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治療方針決定〜乳がん闘病の始まり 2024年6月24日

ラグビー観戦のための東京遠征の2日後。
娘と2人でがん拠点病院へ向かいました。

先週、家族も一緒にと言われ、その時は相方が来ますとお伝えしたものの、「乳がん」ということで、将来的にも娘も一緒に説明を聞いておいたほうがいいのではないかと思い、午前休を取ってもらいました。

この病院も紹介なしでは7000円必要となる機関なので、思ったほどは混んでいません。
初診の時は早く行きすぎて、ソファーに空席がまったくなく、さすが混んでるわ💧と思いましたが、実際の私の診察時間くらいになると、待合室にいる人はほんの数人でした。

というわけで、診察時間の30分前に到着。
相方もそうですが、次女もわりと現実的で、でもその割にとても感情豊かです。
乳がんと告知された母に付き添う次女の気持ち、お恥ずかしい話ですが、この文章を綴りながらようやく思い至った次第です。
平気を装ってはいるけれど、きっと不安で仕方なかったことでしょう。
そう思うと、今すぐ(在宅勤務で仕事中の次女の部屋に駆け上がって)抱きしめてあげたい。
でも、そんなことしたら二人して号泣してしまう。

私の前では泣くのを我慢しているのが見えているから。

診察予定の10時。
名前を呼ばれて診察室に入りました。

結果は。

ホルモン受容体 陽性
HER2  陰性
Ki67  12%

ルミナールAでした。
一番多いタイプです。
がん増殖率を示すKi67は12%と比較的低め。
ステージはこの段階では未定。
これより悪い数値が出てくる可能性もあります。

これだけだと手術→ホルモン療法でしょうが、私の場合リンパに転移、さらに鎖骨下に転移もあり。

「がん増殖率が低い割にはすでにここまで転移しています。全身に目に見えないレベルでの転移が考えられますので、先に化学療法でがん細胞を叩きます。また、どの薬が有効かを知ることもできます」

これはおそらく初診の段階でほぼ決まっていたことでしょう。

まずドセタキセルを3週間毎に4回投与。
続いてエビルジシン+エンドキサン投与のEC療法を3週間毎に4回。
その後手術となります。

「手術はおそらく年明けになります」
そして不安げな私たち母娘に
「根治できますからね」
と。

そして、化学療法に使われる薬品とその副作用についての説明。

がん治療の副作用というと、吐き気と脱毛くらいしか知りませんでした。
味覚障害、むくみ、しびれ、爪の変色などもあるんですね。

「今はよく効く吐き気止めがあります。が、脱毛は、どうしても…」
「ウイッグはもう用意してます!」
幼稚園児のような元気な返事に主治医も苦笑。

そして、気になっていたことを質問しました。

「家族性のがんということはありませんか?」

うちは母方の祖父母が肺がん、白血病、父が膀胱がん(完治)、父方の従姉妹、母方の従姉妹が肺がん、もうひとりの父方の従兄弟が前立腺がん(いずれも逝去)でした。

もし遺伝性のものならば、娘たちにも予防は難しくても早期発見はできるはず。

「そのことですが、遺伝子検査をおすすめしようと思っていました。保険が効きますし」

というわけで、遺伝子検査を受けます。

そして次女が質問。
「最近全然食欲がなくて食べられていないのですが、無理にでも食べさせたほうがいいのでしょうか。それとも本人が食べたいものを食べさせたほうがいいのでしょうか」

あら、そんなふうに思っていたのね。
ちらっと見るとうっすら目が赤くなっていました。

「大丈夫ですよ。好きなものを食べられる分だけ食べてください」
「コーヒーなどのカフェインは?」
「問題ありません」
「辛いものは?」
「辛いのがお好きですか(笑)食べても問題ありません!」
やったー!

次女が更に畳み掛けるように質問
「運動は、させたほうがいいのでしょうか」
いや何その言い方!すっかり保護者やないの!

