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空と海と、14日目

2019年5月9日
二十九番札所
三十番札所

**そうだ うれしいんだ いきるよろこび たとえ むねのきずが いたんでも~ ♫ **

遍路ウォ-クは30%の踏破で、大体3分の1を終えた感じだ。 毎日が必死です。 いや、生きている人たちは皆必死です。

地図を頼りに歩くんだけど、今日も違う方向に進んでいた。桃色吐息じゃなく、ため息・・・
闇雲に歩くのではなく、遍路は地図を見ながら組み立てていきます。

私の場合、極度の方向音痴なので東西南北がページ毎に違う地図を拡大コピーにした。

もちろん全ページ。 そのコピーしたものの方向を合わせて、遍路道を一周ぐるっと繋げたのだ。 時間のかかる作業だった。

公式の本と、コピーの二つを持っていてその重みがザックを占めている。コピーの分は歩き終えるとその都度捨てる。これは方向音痴なりの努力である。

明日は所要時間4分の渡し船を乗る予定だけど、これが1時間に1本しかない。間に合わないなら遠回りしてでも歩きを選ぶ訳だが、なんせ方向音痴なので予定は未定。

四国遍路は1.200㎞とか1.400㎞と言うけど、他人より多く歩くはめになるので私は間違いなく1.400㎞だと友人に言うと「2.000㎞でしょ!」と言われた。

はい、それくらいの覚悟で臨めとの励ましだろう。

予定通りにいかないのが遍路の魅力と言う人もいるが、それが魅力と思う余裕がないのが現状だ。今日は30番を打って、路面電車の『もんじゅどおり』電停で終わりだ。 明朝また、その『もんじゅどおり』の電停まで戻って来てスタートする。

『遊庵』美味しいのパン朝食を食べて、奥さんにお礼の挨拶をして7時前に宿を発った。

実は、昨日の夜遅く例のお坊さんから着信があり、、、出てしまったのだ。
前に進んでいる私に、戻って来いと言う。
意味が分からず聞いていた。
宿のお金は持つから、戻ってきて仕切り直し的なことを話してのだ。
この後、2度と私の前に現れませんように祈りながら無難に電話を切っていた。
この後、何度も着信があったが出ていない。進む道を分かっているだけに、少し恐怖だった。

今朝も楽しい話しが続き、話題は歯のない話になっていた。「私、歯がない人キライなの」と奥さんの一言に大笑いしたことを思い出していた。そして、宿情報はとてもありがたかった。良い宿が紹介してくれるところは良い宿で、悪い宿が紹介してくれるのは悪い宿だと心得ていたのだ。

高知市内のゲストハウスに行こうと思ったが、何度電話しても繋がらなかった。もしNGなら、高知ターミナルHotelが安くていいと奥さんから聞いていたが、歩きながらも行く予定のゲストハウスに連絡を続けていたのだった。

宿は電話が繋がらないことが時々ある。 つぶれたのかしら❓

アンパンマンミュージアムが14㎞先にあると看板で知った。物部川を越えてから、トイレを探していた。さては、朝食で出された☕️coffeeに違いない。
ヨネスケの突撃となりの晩ごはんじゃないけど、民家のチャイムを鳴らしてトイレを貸してもらう作戦に出た。


女性だから警戒感が減るのもあるのか、快く貸してくれた。
ありがとうございます ‼︎









間もなく『へんろ石饅頭』山崎商店が見えた。饅頭モードじゃないけど有名なので1つくらい食べようと店内に入ると、美しい女性のお遍路さんが二人いるではないか。
お遍路さんを久しぶりにみるし、しかも女性の二人連れは珍しかった。
その内の一人はNPO法人88プロジェクトの藤田賀子さんで、気さくに名刺を渡してくれた。こんな活動をしてる事自体知らないし、こんなパワフルな女性と巡り合えたのだっ。
順打ちで一巡したので今回は逆打ちでの挑戦だった。
すごい、逆打ちなんて・・・
うるう年に逆打ちをするとご利益が3倍になるというが、順打ちと比べると標識などが少なくて難しい。私には絶対に無理だと思った。店の前で、記念に3人で写真を撮った。



