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人生を切り開くには、まず自分と向き合うことから

先日、Web 屋さんのホンマさんが企画・運営しているウェビナー「#hirohom_lab」の Vol. 2 に参加しました。

今回のスピーカーは、福岡を拠点に活動している irohazum 代表の佐野五月さん。紙媒体から  Web まで幅広く手がけているデザイナーさんで、Twitter ではでざいん姉さんと呼ばれて親しまれています。

1. でざいん姉さんとの出会い

実は、私がでざいん姉さんと出会ったのはつい最近のこと。共通のフォロワーさんが多くて、よくツイートにいいねくれるので気になっていたら、姉さんからフォローしてくれました。その時のリプライがこれなんですけど、もうこの文面から素敵な人柄が伝わってきませんか?

そんな姉さんのツイートからの印象は、いつも明るくて楽しい人。ウェビナーの内容も、きっと終始楽しい内容なんだろうなーと思っていました。

2. 姉さんがスピーカーを引き受けた理由

パフォーマンスの高い自分でいるために心がけているのは、平常心を保つこと。
そのために必要なのが、ポジティブマインド思考とレジリエンス(回復力)です。

ウェビナーは、姉さんの現在の心がけから始まりました。どんな時でも平常心を保つことで、仕事の生産性が上がったり、私生活のさらなる充実につながる。重要なのが「レジリエンス(回復力)」という考え方で、これを鍛えると外的な刺激に振り回されたり、引きずらずに過ごすことができるそうです。

現在は、「人と比べない」「考えすぎない」といったマインドセットで生きている姉さんですが、以前はこんな風に考えていたのだとか。

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ここで姉さんから明かされた、今回のウェビナー講師を引き受けた理由。

「みなさんの私のイメージは、明るくて元気っていうポジティブなものかもしれない。でも昔は、人や環境、そして自分の人生すべてに絶望していました。そんな私でも思考を切り替えたことで、こんな風に変われた。だから今日は、私のすべてをさらけ出すことが誰かの生き方のヒントになったら...そんな気持ちで登壇することにしました。」

この言葉を聞いて、心が震えました。明るくて元気!って思っていた姉さんから、「絶望」という言葉が出てくるなんて思ってもいなかったから。そしてここから、姉さんが生きてきた壮絶な過去を知ることになるのでした。

3. ウェビナーで明かされた壮絶な過去

◆幼少期〜小学生

長崎県佐世保市に生まれたでざいん姉さんは、絵を描くことが大好きな明るくて活発な子どもでした。起業家の父親が建てた一軒家で、裕福な暮らしを送っていたそうです。

◆中学生

校則の厳しい中学へ入学。そして最初の不幸が訪れます。それが、父親の会社の倒産でした。裕福な暮らしをしていた姉さんの生活は一変し、一軒家から六畳二間のアパートへ引っ越し。その後、絵を描くことが好きだった姉さんは、学校の先生から  "デザイン科のある高校の受験" を勧められます。そんな時...

会社が倒産した父親の精神状態が崩壊。家庭が安全な場所ではなくなってしまい、両親は離婚することに。

この頃の姉さんは、「絶対に負けない」「私が笑っていればみんなも笑う」「頑張ればすべて報われる」という強い気持ちで日々を過ごし、見事高校への合格を果たします。

◆高校生〜成人まで

高校でデザインを学んだ姉さんはその楽しさにのめり込み、デザイナーやイラストレーターを志すように。けど、夢だった美大への進学や東京への引っ越しは叶わず、「夢を持っても現実に打ち砕かれるもの」と思ったとのこと。

結局、新卒で入社したのは印刷会社。激務だったのに加えて手取り 8 万円の待遇。そしてここで初めて、"商業デザイン" というものに触れ、「デザイナーって好きなものが作れるわけじゃないんだ」ということを知ります。その後、色々あって会社を辞め、本格的にデザイナーを目指すことを決意しました。

◆20 〜 30歳

この頃はデザインに限らず、ディレクションから製版、工場との対応など、先輩の厳しい指導を受けながらスキルを磨いていきました。そして 25 歳のときに結婚。妊活をしながら働いていたある日、旦那さんの転勤で仕事を辞めないといけなくなります。

