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わたし視点での産業カウンセラーの役目

産業カウンセラー養成講座も、残すところあと4回となった。
一緒に学んできたメンバー、そして指導員さんたち。

一緒に過ごした時間(計110時間もあります)。


残りわずかになり、傾聴スキルも段々身についてきたかな〜と思う反面、
ある一つの心配事が。

「傾聴もいいけれど、その先はどうなるんだろう?」
「クライアントの悩みを多少なりとも解決の方向に導かないとだよね??どうするんだろう」
「問題の把握や課題の設定までまだ進んでいないから自分にできるのかどうか不安」

そう。大切な部分をまだ教わっていないことに気付き、心配になっていた。

そんな心配を察してか否か、先日の講座では、その答えを確認できたので、安心した。

対人支援をする人間として思うことYouTubeにてはなしました⬇️

https://youtu.be/vlKn-97w-W0


DVDを見て

とあるカウンセリングのケースを取り上げたDVDがあって、カウンセリング初回〜最終回まで(卒業するまで)を漫画仕立てにしているんだけど、実はこのDVDは講座第一回目にも視聴したもの。
クライアントである20代半ばのとある男性サラリーマンと、落ち着きのある男性カウンセラーのカウンセリングの様子だ。
先日は、これを、講座の終盤にきてもう一度観ることとなったんだ。



とは言っても、全く同じ内容ではなく、今回は講座の回も進んできたので、カウンセラー視点でのナレーションが挟んであったり、途中でカウンセラーの応答についての解説が加わっていた。

余談だが、ここに登場するカウンセラーの応答が的確で無駄がなく超完ぺきで羨ましかった笑

この二人は20数回のカウンセリングを実施し、最終的にクライアントは自分の力でやってみます!と気持ちを入れ替え別人のように変わっていくというストーリー。
そしてその途中には、私が心配していた「問題の把握」や「課題の設定」が盛り込まれていた。


詳しいストーリーはここには書けないが、簡単に言うと、カウンセラーのクライアントへの関わり方がガラッと変わって、そこから新たな展開になり急成長へと進む。
もう少し言うと、カウンセラーがより積極的になり、少し個人的な感想まで述べるほどの関係性に変わっていったのだ。



クライアントとのラポール形成〜自己の過去を見つめられるようになるまで


カウンセラーは、ただ単にクライアントの気持ちに寄り添う(無条件の受容)だけではなく、お互いの信頼関係ができて(ラポール)くると、カウンセラーの関わり方に変化が起きる。

時系列で言うと、
1回目:クライアントは最初おどおど緊張しており話したいことがあまり話せない

2回目:1回目同様、カウンセラーが無条件の受容をしてくれることで、段々「何を話しても良いんだ」という安心感が確信に変わっていく
(カウンセラーはほとんど発言をしない)

3回目:クライアントは完全に安心し、お腹を見せてなつく犬や猫のように、リラックスして話をしている。
また、元の話と全く無関係な個人的な趣味の話までしている(が、カウンセラーはこのときももちろん「あなたの為の時間なので好きに過ごして(話して)いいんですよ」という姿勢)

4回目以降:クライアントがカウンセラーに直接「優しいんですね。あなたは僕の話を皮肉ったり嘲笑ったりしないんですね」と話す。
そして安心しきったからこそ、このあたりから過去の辛い経験(クライアントの抱える問題の原因となるようなショッキングな出来事)を話し出す。
クライアントは全て出し切り、泣きながら、そして大きな声で感情を大いに吐き出しながら話す。
するとクライアント本人もここでだいぶすっきりし、かつ、自己理解を深められるようになる

カウンセラーが補いながら、問題把握をする

課題の設定をする(ポイントは「まず自分ですぐにできそうなことはありますか」という聞き方をする』

クライアント本人が実践する

結果を報告、そして「出来たとき、どんな気持ちがしましたか」とクライアントに清々しい気持ちを言葉にさせる

数回実践してみて、クライアントが自信をつけ、「これからは自分の力でやってみたいんです」と話し、ここでカウンセリングは終了する。


安心してなんでも話せると思えるように

ストーリーの中でクライアントを変化を見てよくわかったのは、

「何を話してもこの人は何も言わずそのまんま受け入れてくれる」

と思えるような応答や対応をすべきということだ。よくありがちなのは、気を利かせて言ったつもりが、かえって相手を傷つけてしまったり、責められるような気持ちにさせてしまったり、否定されたと感じさせてしまったことはないだろうか?
私は実際にどちらも経験がある。

つまり聞き手の個人的な偏見や思い込みや押し付けはタブーなのである。
もちろんプライベートな友人の悩み相談などは仕方ないが、産業カウンセラーはプロだ。
個人的なバイアスをかけずに真っ白な気持ちで聴くこと。この難しさよ。

クライアントもはっきり「あなたが皮肉を言ったり馬鹿にしないからなんでも話せる」と言う主旨のことを言っていた。

そしてこの安心感(土台)があるから、なんでも話せるようになるのだ。

自分でも気が付かなかった、過去の辛い悔しいやり場のない気持ちを抱えた当時の出来事を。「やり場の怒りや悲しみや悔しさ」は私自身も子供自時代にいやというほど体感している。(詳しくは下記記事参照)

その辛い出来事を話すって、すごいエネルギー使うんだ。なにより話してて辛いもん。
それを吐き出せるっていうのは相当な信頼関係がないとできない。
仮に、話すことはできても、信頼関係がないとやはり、クライアントは取り繕うとして真実を歪めて伝えることになりかねない

時間をかけてゆっくりと、「この人はフラットに話を聞いてくれる」「この人は自分のことを包み込んでくれる」「ありのままでいられる」と思ってもらえるように努めることが大事だ。


そして最終的には…

問題把握し、課題を設定できるところまでくると、カウンセラーの役目は「共同活動」をするパートナーそのものだ。
それまでの寄り添いスタイルから、もうすこし踏み込んだコーチに近いような関係性になる。
だからこそ、クライアント一人ではくじけそうになった時に「もう少しじゃないか。がんばろうよ」というような姿勢で向き合ってあげられる。



カウンセラーとクライアントの関係性の変化と、解決に向かう過程がとても興味深くて、個人的にすごく好きだ。

興奮するくらい。
なのでこの時期も勢いでまたわ〜っと書いてしまった笑



そんなわけで、残りの4回はよりリアルにちかい形でトレーニングをするらしいので、今からワクワクドキドキである。
引き続きがんばります。


最後までお読みいただきありがとうございました。

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