占いは当たるのか?

※キャンペーン中のKindle本から削除した内容ですが、おもしろいという意見があったので、公開してみます。

 占いは当たることもあるし、当たらないこともある。
 「今日の運勢」など、簡単な占いは無料で展開している占い師も多いが、当たることもあるし、当たらないこともある。

 私はときどき、自分の過去について当たるかどうかを見ることがあるが、有名な人でも、当たらないときは全然、当たっている感じがしない。一方、よくここまで当たるな、と思うケースもある。

 このような「当たる」もあるが、別の意味で、占いが「当たる」こともあるだろう。というのも、占いは「信じることが前提」という暗黙の了解があって、信じれば、そこに書かれていたように、自分が動いてしまうからだ。

 占いで見た結果を、自分で引き寄せる、ということだ。

 占いの結果が多少、悪そうに見えても、たいていの場合、対処法が一緒に書いてあったりする。そこに占いの一つの意味がある。こうすれば必ずうまくいく、と思うことで、書かれたとおりの行動をとり、自分で結果を引き寄せられるようにつくられているのだ。

 逆に、書いてあっても信じられない場合は、単なる時間の無駄になることが珍しくない。電話相談や街角の占いでも同様だ。せっかくお金を払って相談しても、「この時期に結婚する」と言われた時期に結婚できない、という話を、私も直接、聞いたことがある。

 私が見る限り、占いで特に人気があるのは、恋占いらしい。恋占いを例に、この引き寄せとの共通点を挙げてみたい。

 友だちができない、友だちをつくりたい、と思って私が失敗していたように、好かれないかもしれない、好かれるために何かしよう、と躍起になればなるほど、うまくいかない。ありのままの自分で接していないので、無理が生じて、自分が不機嫌になる原因もつくってしまう。

 そんなとき、占いに「だいじょうぶです、うまくいきます」と言われ、アドバイスに「嘘をつくのをやめなさい」とあれば、自分自身のありのままの姿で接しようと試みないだろうか。アドバイスどおりに自分の本来の姿で接すると、無理がなくなり、不自然な言動や、嘘をついていたときに生じる「バレたらどうしよう」といった不安感もなくなる。結果、無事、幸せになれる、という引き寄せの科学だ。なかなか興味深い。

 ほかにも、「落ち着いて待っていましょう」などのアドバイス例がある。男性は恋人よりも、仕事などが優先になっている場合が珍しくない。そんなときに、女性がしつこく連絡を取ろうとするよりも、落ち着いて待っていたほうが、忙しい男性に疎まれず、よい関係を築ける。そういう意味でも、占いのアドバイスが役に立つのは、必ずしも偶然ではないと言える。

 もちろん、自分のありのままの接し方がうまくいくかどうかは相手による。たまたま自分のやり方がマッチすれば、それでいい。逆に合わないようなら、その後もおそらく合わないので、別れて正解、というところだろうか。


 

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