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音と絵と未完成について@大竹伸朗展

東京国立近代美術館の「大竹伸朗展」に行ってきた。

美術館の入り口に宇和島駅のロゴ。これも彼の作品。駅と間違う人いるんじゃ?

大竹伸朗さんはスクラップブックの作品で有名な方だ。

色々なものがスクラップされている

スクラップの作品だけでも500以上が展示されているの。そしてスクラップのコーナーだけ、無機質で、整理整頓された空間だった。古い昭和の展示みたいな。早足で通り過ぎている人もいたくらい(笑)
けれど、一冊一冊、ものすごく熱量が多くて、開いてる部分を眺めていくだけでも、かなり認知資源が吸い取られる。

物が貼り付けてあるので、本が閉じないくらい厚くなる
薬やクッション材など立体的な物も

私はスクラップブックで有名という以外の情報をあまり知らなかったのだけど、ちょっとギターが多かったので、何枚か撮ってみた。

ストラト

調べてみたら、大竹さんは、バンドも組んでいたらしい。なるほど。

小屋のような作品

この小屋のような作品の中にもギター発見。

水牛か牛の骸骨に、下には銀の足も見えますね。

アンプにつながって、音が聞こえる。

こっちのロンドンバスのような作品も窓を覗くと

スピーカーがあって、音が聞こえる。

左の奥にギタリスト発見。その奥に小さくドラマーも発見。見える?

スクラップの中に、ギターと演奏装置のようなもの。あとで出てくる作品のデッサンかも。

ここも遠目でギターが見える。スピーカーから音が流れてくる。

こちらはスクラップブックとギターが合体している。どんな重厚な音がするんだろう。ピッキングがYESとNOに振れるのが面白い。

そしてこれ。大きな作品。本物のステージ大の大きさ。実際に動かしてパフォーマンスに使ったらしい。ここでのアンプはMarshallだ。

シモテアンプ。JCM900のSL-X
赤いシールを見ると、そんなに歪んでいない気が。しかも大音量じゃない。

カミテアンプ。JCM900のSL-X
赤いシール通りセッティングするとチャンネルBでは音が出ない。
両方ともスタンバイスイッチのところに何やら書いてある。多分、左をオンにしてから何分間か置くとか書いてあるのかも。

ワウペダルを踏むスニーカー。薔薇が刺さってる。スニーカーは電気で動くらしい。スニーカーを動かすのがいい。後ろのドラムにはバンド名(タブ平&ニューシャネル)と書いてある。

カミテギター。一瞬サウスポーかと思ったけど、上下逆。でも弦は6弦が上。かっこいい。

ベース。ボディがスクラップ調。イカス。

センターのギターこちらも上下逆。

実際の演奏の様子は動画で流れていました。

良く見たら、実際の演奏は2段積みMarshallじゃなかった。この展覧会は、入り口でアプリをダウンロードすると、解説と、そして音源も聴ける。

音と色、スクラップの元の物たち。それらを組わせて作品ができている。
音を重ねて音楽を作るのとは、ちょっと違う感じだ。
音を集め、重ね、塗りたくり、表現物が完成している。あ、いや、未完かもしれない。ある意味完成するのとは違うところを目指しているような気もした。

スクラップした作品をスキャンしてプリントしてもう一度材料にする。そんなこともしていた。これじゃ永遠に完成しない。

これでもか、これでもかと、塗り重ね、前に貼ったものが見えなくなっても、削ったり破ったりするとまた出て来たりして。なんか人生みたいだ。

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