乳がん闘病記(8) ドセタキセル3クール目 2024年8月16日
さてさて。
8月16日といえば、京都では五山送り火。
そんな日に朝イチで通院。
前回の学習で再来受付ノウハウは得た!
ちょっと早めに着いたので、今日も1番と思いきや…。
外来化学療法センター(界隈ではケモ室と呼ばれていますので、以後ケモ室)ではすでに先客あり。
とはいえ3番目でまだ空きがあったのでリクライニングチェアを希望し、前回と同じ窓際の椅子になりました。
まずは担当看護師さんの問診。
前回からの副作用や体調の変化についての質問。
この時点で手の皮むけはすっかり良くなっていたので、スマホのアルバムに時系列でまとめていた手の荒れ具合を見ていただきました。
診察のない土曜日に、かきむしるほどのかゆみがあったのでドラストでヘパソフトを購入したこと、かきむしり防止のシルクの手袋をはめて寝ていたことなどを申告。
ついでに後頭部の発疹も見ていただきました。
実はこのためにウィッグではなくケア帽子を被っていたのですが、さすがにサイドの毛の量が薄くなってきて、一般人を装うのが難しくなってきました。
次回からはウィッグ通院になりそうです。
そして、10日で2.5キロ増量の件も。
「治療日記」の中の体重、なぜか当日朝の体重を2キロ減で記入していて、現地測量分と2キロの誤差があり、看護師さんたちの間で
「1日でこんなに増減??どゆこと?」
ってなっていたらしいです、ごめんなさい。単なる誤記でした。
そして咳のことも。
すっかり収まりました。
あれは薬の副作用ではありませんでした。
続いて、点滴確保。
7月1日のMRIの造影剤、2日の採血、ドセタキセル点滴の針の跡が赤く腫れていたのですが、26日の点滴では全く異常なしでした。
が、やはり2日の点滴の跡のある血管ではなく、違う血管からの点滴となりました。
続いて薬剤師さんによる問診。
ここでも同じ内容をお伝えしました。
購入したのがヘパソフトプラスで良かったようで安心。
そしてケモ室から点滴したまま外科外来待合室へ。
ここからなが〜い診察待ちになりました。
今回はケア帽子の人は私だけ。
点滴の方は他にもいらっしゃるけれど、ウィッグにも見えない感じの自然なヘアスタイル。
めちゃいいのんやろか?
予約は10時15分。
でもなかなか呼ばれず、院内Wi-Fiも「接続に制限がかかっています」。
初めてこの病院を訪れたのは6月7日。
あれからもう2ヶ月。
思い出すのは、癌告知を受けた6月18日のこと。
あのときもこれくらいの時間にこの待合室で順番を待っていました。
「1時間後の私はどうしてるかな、お昼ご飯どんな気分で食べてるのかな」などと想像してました。
両親はもうすでにちゃんとした判断力はないから、病気のことを伝えてもわからないだろうけど、それでも黙っていたほうがいい。
弟たちには伝えておかないと。
友人にはどこまで伝えたらいいんだろう…
などと、告知前から色々思ってました。
ただ、2ヶ月後、こんなふうにわりとケロッと化学療法を受け入れているとは思いもしませんでした。
私の場合はまだ投薬の副作用が比較的軽めなので、ケロッとしていられるのでしょうね。
そういえば、今週の「呪術廻戦」で主人公・虎杖悠仁くんのおじいちゃんが
「肺がんに罹患したけれど、副作用のキツイ治療を拒んで亡くなった」という回想がありました。
肺がんのことはわからないけれど、「一般的に」抗がん剤ってキツイイメージなんですね、実際キツイけれど。
そうしているうちに、予約時間から30分ほど遅れて診察。
ケモ室での問診と同じく、手のあれ具合をスマホ画像で見ていただき、また頭の発疹も診ていただきました。
市販薬を使ったことに関しては問題なし。
「ステロイドの用法を見たら1日2回と書いてあって、昼と寝る前に塗ってましたが、その間に時間がどうしても我慢できずに掻いてしまうので…😖」
「ふっ。大丈夫ですよ、適宜塗っても✌️」
先生好き♥️
頭の発疹は、よくこういうニキビ状のものができるらしく、それ用の塗り薬が処方されました。
あとは、味覚障害。
カレーの味がわからなくなったこと。でも福神漬とらっきょうの味はわかったこと。
何かを食べたときに苦みが残ることがあることなど。
でも今はもとに戻って何を食べても美味しく食べてしまい、2.5キロ太りましたの申告も。
「いいですよ、食べられるときに好きなものを好きなだけ食べてください!」
先生大好き♥️♥️
睡眠については、デカドロン(うちではドデカミン呼びしてます)減量が効いて5〜6時間は眠れるようになったので、今回も減量でということに。
次回でドセタキセルは終了となります。
「次のEC療法も入院しますか?通院にしますか?」
あ、もうそんな時期。
通院でいいかな、と思ったけれど、EC療法は吐き気がすごいらしい。
それと、うちの場合は義母(89)、うちの両親(91、89)、それに施設にいる伯母(94)と、いつ何があってもおかしくない高齢者がいます。
何かあったときのために、忌引はあるにしても、有給休暇はなるべく取っておきたい。
通院なら昼前に迎えに来るから1日休むことに。
入院なら当日始業前と退院日の10時過ぎにお迎えに来ればいいから半休1回分で済みます。
そんな計算もあり〜の、入院決定。
さくっと終わりケモ室へ戻りました。
前回の学習から、外科室前のお手洗いで用を済ませてマイリクライニングチェアへ。
まずは抗アレルギー薬の点滴。
この時点で始める、ドセタキセル対策!!
