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愛するわが子へ:20分で冷凍食品を使わない栄養バランスばっちりお弁当

この4月から、下の娘も高校3年生になり、15年続いたお弁当作りも、残すところ1年となりました。

子どもたちは0歳から小学校入学まで、保育園に通っていたので、幼稚園のお弁当作りをすることはなく、私のお弁当デビューは、息子が小学校に入学した時。子どもたちが通っていた保育園では、年4回、『愛情弁当日』というものがあり、その日は保護者が手作りをしたお弁当をもっていかなければならず、今、思えば、0歳児、1歳児のお弁当なんて、本当にちょっとしたものでよかったのに、お弁当というだけで気合いが入り、キッチンもめちゃくちゃ。お弁当作りは本当に大変!と思っていたのに、息子は給食なし、週5日お弁当という生活がはじまってしまったのです。おまけに私はワーキングマザーだったので、子供たちは、夏休みや冬休みといった長期休暇は地元の学童保育所にお世話になっていました。ということは、1年中、ほぼ毎日、お弁当を作り続ける生活がはじまってしまったというわけです。

最初の1ヶ月くらいは、子どもがお弁当をもって「いってきま~す」と出ていった瞬間に倒れそうになるくらいお弁当作りがしんどくて、自分の朝ごはんなど、食べる間もなく、ダッシュで会社へ向かうという日々が続きました。
そんな時、先輩ママから、「お弁当作りで一番大切なことは、毎日、続けることだよ。」と言われました。



💛お弁当作りで大切なこと① 「続けること」

どんなに疲れていても、作らないわけにはいきません。特に小学生であれば、途中でパンを買ってってねということも言えず、お弁当作りを休むことはできません。学校が厳しかったので、買ったものをそのまま持たせることもできず、とにかく作るしかありませんでした。
(うちの夫は炊事がまったくダメで、夫が何かを作るということはありえません。この15年間で恐らく2回だけ、私がインフルエンザで40度近い高熱で全く動けなかった時、夫が近所のパン屋さんでパンを買ってきて、お弁当箱に移し替えて子どもたちに持たせてくれたことと、目玉焼きとキムチを入れたお弁当を作ったことがありましたが、たぶんそれだけ。体調不良の時は、解熱剤を飲んで一瞬熱を下げて、起き上がってお弁当を作って、また倒れる…、出張で早朝出発の時は、徹夜でお弁当を作るという状況でした)
でも、この大切なことに気づいたことで、様々な工夫が生まれたのです。

💛お弁当作りで大切なこと② 「マイルールを決める」

お弁当は懲り始めればきりがありません。でも毎日、そんなことは続けられません。私が決めたのは、
★おかずは3品
★子どもたちがあきない、楽しいお弁当にする。
★冷凍食品はなるべく使わない。
★冷凍して解凍したおかずはなるべく入れない。
★少しでも作り立てを食べさせてあげたいので、ぎりぎりに作る。
★調理時間はだいたい20分
というルールでした。

仕事も忙しかったし、特別料理が好きなわけでも、得意なわけでもない私。育ち盛りの子どもたちなので、栄養、衛生、そして美味しく楽しく食べてほしい、そして続ける、そのためのマイルールです。

💛お弁当作りで大切なこと③ 「まごはやさしい」

保育園時代の給食は、それはそれは美味しいものでした。
化学調味料をつかわず、出汁をしっかりとったお料理は薄味でも満足のいくお味で、子どもたちも大好きで、毎日、連絡帳の食事欄は「全」という全部食べましたという印がついていて、食の細かった子どもたちが喜んで食べているのが、親として嬉しく感じていました。

そんな保育園の給食ですが、年1回、保護者向けの味見の会と栄養士の先生のお話しをうかがう機会があり、働く親でも無理せず続けられるヒントをたくさん知ることができたことが、今の私の食事作りに大きな栄養を与えています。その中でも、今でも常に意識しているのが、有名な「まごはやさしい」。

