助成金制度作り~2つの柱(20/100)
こんにちは、まえゆかです。
ついに20本目! 5分の1達成しました~★
ゴールまであと80本と思うとちょっと長いですが、前に進んでいる感じが嬉しいです^^
さてここ数回は、助成金制度作りのお話を書いています。
前回は、ヒアリングで聞かれた競技団体からの懸念点について。
今回は、ヒアリングを受けて「何に」助成するかを考えた時のお話をしようかなと思っています。
足りないのは”人”に使えるお金
これは、ほぼすべての団体に共有していたかもしれません。
どこも「人が足りません・・・」と。
ボランティアで支えてくれるメンバーはいますが、専従で事務局業務を担ってくれるスタッフがいない。
正確には「人がいない」というのではなく、適した人材はいるけれどスタッフに支払える人件費がないという状況でした。
世の中の助成制度のほとんどが、おそらく団体に人材がいる前提で、事業に対して助成する形になっていると思います。
イベントを開催する費用だったり、用具を購入するための助成金は支払ってくれるし、一部のゲスト謝金も払ってくれたりはしますが、その事業を回すための人件費は対象外になるケースがほとんど。
助成金を受ければ受けるほど、助成金の処理も大変になりますけど、さらに大変なのは通った助成金を使用するために動く人材のための費用。
全部をボランティアに任せてやっていたら立ち行きません。
やりたい事業はあって、お金も欲しいけれど、受け取ったお金で責任を持って事業を回すための人件費は、競技団体の一般会計で捻出するのが前提です。
当時のパラリンピック競技団体の多くが、一般会計に自己財源がないか、あっても少額で人件費に充てられるほどの収入がないケースが多く…
ニワトリタマゴの話のようですが、人がいないからお金を稼ぐ事業に注力できず、お金がないから人がいない…というジレンマ。
これこそが、パラサポがやらねばならないこと。
あまり前例は聞かないイレギュラーケースになるかなとは思いましたが、まず初めに決めたのが事務局人件費を拠出すること。
これが、助成金の大きな柱の一本です。
事務所もない
多くの団体が、団体用の事務所を持っていない状況でした。
持っている場合であっても、倉庫を兼ねていたり、作業用に1部屋だけある形で打ち合わせや来客対応に使える仕様になっているところはほとんどなく。
団体占有で使える事務所や事務所備品が欲しいという声もたくさん聞こえました。
パソコンとかを職員に支給できているところも少なかったですね…
ニーズはすごくわかります。
なるほどなぁと思った部分ではありましたが、事務所機能として必要な部分のみをヒアリングさせていただき、事務所家賃等の費用には助成しませんでした。
なぜなら、この年(2015年)の11月に日本財団ビル内に共同オフィスをオープンすることが決まっていたからです。
小規模な団体も多く、個別に事務所を構えてしまうとお金も多数かかります。
何よりもスタッフ人員が少ないからこそ、他のパラスポーツ団体と連携して情報交換をしていただいたほうが、より競技団体の安定につながるのではないかと考えて、共同オフィスの運営に舵を切ります。
こちらの詳細については改めて記事にしようかなと思いますが、家賃は助成対象にはしませんでしたが、事務所備品は助成金の初年度から数年間は助成対象としていました。
今まではボランティアスタッフで運営されていたので、逆にパソコンやその他備品を団体として提供するのが難しいところも多くありましたが、職員として雇用するのであればそのあたりは団体が用意するのが当然。
持ち出しでやっていただくのもおかしな話になるので、通常の事務局業務上に必要なものは助成対象にしました。
数年後、消耗品類は助成対象外とするのですが、そこの話はまた今度。
事業系に使えるお金を5項目
人件費の拠出が1つの柱だとして、もう一つの柱は事業系です。
私たちの目的は、東京パラリンピックに向けて認知を拡大することと、各競技団体が自己財源を増やし、永続的な運営ができるように支援をすることです。
団体自体が時限組織なので、未来永劫支援し続けることができる助成金ではありません。
少しでも自団体のお金が増えるように、必要な事項をヒアリングからまとめて、事業系の助成対象として以下の5つのカテゴリーを定めました。
①ガバナンス
②人材育成
③普及・啓発
④広報・マーケティング
⑤その他
それぞれの設定理由については、長くなりそうなので次回にしますね。
当時のことを思い出しながら書くのがだんだん楽しくなってきました♪
続きもぜひ読んでいただけたら嬉しいです!
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