ジュースとは

私は長年トマトジュースが嫌いだった。ホテルの朝食で、ミルク、オレンジジュース、トマトジュースとメニューに並ぶのが不思議でならなかった。誰が選ぶのであろうかと。

しかし最近、トマトジュースを冷製スープ仕立てにアレンジして飲む方法を知った。騙されたつもりで(別に誰に騙されてる訳でもないのだが)、トマトジュースにオリーブオイル、塩コショウ、細かく切ったキュウリを散らし、ボウルによそった。トマトスープは大変おいしかった。

トマトスープなら私はすごく好きである、という事を発見したのだ。思えばビシソワーズや冷たいコーンスープ、テールスープなど冷たいスープがものすごく好きだ。だが、じゃがいもジュース、もろこしジュースと言われたらどうであろう。嫌いだ。牛テールジュースに至っては吐き気すらする。

ジュースとは甘いもの、スープとはしょっぱいものという概念があるのかもしれない。

見方を変えれば、受け入れる心も変わる、分かりやすい例だなとニヤリとしながら、トマトスープを口に含むのだ。



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