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💮演劇制作あいうえお

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演劇制作での日々のネタ、あいうえお作文。
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『演劇制作あいうえお』 はじめます

演劇制作のあれやこれやをまあ書いてきたのですがこれまで。 私のスタイルを決めた、というか、私のポジションを定めてくれた「しばいのまち」の一番最初の連載はお題があって書いてたのですが、それ以降は結構散文形式で思ったことを書いていたので、久しぶりにちょっとセルフテーマを定めて書いてみようかなと思って、じゃあ何がいいかな〜と思った時に「あいうえお作文」形式で書いてみようかなと。 というわけでシュチュエーショントークです。 50音、ちゃんと全部作文できるのか! 年明けから開始しま

【こ】 小屋付きさんに怒られる

「小屋」とか「箱」とは劇場に対して言うじゃないですか。でも「小屋付きさん」とは言うけど「箱付きさん」とは言わないよね。「小屋入り」は言うけど「箱入り」だと意味が違うし。 まあこう言うタイトルにすると「怒られるからこう言うことをするしない」のように勘違いされがちですが、日本の劇場はほぼほぼレンタルスペースとして運用されている以上、貸し手側の言うことが絶対です。いや普通にそうやろ。 契約というものは「貸す側がこの条件でならこの金額で貸します」というところを「条件同意します、貸

【あ】アンケート 回収率が 上がらない

昨年の年末に唐突に始めようと思った「演劇制作あいうえお」 無難に「あ」から参ります。『アンケート』で 【あ】 📌アンケート(あんけーと) ・・・当日劇場で渡されるか客席においてあるチラシ束のおおよそ1番上に入っている紙。制作は主宰から「アンケート回収してください」とかなりざっくりした命令を受けるがそのためのプロセスは戦いである。 ●『回収するという結果・目的のためのプロセス』がすっ飛ばされている件まず、チラシもそうなのだけど、「回答が書き込まれたアンケートが欲しい」とな

【い】衣装パレード いつやるの

演劇制作あいうえお、第2弾は「い」で、衣装から。制作は直接は関係ないけれど、ここまで持ってくるのに段取ったり尻叩いたりするのが仕事である。 【い】 📌衣装パレード(いしょうぱれーど) ・・・本番の衣装を着て稽古場で並んでバランスを見る回。洋服だけではなく、靴、小道具、帽子やらカツラやらもちろん靴下とかも本番仕様。メイクだってしてる。衣装合わせとは別。稽古終盤だいたい本番1週間前ぐらいに行われる印象。ここからさらに衣装さんが本番までに調整する。 ●本番に衣装を着た役者が立つ

【う】受付の対応が 左右する

最初は「打ち上げ」で考えてたけど、より制作らしいなと思って差し替え! 【う】 📌受付(うけつけ) ・・・劇場でお客様が大体一番最初に通るところ。制作仕事=受付の人、と思ってる主宰も少なからずというか結構多い気がする。現金のやり取りも発生するし、ここでのやりとりが団体の顔であり要になる。 ◎制作イコール受付だと思い込まれてる問題これ結構根深い気がするなあ。確かに、制作の仕事として一番目につきやすいのは受付のスタッフというところなんだけど、受付やってるのは票券管理があってそこ

【え】演出家と演出助手と演技講師

これ美術勉強してた時は全然わからなかったんだけど、稽古場に行くようになってあー違うんだなって思った。 【え】 📌演出家(えんしゅつか)・・・脚本を読み解いてその人の解釈と役者が持ってきた演技プランを照らし合わせて方向性を指し示す人、と私は認識している。脚本家とイコールのことも多いので「物語を3次元に具現化するためのひと」という感じなのかしら。 📌演出助手(えんしゅつじょしゅ)・・・カメアシとか人権無いけど、決して演出家のためのアシスタントでもパシリでも無い。舞台の進行管理担

【お】大入袋から ごえんが 出てこない

お!といえばこれ。 【お】 📌大入袋(おおいりぶくろ) ・・・『大入』と書かれたポチ袋に5円玉が入っている縁起物。大入りでなくても出ることはある。 大入袋、そもそも書き方これでいいのかって思いながらいつも作業してるんですけど、自分の分を自分で書くのって嫌やなあ、とは思う、笑。 いつもわからなくなるから過去の大入りは制作道具箱に入れつつ、だいたいこういう感じで作ってます、私の場合。 こんな感じで買ってます。 「大入袋 演劇」で検索したら、下に公演情報や作品タイトルのロゴ

【か】開演時間、定時で行くか、5押しで行くか

「か」で始まるもの、開演、会場、開場… 【か】 📌開演時間(かいえんじかん) ・・・公演の本編が始まる時間のこと。基本的にこの時間起算で全部逆算して計画してるので、よっぽどのことがないと遅れない、はず。 ◎開演に関する認識あれこれていうか、「小劇場の公演って5分押しだよね〜」ぐらいのノリでギリギリまたはオンタイムにくる人も多いですよね。すごい遅刻してるのにめっちゃ「え、もう始まってるの?」って人多くない?商業の制作入ったときの方がこっちが申し訳なくなるレベルで申し訳なさそ

【き】客席作らせてください

き! き! 客席!! 【き】 📌客席 …流石にライブハウスとかではないのでオールスタンディングはないけど観客席。尻肉との戦いだけではない 客席作りは二度戦う客席って特に固定座席の劇場だと、舞台からの距離が消防法で決まってるので絶対間引かないといけないんですよ。一間張り出すごとに1列間引く、みたいな。なので舞台プランが固まらないと客席数もわからないし最前列がどこになるかも分からないから指定席販売だとエグいことになります。で、間引く、イコール席数が減るってことだからそこも重要

現状無形で予約販売をするときの最適解を考えてみた

個人的にはとある舞台の中止になったことについて思うことも書いていきたいんだけど、その中で「DVDの販売方法」で海外公演云々いうより先にそっちも問題があったようにしか思えない、けどこれに関しては自分の周りでもトラブル起きてるんちゃうんか・・・?と思わざるを得ないので、ちょっとその点について紐解いてみたいと思う。 ちなみに次回の #演劇制作あいうえお がグッズの話を予定してたので、番外編ってことで。 結構どこでもやってる『公演DVD予約販売』パンフレットやブロマイドに比べて単

【く】グッズは勝手に完成しません

物販で販売するあれね!簡単に作れるようになったからね! 【く】 📌グッズ …公演の貴重なキャッシュポイント。 みんなね、グッズは勝手に完成しません!!! 例えば簡単に売れるブロマイド。 噛み合わない考え方👨劇団の考え方 「写真撮ってコンビニプリントで印刷すればオッケー!楽勝!」 🙎‍♀️制作目線 「えっとまず衣装のスチール?舞台写真?衣装のスチールだったら衣装プラン確定させて製作目処も確認してそれに間に合う撮影日と撮影場所の設定、販売開始タイミングと発注枚数、納品

【け】稽古場取りは戦争です

いやー、コロナコロナ。 本当だったらこないだは「ナツノヨノ夢」の本番だったのにな!!!!めっちゃ面白くなりそうな稽古の予感がしてたから尚更悔しすぎる!!! 【け】 📌稽古場 ・・・公演を公演と成立させるために必要な場所。劇場代と人件費と同じぐらい稽古場代を削るのは難しい。 しかしこのコロナ騒ぎで思いましたけど、ほんとーーーーーーーーーーーに演劇ってアナログな手段ですよね。20年近く前の連載である「美人画報」で安野モヨコ先生が「漫画家ってこの時代においてかなりアナログな手