見出し画像

口紅で人生を塗り替える

これは、【日経の企画に出そうと思って締め切りすぎてたnoteを公開したら朝日新聞から取材を受けて全国版に掲載された話】である。


1月3日、晴れ

日焼け止めを塗って、眉毛を描いて、口紅を塗ってマスクして出かける、自分が載った新聞を買いに。

新年早々めちゃくちゃ目立つ話である。数年に1回ぐらいのペースで紙媒体(しかも結構大きめ)に載る女ゆかりーぬ、ついに全国版に登場である。

朝日新聞の社会面、しかも全国版、しかもしかもデジタル同時掲載。なおこの記事まとまってるのも私も今日初見。朝起きたら知人から「見ました!」と知らせてないのに連絡が入っていたりした。さすが全国版。自分でも買って友人にも言われたけれど「りゅうちぇると自分の写真が並ぶってなかなかないね!」って、全くもって本当にそうである。ひえ〜。

本当にふらっと書いた「あー締め切り過ぎてるわーでも出そ」って思った記事を公開したらこの記事を書いてくださった記者さんから問い合わせが入ってこうなったので、私の文章が誰かに刺さったってのは本当に嬉しい。

そんなlipstick fantasyとも言える話なのだけれど、このきっかけの記事になった中で書いてる「イブ・サンローランの口紅」は西武の新春広告に登場した76175本のうちの1本である。

まさにマスクの下でもメイクを楽しみたいお客様だった私としてはものすごくタイムリーな内容。自宅で誰にも見られないけど1人で化粧遊びして楽しんでるいるのがいい。なぜって? それは別に誰にも見られたくなくて、自己満足の純度100%だから。

化粧が好き?化粧品が好き?化粧品の広告が好き?

一年中一日中街中どこかしこにも化粧品の広告は溢れていて、おそらく目にしない日はないと思う。

化粧という行為自体は好きだけど著しくめんどくさいというのはすごく思う。『PSYCHO-PASS』で常守朱が使ってるコンパクトとか欲しいな!と結構本気で思っている。しばらくは開発されそうにないけれど。ていうかあれだったらホログラムだ幻影だ。『ツイステッドワンダーランド』で「メイクは魔法で再現できる」なんてセリフがあって魔法のある世界羨ましいな!と思ったり。ファンタジーは最高だ、羨ましい。しかしこの世界には魔法がない、あることにはあるけれど魔法に見えるものは全部人力である。

化粧品の商品そのものの形や色使い、広告ビジュアルはこの世の春と言わんばかりの華やかさで本当に好き。特にデパートブランドだとブランドごとのフィロソフィーを体現しているから化粧品を通じて思想を買う、と思っている。

子供の頃から化粧品の広告が好きだった。マジョリカマジョルカ、立ち上がりのころのマキアージュ、シュウウエムラ。華やかで時代の顔とも言える化粧品の広告。化粧は人の顔とともにあるものだから、昔の広告をみると当時の風俗・空気感がよくわかる。時代を作っているものに間違いない。

が、しかし。

化粧を取り巻く環境というものは結局他人の目と他人が上から下してくる評価基準で動いている。

「モテメイク」だのすっぴんに見えるだの化粧してないけど化粧してるぐらいに見える面接メイクだの、一重瞼や奥二重の人間にはいまでこそフォローのページがあるけれどやっぱり二重むけのメイクページ構成になってるし、少し派手にしたいテンションだったら「デート?」「失恋した?」とかってほんとなんなんだろう。私は私の好きなように好き勝手にやってるだけなのになんでそこに他人の目線が入るんだろう。他人に評価されなきゃいけないんだろう。私がやってることなのに、そこに私がいない。

と、いうのを人と会わなくなったら他人のために別にする必要ないじゃーーーん!!!!ってわかったし、

マスクで見えないんだったら他人の評価も何それそんなの関係無ーーーい!

って吹っ切れた。

ただ化粧は楽しいけど化粧めんどくさいは実はまだ克服できてない!

なのでまだまだ出かける時は一苦労である。けど、やろうかなと前向きにおもえるようになっただけかなりの進歩だって、不器用な私には大きな一歩なんですよ。

それでもやっぱり、『自分のために』化粧するのは楽しい。

私に課金していただいたぶんは私が別のエンターテイメントに課金してそれをまたネタにしますので華麗なるマネーロンダリングとなります。