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朔日参りにて想うこと

令和6年3月1日

今日は「おついたち」ということで、午前中に近所の神社に朔日(さくじつ)参りを致しました。

神社に参詣に行く際は、まず、家を出る前に自宅の神棚に手を合わせて「今から⚪︎⚪︎神社にお伺いします」とアポイントを取ります。

そして、自宅を出てから神社の境内に入るまでに起きたことが「神様からのメッセージ」となります。

例えば、今日は横からの風が強く、空は雲があるものの晴れ間が見えていました。そして、途中で追い風になったり、斜め後ろから風が吹いたりしていました。神社に着いた時に、更に風が強くなりました。
という出来事があったとします。

これを読み解くと、
「風当たりが強く感じて大変な時期ではあるが、追い風も吹いている。進むべき道を間違わなければ行くべき先に辿り着く事ができる。龍神様が付いてくださっているので、安心して前に進みなさい」
と、いうメッセージになります。

神社の境内に入った瞬間に、強い風が吹いたり、雨が降る時は「龍神様に歓迎されている」というメッセージです。

そして、神社では、日頃の感謝をします。願い事については「⚪︎⚪︎になりました。有難うございます」と叶った体で感謝の気持ちを伝えます。

このような話をすると「スピリチュアルだ」「怪しい」「形のない神様にすがって何になるんだ」などとおっしゃる方がいらっしゃいます。

私が神社に参詣したり、自宅に神棚を置き、お札をお祀りするのは、自分自身を律するためなのです。そう、祈りは自分自身の為に行うのです。

元々、戦前の日本では、神様に祈ることは日常茶飯事で、神道は生活様式でした。そして、神道や仏教などの教えは生活の中に根付いているものでした。そこから武士道などの考えに至っていると伺っております。

私は、日本の古来からの風習を再認識する必要があると思い、出来るところから本来の日本の風習や食習慣を自分の生活の中に取り入れて、自分の日本人としてのアイデンティティを自分の中に落とし込む実践をしているところです。

日本は、本来素晴らしい文化や習慣があります。そこを思い出す必要があると思っています。何故なら、クラシックの演奏家として生業をするにあたり、自分のアイデンティティが揺らいでいては、外国の文化や思想などを尊敬、尊重することができないからです。そして、日本人の古来からの教え、学問には、国を平和にする智慧が沢山詰まっているからです。

海外の文化が沢山日本に流入しているからこそ、今一度見直して自分の今の生活に取り入れていく事が、世界が平和になる一歩だと思っています。

話が前後しますが、私が神社に参詣したり、神棚にお札をお祀りするなど、日本の神様を敬うのは、自分の中に「神様の視点」を入れることにより、自分自身を穢(けが)れで悪い方向へ向かわせないようにするための楔(くさび)を打ち、自分が人として在るべき道、あるべき姿へ進めるように自制する為なのです。

神様に願っていれば自分に都合の良い事が起きるという意味で参詣に行っている訳ではありません。

神様には感謝、参詣は自戒のため。ただそれだけの事なのです。そのことが習慣化できれば、自分の精神に軸が出来てしなやかに生きる事ができると考えています。

近年、御朱印集めが流行していますが、神社参詣を何のためにやっているのか、見直す時期が来ているのではないかと思います。

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