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今さら書き順

今、文字は「書く」ではなく「変換する」時代。
でも、それと同時に「書く」ことの大切さ、特に実現したい夢の計画や、医師の確認、自分の置かれている状況の分析などで「手書き」が注目されています。
詳しいメカニズムについては、その方たちの書籍に譲りますが、私も、やはり思考ツールとして「手書き」は必須だと考えています。

中高生の指導をしていると、課題の要約をそのままコピペしてくる子と、自分の考えをどっさり、しかも質が良いものを書いてくる子の差は「手書き」習慣の有無です。ワープロアプリに向かう前に、自分の考えをメモする習慣がついているんです。これは、大人も見習うべきかと感じます。

その際、漢字を書いて覚えていること、そして、書き順が正しいことが、有利になります。

日常生活の中でも「あれって、どう書くんだっけ?」という事がありますよね。その時、ネットでも何でもいいんですが、調べたら書いてみていますか?「あ、そうだった」でとどめていませんか?
子どもたちって、書くんですよ。で、書くということにあたり「書き順」は必須ですよね。

そりゃあ、間違いやすい書き順はあります。私だって「竈」とかは正しい順番で書けません。あ、この字は、今、子どもの方が書けますね(笑)

そういう難しい漢字は自分の名前で使われていない限り、書き順まで覚えなくてもいいのですが、日常使う漢字は、漢字や書き順を覚えていた方が、断然有利。なぜって、頭のリソースを「漢字や書き順を思い出すこと」に割かないからです。

※ ここで「だったら手書きじゃない方が早いじゃん」と思った方は、最初に戻ってください。手書きの凄さを綴った本を読むことをお勧めします。

小学校1、2年生で習う漢字は、全ての漢字の元になります。
3画目クイズという課題を出しています。

大人は全問正解したいところ

例年、間違いが多いのは「西」。
「一」を書いたら、「口」の左部分と上部分~右部分を先に書きます。
この漢字の書き順を間違えると、
同じ書き方の「酉」なども間違えてしまいます。
「酒」「配」「票」「標」「漂」なども全部間違えてしまいます。
同じことが「戸」にも「内」にも言えます。

基本の漢字となる、小学校1、2年生の漢字を覚えておくと、その後「書き順」に対するハードルは下がります。そして、書き順を「書いて」覚える作業は本当に大切。タブレット学習になっても「書き順」の項目が消えないのは、本当に良かったです。

何事も基本動作ってありますよね。そして、応用が利くこと以外に、意外な副産物もとても多いのが、基本動作だと思うんです。

漢字というのは、音以外に、そのものを示す記号でもあります。
失語症の人が、ひらがなは分からないけれど、漢字は分かるということがあるのも納得です。

上の三画目クイズもそうですが、「自分で調べる」「正解を確認する」のあと、「書いてみる」という作業も入れてみてくださいね。

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