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第百二十一話:労働許可証がおりる!

 そんな中、その日は友人の弁護士さんとカフェで会って、夫から脅されていたサイン偽造の件に関して、また離婚手続きに関して話を聞いてもらっていた。
 その最中に、他州の労働局局長よりメッセージが届いた。写真のようだったので開いてみると、なんと今日労働許可証がおりたリストに私の名前が入っていたので、その部分をスクリーンショットで送ってくれたのだった!
カフェに来る前に一度ネットで確認していたが、その時はまだ更新されていなかったのだが、先ほど更新されたリストに私の名前があったので、急いで送ってくれたようだった。
 嬉しさと安堵で涙が出て、一緒にいた弁護士の友人にも報告し、ハグをして喜んだ。逮捕されてから約1か月半、ようやく少しホッとした瞬間だった。
 
 この1か月半助けてもらった沢山の人たちに労働許可証がおりたことを報告し、スタッフのマイケルに労働許可証の原本を首都まで取りにいってもらうことになった。
 翌日、首都につき労働許可証をゲットしたマイケルから写真が送られてきたので、それをコピーして、他州の労働局局長と会うことになった。そしてそのコピーを渡すのと引き換えに、ようやく私のパスポートが手元に戻ってきたのだった。

 本当に長い長い戦いだった!
夫からはまだメッセージでディスられ続けていたが、すべて無視をして自分の息子との生活を守っていくことだけを考えていた。
 一度目の別居を自分の弱さから解消したことを今回のことで強く後悔していたが、自分がお金を欲しいあまりに警察沙汰にする夫と何があっても、もうやり直すことはないなと強く感じていた。
 最後に来たメッセージは、「話たくないのは分かったから、オフィスを借りていたときに使っていたキャビネットを、自分の新しいオフィスの住所に着払いで送って欲しい」というものだった。無視して、またオフィスに来て騒がれても困るので、メッセージは無視したがキャビネットはタクシーを呼んで着払いで配達をお願いしたのだった。

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