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夫、金目の開き、からの諸行無常

ひさしぶりに夫について書こう。私の夫は現代における「夫の鏡」のようなひとだ。あくまで私調べなんだけど。

昨夜のこと。朝一の予定が、遅い朝からのスケジュールに変更になったとのことで、彼のランチが中途半端な時間になる。気の毒なので「おにぎり作ったら持っていく?」と尋ねたらにっこり二つ返事。晩ご飯の準備の合間にお米を研ごうとしたら、自分がやると。

朝起きると、お米はすでにバーミキュラーライスポットにセットされ、お鍋がふつふついい始めていた。

おにぎりの具をなににしようか考えている間に、夫が「掃除機かけちゃうね。ゴミも全部出したから」とニコニコいうではないか。これから一泊の仕事に出るというのに、カミサマみたいだな、いやほんと。我が家は猫2匹いる生活、掃除機かけはほぼ毎日。放っておくと私の顔まで猫毛だらけになるのだ。

5年くらい前からだったかな?掃除機はたいてい夫がかけてくれる。ある日、大変だからやらなくていいと言われた。そんな大変でもない。当時はまだ猫もいなかったし。もちろんありがたく甘えているけど。えっと、いちおう言っておくけれど、私も綺麗好きな部類ではあるので、掃除はかなりちゃんとできる。

基本、洗い物やゴミをまとめたり出したりは、なにも言わずとも夫が率先してやってくれる。

以前は料理も興味を持ってやっていたけれど、今はブームが過ぎ去り、私より美味しいものが作れないからやらないと決めたらしい。それでもキッチンに立つのは好きらしく、家にいれば必ず横で調理補助役をしてくれている。

私にとってはあたりまえの日常なので、単純に感謝で終わっているのだけれど、よくよく考えてみると、そうとう楽をさせてもらっている。

楽、と考えてしまうのは、やはり昭和ど真ん中生まれだからなんだろうな。家事全般は主婦担当があたりまえな時代だったものね。

というわけで。
うちの大猫…ではなく、カミサマのような夫はほんとに素晴らしい。これは本音。
なので、注文を受けた「おにぎり二個」はCHANELの紙袋に入れて持たせた。会社のみなさんにギャグが通じていますように。笑

そんなカミサマと暮らす私だけれど
たまに悲報がある。

先日、午後二時頃帰宅したら、朝イチ仕事から戻っていた夫がお魚を焼いてランチをした形跡があった。なにを焼いたか尋ねたら「鯛みたいな開いたヤツ」と。

私が焼いて食べることをとてもとても、とっても楽しみにしていた金目の開き。なんでそれなのかと聞いたら「いちばん大きくて冷凍庫でハバをきかせていて邪魔だったから」と。

じゃ、邪魔で金目食べるな〜っっっ!

那覇で金目、それも新鮮な干物、手に入らないのよー(涙)。

釘を刺さなかった私のせいだからね、カミサマのせいではない(遠い目)。

彼はお魚をたいへん美しく食べるので、きっと金目ちゃんは成仏したに違いない。私の悲報も成仏させよう。

金目、キンメ、金目の開き…諸行無常の響きだよね、これ。

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