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ホテルランチ

 9月下旬、遅い夏休みをとった。
秋分も過ぎ、朝晩は少し涼しく、日が陰るのが早くなった。
けれども日中の暑さはまだ夏のそれで、汗をだくだく流している。
本当は何処かへ一泊旅行をしたかったけれど、子が忙しいかもしれないというので断念した。
でも何かちょっと特別なことを子とやりたいなと思って、ホテルでランチをすることにした。
子はキチンとしたマナーを要するフランス料理に接したことはない。
だから、テーブルマナー講座のついたランチを体験することにした。
テーブルマナー講座は堅苦しいものではなく、興味深い歴史の話を絡めつつフランクな感じで、緊張していた子も段々と顔がほぐれて、美味しい料理に感激していた。
アミューズがあり、前菜があり、メインとデザートという一般的なコース料理で、メインは私は魚、子は肉を選んだ。
料理の一皿一皿は皿の余白を楽しむ感じで、パッと見ボリュームがないようにも思えたが、日常の一食でこんなに食材食べてないなと思い直す。
そしてやっぱり美味しい。
季節のものをプロの技で美味しく仕上げていて流石である。
メインが出てくる頃には腹八分にはなっていて、デザートは正直苦しかった。
甘いものが元々得意ではないというのもあるが、ケーキとシャーベット、焼き菓子の盛り合わせはなかなかヘヴィーだった。
うぅ…お腹いっぱいだ…美味しかったぜ…と満腹の腹を抱えレストランを後にし、腹ごなしに散歩した。
不思議なことにお腹はパンパンだけれども、胃もたれ感はなかった。
やっぱり良い料理は違うんだねと、子と頷き合った。
また行きたい。

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