藤田さんが、少し歩くといい感じの道が続くと教えてくれた。
休憩中、お店のご主人が『スーパーお遍路』の中務茂平(なかつかさもへい)さんのことに触れていた。
78歳で亡くなるまで、279回も四国を回っていて、遍路道に貢献した人らしい。
ゲーーーー!!
百年以上も昔に、どうやったらそんなに回れるの?それより、何がそうさせたの?道も今より断然歩きにくかったはずなのに。5年間で36回の時があるが、すると一年に7回ってこと?理解に苦しむ数字であった。


そこで知り合った藤田さんに、高知市内のかつおゲストハウスに泊まるといいと教わるも、駅の裏手だったので、ターミナルHotelに予約した。紹介してもらっていて助かった。現地のことは現地で聞け!は、格言だな。








二十九番を打つ。




 ●もちろん、ココも遍路道☝️👇











12時52分、三十番・善楽寺に着いた。
山門前に木の板に水色の文字で記されていたのが印象的だ。色については特に決まりはないのね。

     ●募集するのね



国指定重要文化財の、旧関川家・住宅民家資料館を通り高知市街に入ると、一気に交通量が増え、またもや迷子になる。
分かった。
さっき山門を出たときに方向が合っているか不安だったが、善楽寺で見かけた外人お遍路さんが自分の先を歩いていたので、合っていると思い込んだのだ。



しっかりして!
それでどんどん違う方向に進んでいたので、とうとう地図上から外れていたのだった。途中で尋ねるも、道路が複雑で説明がよく分からない。たぶんそれは自分の理解力が低いだけなのだが、田んぼの風景から一転して道路が入り交じる景色に戸惑ってしまう。
何とか方向を修正して歩けていた。それにしても道を尋ねると、ちゃんと教えてくれる人達は本当に優しい。
私がお遍路さんだからかどうか分からないが、仕事そっちのけで教えてくれるのだ。








『竹林寺2.7㎞』の表示の後に、今日のゴールである路面電車の文殊通の電停に到着。
今日は終わった❗️ここまで。






電車の中では、タレント島崎和歌子の音声でコマーシャル放送が流れていた。宿から近い電停で降りて、コンビニで2Lの水を買って3分ほどでホテルには着いた。
部屋に着くと休む間もなく先ずは洗濯。小さな洗面所で2回に分けてするが、脱水が緩い為になかなか乾きそうにない。



ホテルで無料貸し出しの自転車で『ひろめ市場』に行った。昼ごはん抜いていたの楽しみにしていた。
ホテルのフロントで、その市場は独りでも大丈夫と聞いた通り、サラリーマンがカツオのたたきセットを独りで食べている。会社帰りにきて食事しているのだ。
ステキな場所だ!


     ●かつおの藁焼き

まさしく市民の食堂なんだな。本当に高知県の人は、皆カツオのたたきが好きなんだろうか。鰹の藁焼きは、しこたま美味しいのは知っていたのに食べてない。

ウツボの唐揚げなる珍しいものがあったが、トライしなかったのだ。後で知ったがコラーゲンたっぷりらしい。残念なことをした。紫外線に浴びまくっているので、肌の状態が相当に悪いと思うのに。高知の人は『ウツボ』を知っているかも知れないが、他県の人たちに周知させるためにおススメ文句があるといい。女性にもっと食べてもらえると思う。


●栄養的にどうなのか、肉がない☝️


  ガーーーーーーン!!!!


広い館内は喫煙OKの食事スペースだった。タバコの臭いを我慢して食べるご飯は美味しさが半減する。私のようにタバコの臭いがNGの人にはご飯どころではないのだ。ここは複数でワイワイ、しかもタバコOKの人達で行くと楽しい場所だと思う。


それにしても日本は喫煙しながらご飯を食べる店が、まだまだあるのだ。お隣の韓国では、食事する場所は全面禁煙らしいのに。

海の向こうに住む娘(日本)が、体調不良で何も食べられないとLINEで知る。

買い物にも行けないんだと言うので、気になって仕方ない。

ひろめ市場から、高知の飲料や直ぐに食べられそうなものを送った。成人になってるのに心配し過ぎだろうか。



明日も、ルートや宿が決まってない。することがあるのに、とにかく眠い。洗濯が乾かない。

あ~眠い。 本当に眠い。

本日、39.911歩



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