「子供が欲しいのにできない。仕事もしたいのにできない。この頃の私は、仕事もプライベートも上手くいかなくて、社会から抹殺されたように感じていました。」

◆30 〜 35 歳

30 歳になって以前の会社の社長の仕事を手伝い始めたものの、この会社では「とにかく質より量」をこなすことが求められていました。とにかく忙しく過ごして、旦那さんとはすれ違いのような日々。そんなある日、「これではお客さんに納品できない!」という仕上がりのものが完成。ハッキリと上司に「No」を突きつけたところで返ってきたのは、「これで収めさせるのがお前の仕事だろ」という冷たい一言でした。

そして職場環境はさらに悪化して同僚がお互いを攻撃するようなシーンが日常的に。この環境から抜け出すために、退職を決意。長年連れ添った旦那さんとも離婚し、活動の地を福岡へ移すことを決めます。

4. 35 歳で訪れた転機

35 歳は姉さんにとっての転機となります。

・親友と思っていた人からの言葉にショックを受けて引きこもるように。
・今でも消化できていないほどの悲しい出来事が起こり、さらにどん底に。

これまで、プライベートを犠牲にして仕事をしたり、頼まれてもないことを率先してやってきた人生。「私はこれだけやったのに!」「私さえ頑張ればいいんだ!」という気持ちでここまで走り抜けてきた姉さん。その思いが強かったからこそ、35 歳で起きたショックな出来事に気持ちが爆発して、すべてを恨むようになってしまいます。

そして絶望を感じながらもネットサーフィンをしていたある日、とあるブログでこんな一言に出会います。

これまでの自分を褒めてあげてください。

この言葉を見た瞬間、涙がとめどなく溢れ、ようやくこれまでの自分の頑張りを認めてあげられるようになったという姉さん。「人はたった一言で壊れもするし、救われもする」と感じたそうです。

その後、紆余曲折を経て、2017 年 1 月に屋号を irohazum に改めフリーランスとして本格的に活動を開始。でざいん姉さんと名乗り始めたのもこの頃なのだとか。

5. 初心を忘れずいちからはじめる

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屋号である irohazum(色弾む)は、「いろは」と「弾む」を合わせた造語。"苦しかった過去(いろは=原点)をすべて引っくるめてポジティブに変換する" という意味を込めているとのことでした。

いろは:いろは歌で最初の部分であることから、物事の基本や初歩という意味で使われます。常に『初心を忘れずいちからはじめる』ことをモットーにクライアント様にしっかりと向き合います。
はずむ:お客様の想いとデザインを結び合わせた時に使うことが楽しみになるような心が弾む体験をしていただくことを目指しています。
irohazum 公式サイトより

これまで壮絶な過去を乗り越えてきたからこそ、この屋号に込めた思いが強く伝わってきますね。

6. 現在のマインドセット

ウェビナーの最後では、姉さんの現在のマインドセットを共有してくれました。

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冒頭で紹介した以前のマインドセットとはまったく違いますね。マインドセットは周囲にも影響するから、「ポジティブな人と一緒にいたい」と思ったらまず自分がポジティブでいることが大事なんだそうです。

7. ウェビナー受講、それから...

このウェビナーでは良い言葉をたくさん聞くことができたのですが、私が一番響いたのはこの言葉。

何かをするとき、「私じゃできない」って思ったらそこで終わってしまう。
とにかく自分を信じて、自分だけは自分の味方でいてあげてください。

実はこのところ、私自身も色々と悩むことが多かったんです。とっても自信をなくして、「私なんて本当は何もできないのかもしれない」と思ってすらいて...そんなときにこの姉さんの言葉を聞いたせいか、気づいたら涙がこぼれていました。

自分で自分の価値を認めてあげられなくて、一体誰が認めてくれるんだろう?

というのが、このウェビナーのあとに浮かんだ言葉。姉さんは誰かの背中を押すために、過去の辛い経験を話してくれました。それを受けて、リスナーの私には何ができるか?まずは自分自身の振り返りをしてみようと思います。そして、自分のこれまでの頑張りを認めてあげる。それから、私が私でいるためにはどうしたら良いのか?っていうのをじっくり考えてみようと思います。

ウェビナーのあと、Twitter でも多くの感想が寄せられていました。#hirohom_lab でたどると見ることができますが、姉さんのこのウェビナーが 100 名を超える人たちに勇気と気づきを与えたのは間違いありません。

今回の企画をしてくださったホンマさん、ファシリテーターのユキックスさん、そしてスピーカーのでざいん姉さん、素敵なウェビナーをありがとうございました!

そして最後までお読みいただいた皆さんも、ありがとうございました!

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