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元教員の頭の中あれこれ

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教育時代に感じていたこと、今の教育現場に対して思ったことなどを自由気ままにお話します。
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記事一覧

教員は教科書の内容だけ教えればいいの?

1. 蘇った教員時代の悔しい思い 先日放送された「クレイジージャーニー」で、ウクライナのドローン戦争が特集されました。 戦争が始まってもう3年目…。 私が6年生の担任をしていた時にロシアとウクライナの戦争が勃発し、驚きと悲しみで胸がいっぱいになりました。 6年生では歴史を通して戦争について詳しく学びます。 日清・日露戦争、世界大戦、沖縄戦など、戦時中の日本の人々の暮らしや敗戦、そして復興していくまで…。内容はもりだくさんです。 それなのに教えたばかりの「戦争」が、

10月になると必ず子どもたちにしていた話

1. 何も話さずに黙々と… 10月になると必ず子どもたちにしていた話があります。 ただしくは10月1日。(10月1日が休みの時は次の日の10月2日) 1年生~6年生、学年関係なく全学年でその時に担任をしていた子どもたちに向けて話をしていました。 【黒板の真ん中に線を引きます】 子どもたちは急に私が線を引くので不思議そうな顔をします。 「それなんですか?」 と聞かれますが、ちょっと待ってねとその後もつけくわえていきます。 【数字を下記のように書きます】 ここまで書

フェスでsumika片岡さんのパフォーマンスを見て釘付けになった話

1. 片岡さん先生になったらすごい学級経営しそう! 先生という職業は本当に常に人前で話をする仕事だな~としみじみ思います。 しかも数も、毎日最低30人ほどの子どもたちの前で話をし、参観日や研究授業になれば数はその倍になり、学年、全校で集まれば…更にその倍の倍…とどんどん膨れ上がりますよね…⁉ ちなみに小学校の先生は1日中授業は続きますし、1年生に話すのと6年生に話すのとでは意識的に話し方を変えなければ伝わらないので気も遣いますよね。 なので私はいつも話がうまくなりたい

1年間のThreads投稿チャレンジでエンジニアの方々への敬意が2倍になった話

1. 担任の先生のひと言から始まった 去年の今頃(2023年春頃)…。 FacebookやInstagramでお馴染みのMeta社が新しいサービスを展開するということで話題になりました。 今では生活の中に当たり前にあるSNSサービスですが、その中でも圧倒的人気を誇るX(旧Twitter)に類似するということで(※しかもイーロン・マスクによるTwitterの買収に関する話題がよく出ていた頃)すごく話題になっていたことを記憶しています。 当時の私は長年勤めた教員を辞め、G's

Canva JAPAN(CEC福岡)に参加してみた!

1. はじめに こんにちは! 『#先生応援』をモットーに先生をサポートする社会起業家として活動しているyukariです! 私がこのnoteを始めるきっかけになったのはインスタの発信で資料を先生方にプレゼントするようになり「もっと多くの人にもっと多くの頻度で自由にダウンロードしてもらいたい!」と思ったのがきっかけでした。 なので現在様々あるSNSの中で、私が1番最初にトライしたSNSは「Instagram」でした。そのInstagramを発信するにあたって、投稿の際に初めか

ディズニー実話から学ぶ訓練の大切さ/学校教員

1. 教員時代の避難訓練との向き合い方 学校にて年に数回行われる避難訓練。 火災・地震津波・不審者対応・引き取り訓練…。 どの訓練も毎回真剣に考えていました。 「もし火災が起きた時が休み時間だったら?」 「不審者が入ってきた時に小柄な私が太刀打ちできる?」 「少ない教員の人数で、子どもたちの誘導はうまくいく?」 などです。 あらゆることを想定しましたが、心配の声を全てあげるときりがありません。ただ毎回出てくる答えは 「子どもたちを信じて、子どもたち1人1人にしっかりし

教員でも一般企業でも社会を見渡しても感じる女性であるということ

3月8日は『国際女性デー』ということで、日頃から「女性」についてはいろんな角度から考えすぎているので思っていることをつらつらと書いてみようと思います。 (あくまでも私の個人的見解ですので、もし見られて嫌な思いをされる方がいたらすみません。) 1. 幼少期に感じた女性であるということ 私が「女性」ということを意識するようになったのは幼少期からでした。 母親からはいつも 「外に出たら女性は男性をたてないといけない」 と言われ続けて育ちました。 そして“そうすることがいろんな