「運動は積極的に取り組んでください。何か運動されてますか?」
「買い物に行くのに徒歩で1時間半ほど毎日歩いてます」
「続けてくださいね」

そして今後のことに。
「治療に先立ってMRIを撮ります。現時点での大きさを計測しておき、抗がん剤の効き具合の指標とします。来週月曜日、7月1日が空いていますがその日でいいですか?」

無問題!
「化学療法、最初は4日になります」

あっ!
「すみません、4日は9時から眼科の経過観察です💧」
「あ〜、あちらは予約取り直すのが大変ですからね。では、2日にしましょうか。この日なら私もいますから。
通院でも大丈夫ですし、入院して投与ということもできます」

初めての化学療法、何が起きるかわからないので、入院することにしました。
手術するときのために、病棟の様子も知っておきたいし。

というわけで、7月の第1週は
月曜日 MRI
火曜日 入院して化学療法開始
水曜日 退院
木曜日 眼科経過観察
と、いうキツキツのスケジュール。

細かいところまで決定したので診察終了。

次は外来化学療法センターへ。
ここでは面談室で次女と二人で説明を受けました。

抗がん剤についてと、そして… 
脱毛について。
ウイッグのパンフレットをいくつかいただきました。
私だけツルツル回避っていうのは無理なのね。

さらに一番大事な家族への曝露予防対策。

排泄時の注意だけでなく、大量の汗のついた衣類などは家族と分けて洗濯すること。
2回洗濯すること。2回目からは家族のものと一緒にとしていいこと、など。

つまり、それだけ文字通りアンタッチャブルな薬を体に入れるということ。
自分ではコントロールの効かない反応が起きるのは仕方ないことなのでしょう。

そして、健康管理のための「治療日記」を渡されました。
毎日体重、血圧、体温、副作用の有無などを記入します。

私の場合、更年期から太ってしまったので、標準体重まで落として、そこから筋肉をつけていくことを目標にしています。
なんとかあと4kg!

受付カウンターにあるCurelの試供品に目をやりつつ、新入学の子どもみたいに、色んなものを渡されてセンターをあとに。
これからここで始まる闘病生活を乗り切ってみせる気概が高まりました!


のちに次女がこう語りました。
「主治医の先生も看護師さんもとっても話しやすい方でよかったね」
そう、それが一番かも。

これからがん討伐に向かう旅の仲間!
壁を感じさせない配慮が嬉しかった。


そこからさらに入院手続きへ。
一泊だし4人部屋にしました。
あとは、持参するものの説明。

ゴミ箱?

え?

「ゴミ箱がありませんので、ゴミ袋を用意してください」

コロナ禍以降、食事の時にお茶が出ないとか、カトラリーは持参、とかどこでもそうですが、ゴミ箱ナシは初めて聞きました。
一泊なので台所で使っている小さなポリ袋で十分間に合いそう。

入院手続きに必要な書類をもらい、相方が迎えに来るまでの時間を院内コンビニで過ごしました。

病院内コンビニはどこも普通のコンビニのラインナップと異なり、入院生活に必要なものが揃っています。
脱毛した患者のためのケア帽子もたくさんありました。
でも、皆ここで買うなら被っちゃいますよね、帽子だけに。

半年後の手術の頃は真冬。
必要なものが今とは少し違ってくるのかな、春先の前あきパジャマなら眼科で入院した時に買ったのが2組あるけどそれじゃあ寒いかな。

ハッ!
と、ここで大後悔したのは次のお話で。


相方が到着。
今からお昼ご飯作って食べる時間がないので、サイゼへ。

次女と二人で盛り上がってたところに相方が一言。

「それでどうだったんや?!」

あ、もう自分の中で消化されたことだったから話したつもりになってたわ。

ちょっと行かないうちにシステムがすっかり変わったサイゼで、今後の事についての説明。

相方も7月25日手術のつもりだったようで、それが年明けに伸びて肩すかしをくらったよう。

それは私も同じよ!
夏の入院のつもりであれこれ用意していたのにね。







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