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今度はウルトラリラックス

 テキに無敵(Take2)……といっても私じゃなくて、ときどきお邪魔するお店の方なんだけども。
 3年前(!)に海の見える古書店として紹介したブック&カフェのお店に、久し振りに足を運んだ。だいたいひと月に一度くらいのペースで訪れるようにしていたものの、今年は年明け早々からnote再始動に躍起になっていたり新作&リメイクゲームが目白押しだったりしてなかなか行く機会を捻出できずにいたのだ。
 ひとまず勤め人の私は不定休、お店の方も日数少なめ不定期営業ということで意識してタイミングを合わせておかないと気がついた頃には月日がおもむろに過ぎ去っていたりする。今回もやはりこの日(3月3日)を逃すともう次は来月を待つしかなくなるということで、となればたまには重ーい腰を上げるしかない、ってもんで。

 民家……というか、昭和ごろのふつうのお家を改装したものだから、佇まいはレトロだなんだというよりも第2の実家みたいな感じだ。1階は小ぢんまりとした古書の販売スペース、2階は和室に床の間つきのくつろぎスペース。思わず寝っ転がりたい衝動にかられながらも静かに珈琲をいただく。ここ最近の生活の中では最も流れるのが遅い時間……。
 ウチから歩いて5分のところにコンビニもカフェもあったりするので、ただコーヒーが飲みたいだけならそちらで足りないことはない。そちらのカフェも雰囲気自体は悪くない。だがしかし、窓際の席に腰かけて外を眺めても目に入るのは毎日飽きるほど見ている幹線道路車の流れ、何か気分が変わるか、と問われると正直むずかしい。
 それが読×舎の2階からとなれば窓の外には海が広がり、波と戯れる人たちや、一帯で大事にされているノラ猫たちの姿を見ることができる。ふだん山に近いところに住んでいるものだから、同じ市内とはいえ海のそばというだけでもちょっとした非日常だ。車で20分から30分、時間をかけてでも行くだけの価値は十分にある。

 日々の雑念――拭いきれない気の焦りやちょっとした不満、ついついチェックしてしまう通知の事まで、この場所で過ごす時間だけはきれいさっぱり忘れてしまう。いつもの珈琲の味と香りに懐かしさにも似た安らぎを覚えながら、傾きとともに色味を変えてゆく日の光と気まぐれな風に波立つ海原を眺めて過ぎていく昼下がり。再びは訪れない今日という日の記念に、たまには写真など撮ってみるのも好いだろう――。

――んでまあ、撮ったは撮ったんだけどさ。

 ブレた。何故。

 そんな! オチは!! いらん!!!

 息抜きの時くらい、ネタ探しも忘れろってことかな……(するけど)。

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