SPOT TEACHERにかける思い

まずは私の自己紹介として… 私には“先生を応援する活動家”として先生を辞めてからやりたかったことが3つあります。 今回はこの3つ目の “SPOT TEACHERを立ち上げた思い”について紹介したいと思います。 1. 立ち上げようと思った経緯 私は先生をしていて大前提として “授業をすることが大好き” でしたし、とても大切に思っていました。 子どもたちの「できた!」「わかった!」を引き出すために、できるだけ“楽しくて分かりやすい授業”を毎日心がけていました。 おそ

生きた資料が自然の中にある!!

1. どうしても出てしまう職業病… 私の習慣?クセ?特技?は日常の中の何気ないこともすぐに “あっ、これ何年生の勉強に繋がる!”と考えてしまうこと。 年始に初めて“冬のキャンプ”に行きました。 行く前は寒さに怯え、行くことに少し後ろ向きだった私。 ですが行ってみたら、目の前に広がる理科の教科書の原体験ばかりに目がキラキラしまくった私✨ 今日はその時の私の頭の中をおすそ分けしたいと思います…♡ 2. 目につくもの全てが教材✨ これ何してるかわかります? レバーを何やら回

いろんな調査結果があるけれど…

1. 数字の罠 資料をいくつか見せます。 よく目にするようになった教員の時間外労働時間。 私はいつもこのような資料を見て思うことがあるのです。 数字だけで見ないでください。 小学校教員の男女比だそうです。 実際にその数字通りなのでしょうか? 全体数はそうなのかもしれませんが管理職の男女比は男性が多いですし、また生徒指導が多い学校に男性の先生が集められていくことが多い学校事情を考えると、多くの学校の実際の肌感としては ではないかと…。 そう感じるのは私だけでしょう

教員の中でたった4%にあたる人…

教員の中でたった4%ほどにあたる人… それは何だと思いますか? ちなみに私はその4%に該当します。 それは… 民間経験者 です。 私は5年間、民間企業に勤めた経験があります。 その上で15年間教員としても勤めましたが、そういう人が4%という少ない数字には正直驚きました。 だからこそ、民間も教員もどちらも経験した数少ない自分だからこそ思うことを今日は話したいと思います。 教員になって、世の中のニュースに耳を傾けてみると 「教員は世間知らずすぎる」  「教員は社

こういう考え方も必要なのではないか

1. いろんなことが絡み合って… 「教員不足」 ここ数年よく聞かれるようになってきた言葉。 もともと子どもが大好きで教員になり、日々目の前の子どもたちのために奮闘してきた自分にとっては少し悲しくなってしまう今の現状…。 きっと同じように心を痛めている先生方も多いのではないでしょうか…? 「教員不足」と一言で言っても たくさんの要因が複雑に絡み合って起こっていると思います。 ただ今回は報道でよく言われている長時間労働やネガティブ報道ではなく、別の角度から「教員不足」

わたしは初任で癌になった③

Instagramで前回の投稿を行った際に、驚くことがありました。 ほとんどの先生方が『がん教育』があることを知らなかったのです。 自分の自治体では当たり前のように癌教育が行われているのに、場所を変えれば全く行われていない自治体があったのです。 そのどちらが正しいとかは私にはわかりません。 ただ投稿後、コメントやDMに様々な声が寄せられました。 コメントは一部ですが、癌の専門医でもない先生方が「がん教育」の授業をすることに不安を感じていることが伝わってきます。 とっ

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わたしは初任で癌になった②

~学校に蔓延る〇〇教育について考える~ 私は小学校教員として採用され、期待に胸を膨らませていた初任の時に 突然、癌になりました。 正直すごく悔しかったです。 「何で今なの?」と何回も思いました。でも命にはかえられないので、手術日に向けて学校を休むための準備をし、日々を過ごしました。 1. 癌と宣告されてから 学校体制のことはあまり詳しくは載せれませんが、誰が代わりに担任を受けもつのか、いつ発表するのか、伝え方はどうするのか…などなど細かくいろいろと進めてもらったと思い