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【あなたの知らないフィジー🇫🇯】フィジーはカレーが旨い/Eating Curry in Fiji

旅動画その4です。
ポッドキャストとして音声だけ聞いてもわかるように構成しております。

動画を見る時間はないけど、内容は知りたい! というか動画より読んだ方が早いしアタマに入る!(私もそういうときがあります)……というかたはこちらのテキストをご覧ください。

好きなことだけをひたすらに追いかけるデザイナーの森井ユカは、フィジーのナンディにカレーを食べに行ったのだ。ビーチなんかに行かないぞ。Yuka Morii, a designer who is dedicated to pursuing only what my loves, went to Fiji to eat curry. I'm not going to the beach.

 みなさんこんにちは、バゲッジのユカです。これは私の好きなものだけをひたすら追い求めて、世界を旅するチャンネルです。今回は、2023年の9月にフィジー航空のバーゲンで買ったチケットで、初めて訪れたフィジーのお話です。この頃はYoutubeにアップする想定をしていなかったので、静止画多めでお届けします。  

 ちょうどコロナの渡航自粛が完全に解禁され、もうどこでもいいから行きたい!と思ったところに、フィジー航空が直行成田往復4万円から、というバーゲン価格を打ち出しました。私は少々出遅れたので5万円をちょっとオーバーしてしまいましたが、それでも買わない手はありません。チケットの条件は7kg以内の機内持ち込み荷物のみ。前回解説したバックパックもまだ買っていなかったので、買い物用のエコバッグに荷物を詰めて、5泊7日、行ってきました。Apple Watchは持っていかず、置き時計にもなるおもちゃみたいに大きいデジタル腕時計に、空港で買った油性ペンで落書きをしてみました。うん、なかなかいい感じになりました。

 あとフィジー航空の機内安全ビデオがすべて外でロケしているという、他では見たことないのどかな感じも好印象でした。  

 フィジー共和国は1970年にイギリス植民地から独立、現在はイギリス連邦加盟国で人口は約83万人。フィジー系が約57%、インド系移民が約37%なので思っていたよりもインド文化が色濃いところでした。位置はオーストラリアの東、ニュージーランドの北にあり、日本からは直行便で約9時間です。私は飛行機に乗ってじっとしているのが大好きなので、これくらいの時間だと「乗った感」があって非常にいいですね。 
 最も大きな島は首都スバ(SUVA)のあるビチレブ島。その西側にあるナンディ国際空港から車で15分ほどのナンディの街に滞在することにしました。目的のない旅はありえないので、今回はナンディの街をウロウロすることと、晴れたら海岸でネコカップの撮影をすることに決めました。
 ネコカップとコネコカップは私がデザインした無限ネコ製造機で、砂や雪、もしくは食品でネコを量産し世界を少し平和にできるという商品です(アッシュコンセプトより価格)。というわけで積極的にビーチに行くという発想は特になく、そもそも例によって初日から毎日、雨が降っておりました。 

  街の中心にはナンディマーケットという生鮮市場があり、その前の目抜通りの両側に商店が並ぶというシンプルな成り立ちです。宿はこの市場から徒歩圏のAirbnbにしました。前半2泊はインド系オーナーのお宅です。着いてすぐに自家製の軽めのカレーをサービスで出してくれたのですが、これがものすごくおいしかったので、滞在中の夕食と朝食をお願いすることにしました。オーナーの手作りカレーは本当に絶品で、カレー好きな私としては幸せこの上ない滞在になりました。部屋はオーナーの自宅のリビングを通った奥にあり、ベッドルームとキッチン、バスルームは専用です。インテリアの色使いがどことなくインド風で、今自分がどこにいるのかちょっとわからなくなるような不思議な感覚でしたね。一泊5000円くらい、食事は朝夜1日1500円ほどでした。 後半の3泊は 中国系オーナーのお宅です。フィジーは年々中国との関係が深まっているようで、ビジネスや観光でやってくる人が増えてきているそうです。ここでは同じ建物の中に住んでいる、オーナーのお母さんと中国語でやりとりしました。玄関、リビング、ベッドルーム、バスルームが専用で、広いベランダだけお母さんと共有で一泊5000円くらい。こちらは食事のサービスはなかったので、毎日街のカレー屋を訪ね歩くことになりました。いやもう、フィジーの印象は?と聞かれたらそれはもうカレーですね!


