虫を避ける効能もありますので、娘が生まれた父親が産着に唐辛子の模様を入れたり、唐辛子の小物を持たせて「悪い虫がつきませんように」と願いをこめることもありました。
現在地域によって唐辛子を「胡椒」と呼ぶ地域もありますが(柚子胡椒など)、これは中国との貿易が盛んな地域において「唐辛子=唐枯らし」と語呂がよろしくないということで、「胡椒」と呼ぶようになったということですね。
何でもよいことは重ねて、さらによいことを呼び込むと昔の人は考えておりました。
唐辛子を食べて暑い夏を乗り切り、唐辛子モチーフの小物を身に着けて、元気に楽しく過ごしてください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?