ドキュメンタリー「固定客が離れるとき」

藁焼き鰹のタタキが美味しくて、気に入っていたお店に行きました。

大阪の繁華街にあるJRの大きな駅の真ん前にあるビルの中にありました。
GW最中なので、混まない時間帯の午前11時に開店と同時に入店。

友人と4人で行ったので、4人用テーブルに通されました。

いつものように、鰹の藁焼きタタキ定食を注文。
ここは、釜飯も評判が良く、白米もミニ釜で炊き立てのご飯を出してくれます。

ここから色々な問題が・・・

①注文した料理が持ってこられたとき、初めからテーブル上にばら撒いてあったメニュー数枚は片付けていたのですが、一枚だけ片付けても良いのかわからないものが端の方に置いてありました。
それを店員さんが我々に向かって、「メニューを片付けてもらえます?」

②料理を持ってきたとき、ご飯のミニ釜とお味噌汁、お漬物を木製のトレーに乗せてきたので、鰹のタタキまで乗せることが困難となり、パズルのようにお皿とトレーの方向を考え、不自然な並べ方になってしまった(料理の盛り付け型とテーブルの大きさのバランスが考慮されていない)。

③食べ終わった後に、口を拭うペーパーが補充されていない(開店前に点検がされていない→マニュアルがない?・マニュアルを守っていない?)

そして、決定的だった出来事が・・・

④炊き立てのご飯が入っているミニ釜の中を混ぜるミニしゃもじを洗っていない(我々は開店と同時に入店したので、前日の閉店時に洗っていないものを点検せずに出したということ)。

そのことについては怒らず、店員さんを呼んでしゃもじの交換を要求しました。

そうしたら、もっと恐ろしいことが・・・

「失礼いたしました〜」と店員さんが持ってきたしゃもじは、濡れたまま水滴を拭き取っていないもの。

おそらく、汚れていたしゃもじを水洗いして、そのまま持ってきたのでしょう。

私は、「この店には二度と来ない」と心に決めました。

こうしてお店は、固定客を無くしていくのです。

今の時代は、悪い評判ほどSNSで高速拡散されますので、本当に気をつけないといけません。

飲食店の本質的な使命は、美味しい料理を提供することではなく、美味しい料理や非日常の空間を通してお客様にささやかな幸せを提供することだと思っています。

このお店は、「ささやかな幸せ」どころか、「多大なストレス」を提供してしまったのです。

庶民にとって決して安くない料理を、店側の落ち度でストレスを感じながら誰が喜んで食べるでしょう?

しかも、そのお店は商業施設のグルメフロアにあり、競合店だらけの中で営業しています。

他の店は、12時になると入店待ちの人が溢れていましたが、我々の入ったお店は、残念ながらそこまで入店待ちの人は多くなかったように思います。

料理には強みがあるので、なんとか立て直して欲しいものです。


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