ま=豆類
ご=ごま
は=わかめなどの海藻類
や=野菜
さ=魚
し=しいたけなどのきのこ類
い=いも類

成長著しい小学校時代。日本のほとんどの小学校は、栄養バランスも量もプロが考えた給食が提供されています。しかし、我が家のようにお弁当の場合は、3食、つまり我が子が食べるものすべてを親が提供することになるので、子どもの成長に必要な栄養が取れるのかという点は、実はプレッシャーに感じつつ、とても大切なことだと考えていました。

日々、忙しい中で、素人である私が15年間、常に意識をしてきたのが、「まごはやさしい」。これらの食材を取り入れることさえ意識していれば、多少、でこぼこはあるにしても、長い年月、ちりつもで、バランスが取れるのではないかなと思ってきました。

とはいえ、お弁当にすべて入れられるわけではありませんので、その分は朝食、夕食でバランスをとっていければOKと考え、自分をあまり追い込まないようにしていきました。

さらに、例えば、魚を毎日とるのは難しいですが、お弁当で、特に重宝するかつおぶしを使えば、魚クリアというように考えたり、週1回、水曜日は主菜は魚の日と決めておくと、その日は無理でも1週間単位でなんとなくバランスがとれるようになっていきます。

「まごはやさしい」さえ、やっていれば、大丈夫!という意識が、私が15年間、気持ちよく、安心してお弁当作りを続けてこられたキーワードだなと思っています。

💛お弁当作りで大切なこと④ 飽きない工夫

通常はお米のごはんにおかず3品ですが、毎日、それだと子どもたちも飽きてしまいます。小学校1年生。本当はキャラ弁のようなかっこいい、かわいいお弁当を喜ぶのかもしれませんが、私にはそんな技術はありません。
子どもたちを飽きさせない、また私自身が楽しむために、「お弁当にできるかどうか?」ぎりぎりの線を試すことを楽しんでいました。

例えば、お素麵。どうやったら伸びないのか。どうやったら栄養バランスがとれるのか?お素麺の上に冷やし中華のように野菜やお肉を乗せて、かけタレを別に持たせる。

寒い時はできるだけあたたかなものを食べさせてあげたいので、保温スープポットや保温お弁当箱が大活躍。保温スープポットにシチューやスープを入れて、サンドイッチと一緒に持たせたり、時に保温スープポットにつゆを入れて、麺、付け合わせをお弁当箱に入れてもたせ、つけ麺としたり、ポットにあんかけの餡を入れて、お弁当箱に固いあげた麺を入れて、皿うどんにしたり…

こんな風に季節に合わせて、けっこう親子ともども楽しくやっていました。
特に、つけ麺はクラスでも人気者になり、保護者会で他のお母様からどうやって持たせているのか、よく聞かれるほどの人気メニューでした。

💛お弁当作りで大切なこと⑤ 万全の寝坊対策

子どもを産むまでは、完全な夜型人間で、朝、早く起きることが何よりも苦手。子どもが生まれて変わったものの、元々、朝寝坊の私なので、2~3ヶ月に1度くらいは、ギャー!!!!!という寝坊をします。

子どもたちが家を出るまでに20分しかない!ということもあり、漫画のように飛び起きて、子ども部屋に走って、「起きて~~~」となるわけです。
子どもたちは私以上に朝が苦手なので、ほぼ自分では起きてきませんし、何度も声をかけて起こさなければならないので苦労をしていますが、寝坊した日は、さすがに子どもたちの1回で起きて、超猛スピードで支度を始めるので、私は朝ごはんを出すこととお弁当と水筒に準備に集中できます。

それでも朝ごはんを食べさせなかったことも、お弁当を持たせなかったこともありません。万全の寝坊対策をしているからです。

まずは朝ごはん。

寝坊をした日の子どもたちの朝ごはんは、「お茶漬け」1択です。
お茶漬けのり+サケやさばの瓶詰は常備。起きた瞬間に電気ポットでお湯を沸かしながら、ごはんにお茶漬けのりとサケやサバをかけて、テーブルの上に置いておきます。
子どもたちが着替えて、ダイニングにきた瞬間に、お湯をかけて、子どもたちの食事スタート。
茶葉を多めに入れたティーポットに、残ったお茶を入れて放置。
家を出る直前に、水筒に、冷水とこの濃いお茶を入れると、ちょうどぬるめの美味しいお茶を持たせることができます。