  5泊7日のフィジー滞在で一番おいしかったカレーの店は、目抜通りのクイーンズロードにある「ハレクリシュナレストラン(Hare Krsna restaurant)」です。2〜3種のカレーを選べるプレートがメインで、ご飯とナンがついてきて300〜400円でした。ショーケースのカレーを指差して注文します。2〜3回行って毎回違うカレーを試してみましたが、オクラとジャガイモが最高でしたね……素材が生かされた、ほんのり甘めで香辛料の刺激は抑えめの、私好みの味でした。
 2番目においしかったのがその向かい側、ナンディタウンカウンシルという公共施設の中の「スカイウェイレストラン(SKY WAY RESTAURANT)」です。ここはサモサが抜群でした。 うっかりするとカレーの話で30分くらいいってしまいそうなのでここまでにします。


 他によく足を運んだのはスーパーマーケットです。国内外のスーパーを見て回るのは仕事でもあり趣味でもある上に、涼しいんですよね……。地元密着の独立系から大手まで様々なスーパーがありましたが、何度か行ったのは小さなモール、「マイFNPFモール」の中にある「RB PATEL」というフィジーで唯一上場している、12軒の支店がある大きくて清潔感のあるスーパーチェーンでした。食品以外にも生活雑貨などなんでも売っているのですが、ここで発見したのがこの取っ手がついたおおきめのボウル。このデザインのボウルが、宿泊した2軒のエアビーのキッチンや洗面所にあったので、フィジーのご家庭ではおなじみのカップのようです。私ももちろん買ってきました。スーパーの上には大きなフードコートがあり、涼しくて長居しやすいという、学生たちの絶好のたまり場でした。適度にガヤガヤしていると、いい感じで仕事できるんですよね。 初日にスーパーで買ったのはこのようなものです。例のボウル、サンダル、ジュース、醤油、スナック、シャンプー、そしてローカルの新聞。わからないなりに楽しいものなのですが、特に住宅広告を見るのが大好きなんです。……4ベッドルーム400平米で2300万円かあ……なるほど、とかね。 

 バスに乗って映画館にも行きました。フィジーのバスは、まず運転手さんに行き先を伝えて、金額を聞いてその場で小銭を渡す……という若干ハードル高めの仕組みなのですが、バス代はだいたい1フィジードル、当時のレートで65円くらいでどこでも行けるから慣れると本当に便利です。大抵は運転手さんの好みの音楽がガンガンにかけられて、出入り口のドアは開けっぱなしです。こういった公共交通を使えるようになると、なんというかその地域に一つ踏み込んだという実感が得られますよね。
 ここで観た映画はもちろんインド映画です。家族や恋人の間で信仰する宗教が違うとどうなるか、というアットホームなラブロマンスで、あらかじめネットであらすじを読んでいたのでなんとなく分かりました。

  カレーの次に印象に残っているのは図書館です。ここだけ時が止まっているというか、時代も場所も今まで訪れたどこにも当てはまらないのに、なんだか懐かしいという、穏やかで気持ちが落ち着く空間でした。ここでは草で編むカゴやうちわなど、フィジーの手工芸の歴史がわかる書籍を紹介してもらいました。郵便局も似たような匂いがします。奥に物販のコーナーがあって、フィジーの小学校の教科書を売っていたので一冊買ってみました。 雨続きのナンディでうっかりするところでしたが、第二の目的、砂浜に行って私のデザインしたネコカップでネコを製造する写真を撮りにいかねばなりません。

 フィジーのきれいなビーチはほとんどが離島にあるので、HISで手配した「サウスシー・アイランド半日午後クルーズ」に参加しました。ランチとアルコールドリンクと自由参加のアクティビティがついた13500円のツアーです(現在は値上がりしています)。ポート・デナラウの港から15分くらいで島に着くのですが、街とはまた別世界のプラモデルのジオラマのように非常に人工的な美しい島でした。到着後ランチブッフェとワインをいただいて、参加の皆さんは思い思いのアクティビティへ。私はコソコソ島の裏手にまわり、ネコカップとコネコカップで世界を少し平和にしてきました……が、このとき思いっきり波を被りiPhoneが通話不能になった上、空と海が荒れ始め帰りの船は港まで1時間以上かかってしまいました。

  バーゲンが縁で行ってみたフィジー、またぜひカレーを食べに行きたいです。みなさんもビーチに行ったらぜひネコカップで世界を少し平和にしてみてください。それでは、また!    



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