あなたはわたしの灯台　2021/12/18

朝のベランダは正月そのものだった。あらゆる穢れが吹き飛ばされ、空気はつめたく澄んでいる。南東向きのベランダの植物たちは朝一番の太陽で明るく照らされ、そろそろ翳り始めるところ。わが家のベランダには屋根がないので、太陽と月の光がダイレクトに入る。いまは冬の低い太陽の光。冬至間近である。

今日はひとつラフを描きあげたいところ。その前にウォーミングアップがてら喫茶店へ出かける。調べ物をしながら2時間ほど過ごして会計へ行くと、「いつもありがとうございます」と初めて言われる。ひそかに「実家」と呼んでいるこの喫茶店、いよいよ実家らしくなってきた。

帰宅して昼食をとりラフを描く。今回は日本のモチーフ。部屋がとにかく寒いので膝にブランケットを引っ掛けてヒーターをつける。ひととおり描いたころにはもう夕方になっている。ここ最近毎日、庭にスズメが二羽遊びに来ている。心なしか家主のわたしとの距離感も近しい。草を抜いたから来なくなると思ったが、変わらず二羽でやってくる。冬眠中のヤモリも二匹見つけたし、なんだか家らしくなってきた。

あまりにも寒いのでスーパーへ行くのをあきらめ、家にあるもので済ませる。洋梨がみずみずしくとてもおいしい。