そしてお弁当です。
寝坊した時のお弁当のメニューをいくつか決めておいて、家を出るまでの時間、冷蔵庫にあるものによって、決めています。

★まぜ寿司
お弁当はごはんやおかずは冷まして入れるのが鉄則ですが、冷ましている時間はほぼありません。
酢飯にすれば、腐敗のリスクは下げられるので、きゅうりや大葉があれば、まずはまぜ寿司を作ります。
酢を入れて、ごはんをきるようにしてまぜることで、そこそこ
まぜるものは、きゅうりの塩もみや大葉、みょうがといった野菜と、炒り卵やウィンナーを切って炒めたものやツナ。ポイントはいりごまを大量に入れるとそれだけで風味が増して美味しくなります。
韓国のりも美味しいので、食べるときにかけられるように、別に持たせることもあります。
家にあるもので、アレンジしやすいメニューなので、寝坊の時には、ほぼこれです。

タンパク質と野菜の食材、ゴマと入れば、それだけで栄養バランスもOKというのもポイントです。(量は少ないけれど)

★レトルトのおでんとおにぎり
冷ます時間がないので、その時は温かいものを持っていけばOKという考えで、冬は一人前のレトルトおでんを常備しておき、それを温めて保温スープポットに入れ、酢飯や塩のおむすびと一緒にというのも定番です。

ポイントはおでんの具材を半分、一口サイズにきっておくこと。
スープポットは深いので、大きい具材を奥からとって食べるのは、食べにくいのでは、という思いと、一口サイズにした方がたくさん具材を入れることができることから、ひと手間かけています。

★ロールパンサンドとスープ
中にマーガリンが入っているロールパンは超便利。もし、これが家にあれば、迷わずロールパンサンドを作ります。

中に入れる具材は、ゆで卵やツナやチーズに、包丁を使わなくても洗えばOKなベビーリーフやレタス。

サンドを作っている間に、キャンベルの缶詰のスープを温めておけば、あっという間に完成です。

寝坊しても何とかなるものを決めておく、用意しておくことが、何よりも心の安定、安心感につながっているなぁと思っています。

子どもたちに作ったお弁当、保温のものではなく、常温のものを私もお弁当箱につめて、お昼に食べることもありますが、その時は、電子レンジがあっても温めずにいただくようにしています。

子どもたちは温めて食べることはできないので、子どもたちが食べているのと同じ状態で食べることで、味付けの自分なりの基準値をみつけているからです。

料理上手は料理中に味見をする、と言われていますが、私は料理下手なので、ほぼ味見をしません。料理本を見ながら計測していたのは、結婚した年くらいまで。それ以降はなんとなく料理本で見たものの配合バランスや、料理本をヒントに自分なりの料理にすることが多くなり、目分量でなんとなくの味付けが当たり前になっているので、本当は味見をするべきなのでしょうが、どうも面倒でやっていません。

お弁当は時間が経って、冷めてからいただくもの、そして衛生面でも安心していただけることという基準で、自分なりの調味料、味の選択をしているというのが、私のこだわりです。

14年前。お弁当作りが始まったばかりの頃。毎日、大騒ぎの朝で、大変、大変と思っていましたが、気づけば15年目。お弁当作りは当たり前で、大変と思うこともなく、そして、3食、私の作ったごはんで大丈夫か?!と思っていましたが、息子も娘も好き嫌いなく、背も高く、健康に育ってくれています。

できるだけ手間をかけずに、早く簡単に…がキーワードの今の世の中。でも、自分なりの思い、考え、こだわりをもって、必要な手間をかけていくことで、我が家らしいお弁当、自分らしい子育て、親子の思い出ができていくのかなぁと思っています。





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