アンドロメダのリミト 8話

リミトは、光の玉のまま、映像の中に入り込み、
静かに見ています。

天女を手に入れると
その家は繁栄する
病があるものは
すぐに治り
裕福になる

天女を捕まえておくには、
家の四隅にこの札を貼ればいい。

家の中から出られなくなり、魔術の様なものも使えなくなる。

みんなで天女を見つけよう。

村はこの話で持ちきりだった。

隣の村では、ある人が天女と結婚し、家がとても裕福になったという。

天女に病を治してもらおうとして、その家には病のある人々が行列を作っているという。

セイはくだらないうわさ話だと思い、
信じていなかったが、



ある日偶然、天女を見てしまった。

その日は囲炉裏にくべる枝や、薪になるものを集めるために、ずいぶん山奥まで来ていた。

村の近くの山には、丁度いい枝は落ちていない。
他の誰かに拾われていて、見つけるのが難しかった。


探し歩いていたら、来たこと無いような場所まで来てしまった。

そのまま森の中を歩くと、ひらけた場所があり、きれいな花が咲き乱れていた

さらにすすむと、滝の音がしたので、音のする方へ行ってみると、

大きな滝が見えてきた。

「おお！これは見事な！」

雲ひとつない晴天の中、見上げる程の高さから落とされる滝の水。

セイは、大自然の迫力に圧倒されて立ち尽くしていたが、

もっと近くで見ようと、足をすすめた。


一瞬、

滝つぼのほとりに、
真っ白な竜がいると思った。

「龍神さまか！？ 、、、人の形をしている」

天女か！？

セイは恐怖で、後ずさりをした。

腰が抜けそうになりながら、

全力で家に向かって走った。