今回はジップロックにロックアイスのゴツいのと割と小さめのを入れて持ってきました。
小さいのを次々に口に入れて口内炎予防。
足はメディキュットの着圧ハイソックスの上にメディキュットの着圧レギンス。
手にはガッチガチに凍らせたソルティライチのパウチと、ファミマで購入した「みんなのレモネード」の空きボトルに水を入れて凍らせたもの。
と。
このケモ室、さほど広くなく、また患者さんがシニアの方が(我もシニアなり)多いので、自然と問診や会話の声が大きくなって、有り体に言えば筒抜け。
近くの方が、ず〜っと看護師さんと話してらして、それが「今度出た新薬」とか「骨髄抑制」とか、漢字多めの会話。とっても勉強してらっしゃるようです。
で、話の中で
「20年前に1回目の再発した時」
え?
20年前に再発?
最初の罹患はいつ??
「私もう古希や」
え?
最初の再発は50歳??
そこから今もこんなにお元気でらっしゃる?
めっちゃ差し込む希望の光☘️
一方、他のベッドから聞こえてきたのは、今回がどうも初めてのような方。
「フェスゴを打ちます」
フェスゴ、初耳や。
「フェスゴは太ももに注射しますね。8分かけてゆっくり注射します」
は、8分???
どんな注射器??
筋肉注射?
そりゃ8分もかかるなら腕にはできないわね。
8分ってタイマーかけるんやろか。
「今日右に打ったら次回は左、と交互にやりますね」
でも、太ももに注射ということは、スカートのほうがいいのかな。
私には投与されることのない薬剤だけど、一体どんな感じなのかとても気になりました。
そういえば、子供の頃おしりに注射されてたなぁ💉
口に氷、両手に冷凍パックを持ちつつうつらうつらしていたら、ケモ室のオリエンテーションのときの看護師さんがいらっしゃいました。
たぶん私がこの時点でまだウィッグでないので用意してくださったのだと思います。
「京都市内にお住いですよね?京都市からウィッグの補助が出るようになりましたよ!」
と、レジュメを入れたファイルを持ってきてくださいました。
「私が罹患したタイミングで補助が出るようになったんですよね!とりあえず安いのを買ったので、せっかくなら高いのを買おうと思ってます!せっかくなら💰️」
こういう会話も逆に周りの方に筒抜け。
なら、ちょっとでも明るく話したほうがいいですよね?
そして本日のメインイベント、ドセタキセル注入!
今回の看護師さんはビニールエプロン装備。
これは看護師さんの判断に任されているってことなんでしょうか。
薬剤投与の際は必ず氏名確認、そして二人の看護師さんのダブルチェックで絶対に医療事故を起こさないようになっています。
はるか昔、長女のお産のとき、帝王切開だったので生の血を輸血しました。
以前お話した通り、同じ市内で日本で始めてのエイズ患者が出た頃のことで、保存血ではなく、ご近所の奥様と相方の血が入りました。
術後しばらくはのどが渇いても水が飲めず苦しかったのですが、輸血が終わって生理食塩水になった時、体中を冷たい生理食塩水が流れて喉が潤ったような気になったのを思い出しました。
ドセタキセル、いい感じに冷たい。
ではここで、当日流れたBGMのラインナップを🎹
聞き分けられた曲のみですが。
キラークイーン→ちむどんどんのOP曲→心の旅→ブルー・ライト・ヨコハマ→遠くで汽笛を聞きながら→帰去来→魔女の宅急便の曲→トトロの曲→風を感じて→長崎は今日も雨だった→炎のランナー→サボテンの花→風立ちぬ→千と千尋の曲
カオス!
そしてドセタキセル終了からの、生理食塩水を流して点滴終了!
今回も途中でアレルギー反応や吐き気などもなく元気よく退室できました。
薬剤師さんに今日使った薬のシールを貼ってもらい(幼稚園児か!)、会計へ。
今回は11040円。
前回レントゲン検査があったけれど、その前回より高いのは「生化学的判断料」「免疫学的検査判断料」「血液学的検査判断料」があったからのようです。
さて、一体どんな結果に?
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?